第九話 「こぉ~んなこともあろーかとぉ!!」
「まぁ~じかる・すぱぁ~くっ!!」
魔女っ子ミヨちゃんはオレにそのやけにクオリティーの高いバンダイのおもちゃを向けたとおもうといきなり電撃魔法を撃ってきやがった。
尖端のエメラルドグリーンの巨大な魔法石が光の円を描いたと思うと・・
ブ~ン・・ヴァリヴァリヴァリーーーーーー!!
まじかる・すぱーく?なんてかわいいもんじゃない。
さっきドームの巨大な屋根に大穴を開けたアレだ。
・・大技を躊躇なく撃ってきやがった!・・これだから若いモンわ!!・・
オレは直線に飛んできた雷の塊を斜め後方に飛んで交わした。
同時にステージの下を見る。
アカ、アオ、キイロ、ミドリ、ピンクの人造メイド戦隊は数千の信者たちをこちらに来させないようバリアのバリケードを張り防いでいる。
主にバリアを張って食い止めているのはアシスト役の黄色のカレン、緑色のグリコ、桃色のモモでメイン?の戦闘メイド”アカ”と参謀約でオレの良きアドバイザーの”アオ”は信者たちの洗脳解除の魔法陣を展開している。
・・いい仕事してますね~・・
オレがぼやいていると容赦なくミヨのオールレンジの攻撃魔法が集中してくる。
ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!ドカ!
あぶな!
オレは瞬間移動を繰り返しかわしていく。
ミヨの魔力自体思ったほどの威力じゃないのはオレの中に宿っている偉大なる魔法使い”ワビル1世の英知”とやらのおかげで察していたがこの若さゆえの瞬発力の高さは想定外だ。
オレに攻撃の”溜め”を与えない作戦か?
さすがに相手は闘い慣れしている”魔法少女”だ。そして怖いモノ知らずだ。
・・♪ちぃ~え(知恵)とーゆーき(勇気)でぇー・・
どこかで聞いた特撮ヒーローの主題歌を口ずさみながらなんとか突破口を考える。
瞬間移動魔法は魔力の消耗も激しく、そして精神的にもキツイ。
そう・・防戦の方がキツイのだ。
・・揺さぶってみるか?
「ミヨちゃんさぁ!こんなにステージ破壊していいのかよ!信者たちの憩いの場なんだろうに!」
ミヨは戸惑う様子もなく
「お気遣い感謝します!もうここは老朽化が進んでいるのですでに新しいドームが完成間近なんです」
と言いながらも攻撃の手はやめない。
・・ったく金持ちはこれだからキライだ!
・・しょうがないな・・
オレは瞬間移動を繰り返しながら徐々に自身に魔法の防御壁を構築していく。
そして一旦停止。
ドカ!ドカ!ドカ!・・・・
ミヨの攻撃魔法の集中砲火が容赦なく降り注ぐ。
・・こらこら・・もう少しいたわれ・・
オレはボヤキながら両手の平に魔力を集中。スパーク!
火花と電流の渦の塊が宿る。徐々に巨大化していく・・
・・まだだ・・オレにはそんなに(撃つ回数)は許されていない・
こいつをぶっ放しても足止めが精一杯だろう。魔力放出が少なくてすむ肉弾戦にもちこめるか?魔力が強い分こちらの方が分があるハズ?
”ワビル1世の英知”とやらがそう思考させる。そしてその次、その次・・一手・・二手先を・・
ブ~ン・・
オレの手の中の電流の塊がドッジボールサイズになった。いまだ!
「波!!」
オレは自身の魔法防御壁を打ち破りミヨに放つ。超超高速弾だ。せめてかすめてくれよ!
!!
攻撃魔法に気を取られていたミヨが目前に魔法弾が飛んできたことに目をまるくした。オレにもその瞬間が見えた。こりゃ・・いける?!
・・悪いなミヨちゃん。せめて一瞬で逝ってくれ・・
ギュン!
・・と唸り音。・・がしたようにオレには聞こえた。
「チッ!・・だめか!」
ミヨは目前で左手の先を”くいっ”と上げると"電流の塊”を頭上に反らした。
・・なんてヤツだ?オレのとっておきの一つだゾ!・・
しかしスキはできた!
オレは瞬間移動。
オレの鼻先にミヨの顔面を捉える!
うおー!
オレは雄叫びを上げるとミヨの両肩を掴んだ。
ミヨの魔法の杖がカランカランと直ぐ横に転がっていく。
思った通りだ。
ミヨの華奢な身体から情報が伝わってくる。
あの杖は魔力の増幅装置。まぁいまさらだが・・
この”ワビル1世”の直接の後継者であるオレの方が魔力は強い。身体能力もだ。
しかし・・オレには致命的に欠けている部分がある。
この若い魔法少女より決定的に欠けているモノ。
だから躊躇できない。
・・悪いなミヨちゃん一瞬だ・・
「主!さすがってワケ!」
「主!いまです!」
気にかけていたのだろう。アオとアカの希望の叫びがオレに届く。
オレは全身一気に最大出力の魔力を充満させスパーク!
一気に宿敵”魔女っ子ミヨ”に衝撃波を流し込む!
バリバリバリバリバリバリーーーーーーー!!!!
あの天使のような美少女の顔が、ムンクの「叫び」のように歪む。・・だが?
ギュン!
!!?
しまった。警戒をおこたった!オレは自身めがけて撃ち込まれた巨大なエネルギー波を直ぐ斜め上に感じた。
・・なんでぇ~!!??・・
オレは心で舌打ちするとミヨから弾け飛ばされるように後方に無様に転がった。
ドッカー!
ただでさえ所々穴だらけの巨大なステージが半分近く吹っ飛んだ。
爆風が過ぎ去るとさすがにもう外の日暮れの景色がオレの目に舞い込む。
ナニが飛んできた!?
オレはすぐに周辺を見回す。魔力レーダーを最大出力。
・・いる・・でかい・・
「こんなこともあろーかとぉー!」
高らかに声が聞こえた。
女の声。
魔女っ子ミヨちゃんの敏腕プロデューサー。
「中嶋芳子!」
腕を組んだ切れ長の目をした長身美女が誇らしげに腕を組んでいる。
そしてそのさらに後方には・・
ブ~ン・・・・
SFアニメで見て聞いた覚えのあるあの独特のメカの音・・重い存在感・・
オレは思わず見上げた・・
そして啞然とした。
「ロボットか!?」
あと二話くらいで完結!・・だと思いますw
面白かったら★評価お願いしますwww