困った人たち
花だ。花が咲いている。
あっちにも、こっちにも。それから……。
「なに言ってんだ和巳。もう枯れちまってるぜ? そのプランター」
僕のつぶやきを聞き咎めたのか、親友の健吾がノートを書き写していた手を止めた。そして、
「なー、優花」
隣で同じくノートを写す優花にやさしく呼びかけた。優花はちょっとはにかんだように「うん」と微笑んだ。
――ここにもだ!
「おまえたちのことだっちゅーのっ!」
途端に周囲から注意が飛んできた。
「静かにっ!」
「すいませんっ」
そうだ、ここは学校の図書館の奥、自習スペースの一角だった――。
僕の名は高橋和巳。
ここ、横浜にある旭ヶ丘学園中等部の三年生だ。
隣で頭にラブラブの花を咲かせている二人は僕の幼馴染みたちだ。
宮内健吾とは保育園から、真嶋優花に至っては赤ちゃんの時からの付き合いで、幼馴染みというよりは、もはや姉弟――誕生日は六月生まれの僕のほうが二ヶ月早いのだけど、力関係上――に近い。
その、仲良し腐れ縁三人組の均衡が破れたのはつい二ヶ月ほど前のこと。健吾いわく、
「夏休みの〈スーパーロック・フェスタin横浜アリーナ〉に参加したお陰さ!」
なのだそうだ。
「参加したのは健吾じゃなくて〈T-ショック〉、うちの拓巳くんのバンドでしょ」
「だから、そのスタッフとしてバイトする和巳をおれたちが手伝ったんだから、スタッフ参加だろ?」
なー優花、と健吾がささやくのに、優花が嬉しそうに「うん」と相づちを打つ。二人のあまりの変わりように、
「すぐ熱くなる鉄は冷めるのも早いって言うよ? 二人とも、ちょっと冷静になったほうが……」
と助言したら、
「悪いな和巳。寂しい思いさせて。でもおまえには求愛者が二人もいるから、おれたち心配してないぜ」
とか言ってスルーされた。もうやってらんないっつーの。
今日も机が隣同士なのをいいことに、二人してこっそりやり取りしたあげく授業内容を取りこぼし、「わりぃ。ノート写させて」と、帰りに僕を図書館に拉致る始末だ。
「健吾、軽音部始まっちゃうよ。確か今日、文化祭ステージの打ち合わせするんでしょ?」
急かすように言うと、健吾はワックスで固めたツンツン頭をコリッと掻きながら「あとちょっと」と集中した。
すでに写し終えた優花がポニーテールを揺らして振り向いた。
「今日は拓巳くん? それともマースのほう?」
「両方。駅近くのスタジオでプロモーションビデオの撮影」
するとノートを写し終えた健吾がガバッと顔を上げた。
「二人……しかいないの? ユージは?」
僕は慌てて手を振った。
「だ、大丈夫。今日は真嶋さんがいるから。祐さんもあとから来るはずだし」
「優花のお父サマが。なら安心」
健吾は涼やかな目元を細めて隣の優花に向き直り、ポニーテールで露わになっている耳元に顔を寄せた。
「おまえのお父さんには猛獣を手懐ける天性の才能があるからな。おれもぜひ身につけたい」
身につけてどうすんだよっ、とは、内心で突っ込むにとどめた。
「行くよ」
鞄を手に取って椅子から立ち上がると、健吾もスポーツバッグに道具をザカザカとしまった。そして未練たっぷりな様子で優花の肩に触れた。
「じゃ、行ってくる。テニス頑張れな」
「健吾もギター頑張って。またあとでね」
優花も彫りの深い美人顔に名残惜しそうな表情を浮かべ、健吾を見つめ返している。僕はしみじみと感じ入った。
僕たち、つい一年前までは、優花の尻に敷かれてなかったっけ?
そして、変化の余地がなさそうな自分の環境にため息をついた。
「へぇー、真嶋さんのお嬢さんと健吾君がカップルにねぇ」
スタジオの隅で沖田さんが感慨深げな声を上げると、隣でロールブラシをテーブルに戻した真嶋さんが苦笑した。
ここは横浜駅に近いビルの中にある撮影スタジオの一室だ。今、スタッフが行き交う奥のフロアでは、十九世紀あたりのゴージャスな邸宅を模したセットの中で、新曲のプロモーションビデオの撮影が始まっている。
真嶋さんが口を開いた。
「何を言うにも、まだ子どもだからね……」
「そうですか? 最近の子は早熟だそうですよ。ねえ、和巳君」
うーん、確かに健吾は僕よりずっと大人だ。でも娘の父親の前でそれを言ったらマズいような。
僕はワイシャツの襟からずれたネクタイを直す素振りをしながら曖昧に笑った。
沖田智紀さんは今年三十八歳、ロックバンド〈T-ショック〉のマネージャーさんだ。
中肉中背、メガネに七三分けの、絵に書いたようなサラリーマンスタイルで、結成十七年、未だロック界で根強い人気を誇るグループを支える、誠実で控えめな人だ。
専属ヘアスタイリストである真嶋芳弘さんは、その〈T-ショック〉の生みの親、僕が生まれる前からメンバーとの関わりを持つ、いわば陰のマネージャーのような存在だ。
何か起こるたびに沖田さんから頼られる結果、ファッション雑誌も手がける人気の美容室オーナーでありながら、店のほうはスタッフに任せ、フリーのヘアスタイリストのような身軽な行動をしている。そのためかどうか、沖田さんより二つ年上なはずなのに、どう見ても三十になるかならずかの、爽やかなイケメンのお兄さんにしか見えない。
まぁ、もっとオバケみたいな人が、あと二人もいるんだけど……。
「なにブツブツ言ってるんだ和巳」
「拓巳くん」
後ろからかけられた声に僕は振り返った。
そこに立っている人こそオバケの一人、〈T-ショック〉のボーカル〈タクミ〉こと高橋拓巳、僕の父親だ。
曲のコンセプトに合わせ、すらりと背の高い体に黒と銀のミリタリー風な衣装をまとい、まっすぐな長髪をなびかせた彼を、なぜ僕が「拓巳くん」と呼ぶかといえば、若すぎて「お父さん」がそぐわなかったからだ。でも、僕が生まれて半年で妻に先立たれたあと、真嶋さんや周囲の助けを借りながらも僕を育ててきたことは間違いない。一応。
そのあまりにも有名な美貌で、今なおメンズブランドの専属モデルもこなす彼は、どう見ても二十代半ば、実年齢より七、八歳は若い。ついでに中身も若いので、いつも沖田さんを振り回す。
「終わったんですか?」
沖田さんの問いに、彼は美しい眉を寄せて不機嫌に答えた。
「まだだ。芳弘、そうだよな?」
呼びかけられた真嶋さんが答えた。
「うん、スタイルチェンジがあと二つ。そんな仏頂面しないの。〈衝撃の美貌〉が泣くよ?」
〈衝撃の美貌〉とは、拓巳くんの、もはや美形を通り越した迫力の顔にファンがつけたあだ名だ。彼を正面から直視してしまった人が、ことごとく硬直したように固まるところからきている。ただし、本人は至って迷惑のようで、真嶋さん以外の人が不用意に口にしたら、ケンカを売っていると取られることになる。
案の定、彼は嫌そうに眉根を寄せた。
「知るか。それより腹へった。なんかくれよマネージャー」
「あ、ごめんなさい拓巳君。撮影終わるまであとちょっとだから、それまでは……」
沖田さんの言葉に、拓巳くんがピクリと反応した。
「なんだと智紀。腹へってたら動けない。そこのテーブルになんかあるんだろ?」
沖田さんが真嶋さんを見た。目元に懇願が滲んでいる。真嶋さんは苦笑しながら拓巳くんに近寄り、五センチほど下にある顔を見下ろした。
「あるけど、化粧が落ちちゃったらまたやり直しで帰るのが遅くなるよ。さ、早くそこに座って」
「………」
壁際に置かれた鏡の前のセット椅子を示されながらも拓巳くんは動かない。
でた。必殺技〈駄々っ子〉。この技を破れるGプロスタッフはいない。
でも心配ご無用。
僕は鞄の中から買い物袋を取り出し、中身を彼に見せた。
「はい、これで我慢」
「おっ」
拓巳くんの切れ長の瞳が輝いた。彼の好物、コンニャクゼリーカクテル味の一口サイズだ。
「これなら歯に色もつかないし、グロスも落ちないでしょ?」
スタイル直しながら食べられるよ、と付け加えると、拓巳くんは嬉しそうに僕を抱きしめた。
「おまえだけだ和巳……俺の心をわかってくれるのは」
イヤ、夕飯前の撮影だからきっとダダこねる、って知ってただけ。
内心でつぶやきつつも、顔にはおくびにも出さず、僕は「お腹すいてると辛いよね」などと抱き返してから、さりげなく彼をセット椅子に座らせた。
さぁ、頑張ろうねー、と革手袋で指先の不自由な本人に代わってゼリーのフタを取り、雛鳥の如く開けられた口にそれを放り込んでいると、セットコームを手に取った真嶋さんがしみじみと言った。
「阿吽の呼吸だよねぇ」
沖田さんも真剣な顔で頷いた。
「週に三、四日なんて言わずに毎日来て欲しいですよ」
「それはちょっと……」
僕が返しかけたとき、ふいに奥から声がかかった。
「その意見にはおれも賛成だな」
「俊くん」
「雅俊君」
そこにはもう一人のオバケである〈T-ショック〉の中心人物、作詞作曲とキーボード担当〈マース〉こと小倉雅俊、僕にとっての俊くんが、やはり黒系ミリタリー姿で立っていた。
小柄で細身、僕とそう変わらない体格の、中性的で華やかな美貌の俊くんは、ようやく少年期を抜け出して大人になったばかりの人に見える。が、実際は拓巳くんよりひとつ上だ。
この二人を見ていると、世の中の常識が虚しくなってくるのはなぜだろう。特にこの俊くんは、別の意味で常識を超越して憚らないので僕も常に真剣勝負、実にスリリングだ。
振り向いた僕と目が合うと、彼はそのアーモンド型に切れ上がったくっきり二重の瞳に艶のある笑みを浮かべた。
「来たか、マイスイート。待ちわびたぜ」
そして、肩にかかる栗色の天然ウェーブを揺らしながらつかつかと歩み寄ると、ちょうど僕がフタを取ったばかりのゼリーを腕ごとつかんで唇に寄せ、手の中から直接ゼリーを飲み込んだ。
僕の手にカラだけが残る。――器用だ。
「上手だね、俊くん」
「まあな」
俊くんは、目を点にしている沖田さんや、スタイルチェンジのために動けず、鏡越しに睨んでいる拓巳くんを無視して僕を抱き寄せると、ねだるように耳元でささやいた。
「おれが週一なのは不公平すぎる。増やせよ」
「俊くんには僕、土曜日と日曜日、アトリエに行ってるでしょ?」
彼はデザインアートの画家として活動する芸術家でもあるので、目黒にあるマンションの他に、山手にアトリエを持っているのだ。アトリエは、僕の住む三ツ沢からも近い。
「部活の用事、とかいって、最近は来るのが遅いじゃんか」
俊くんの手が後頭部をつかみ、僕の顔を僅かに仰向かせた。身長差がほとんどないので顔が至近距離だ。
「貴重なおれたちのひとときを……ひどいぜ」
「まったく行かれなかったのは一年で二回だけでしょっ」
僕の所属する美術部はたいして忙しくはない。
「一緒にいる時間がどんどん短くなってるだろ? あんまりふざけてると、帰してやれなくなるぜ……?」
「俊くん……」
後頭部をつかむ俊くんの指の力が増してきた。栗色のウェーブが僕の顔に触れはじめ……。
「痛てっ!」
「ふざけてるのはおまえだろうがっ」
ふいに俊くんの腕が僕から解かれた。
「いい加減にしろ。拓巳を刺激するな。撮影をぶち壊す気か」
そこには〈T-ショック〉不動のギタリスト〈ユージ〉こと井ノ上祐司、僕にとっての祐さんが黒革の上下姿で立っていた。大柄な体躯から伸びた手が軽々と俊くんの首根っこをつかんでいる。
「痛ててっ、苦しい。わかったから離せ、この馬鹿力ヤロー」
俊くんが喘ぐと、祐さんは僕から一メートルほど俊くんを引き離してから手を外した。涙目になった俊くんが、首をさすりながら祐さんを見上げる。
「遅いぞ祐司。支度は間に合うのか」
「俺はたいして普段と変わらない」
祐さんが横を見やると、拓巳くんの支度を済ませた真嶋さんがこちらを向いた。
「そうだね、祐司はいつも黒革スタイルだからね」
そうして二人で並ぶと、顔の造作が似ているのが際立つ。
祐さんは身長百八十九センチ、無駄がなく引き締まった体つきで、黒髪に黒い目の、いかにもロックギタリストといった彫りの深い鋭角的な容貌の人だ。真嶋さんとは従兄弟同士、顔と体格が似かよっている。真嶋さんのほうが一回り小さくて線が細く、明るく染めたウェーブの髪に茶色の瞳なので、柔らかい感じがして若く見える。けど実際は逆で、祐さんのほうが三つほど若い。
この三人が、今もロック界に名を馳せる〈T-ショック〉のメンバー、僕の家族に等しい人たちだ。
気を取り直したように、真嶋さんがみんなに声をかけた。
「さあ、拓巳は撮影に行って。祐司は着替えたらここに来て。雅俊は少し休憩だね? 出番前に直すよ」
指示に従って裕さんが衣装の置かれた部屋へ消えると、すかさず俊くんが僕の肩を後ろからグイッとつかんで聞いてきた。
「今度の土日はちゃんと来れるんだろうな?」
彼は個展があと二週間後に迫っているのだ。その準備を僕も手伝っている。
「なるべく優先するつもりだよ」
「土曜日、泊まりに来るんじゃないのか?」
「文化祭が十月八日からだから、そろそろ作業に入るかもしれないんだ」
こっちは個展の一週間後だ。
「却下。おれが先だ。そっちはバックレろ。絶対泊まれ」
「うーん……」
確かに個展のほうが先だね、と返そうとすると、横合いから腕を引っ張られた。俊くんの手から体が離れ、別の腕の中に収まる。
「ダメだ」
腕のヌシが俊くんを牽制した。
「なんだよ拓巳。おまえにゃカンケーないだろ? さっさと撮影に行け。こっちゃゲージュツの話で忙しいんだ」
「ウソをつけ、この極楽鳥。個展にかこつけて和巳を独占しやがって」
拓巳くんはいつもの無表情で俊くんを一瞥すると、僕を振り向いて微笑んだ。僕しか拝めないという、極上の笑みだ。
「もうすぐ俺の誕生日だ。今度の週末は祝ってくれる約束だろ? 健吾んちのレストラン、予約しちまったぜ?」
「あっ」
そうだった。もう九月も半ばが過ぎる。毎年お互いの誕生月には親子水入らずで食事会をする――だんだん忙しくなってきた僕と拓巳くんの大事な約束だ。
僕は俊くんに向き直った。
「ごめんなさい俊くん。その代わり、日曜日は空けるから。朝から行くね」
俊くんは一瞬、なめらかな額に縦ジワを寄せた。けれどもすぐに思い直すように言った。
「しょうがない。じゃあ日曜日に泊まれ。学校の支度を持ってこいよ」
さすが。転んでもタダじゃ起きない。
笑いながら頷くと、拓巳君くんが身を乗りだして僕を自分の背中に隠し、俊くんの正面に立った。――ヤバい。
「キサマ、どこまで図々しい。誕生日のときくらい譲れよ」
「土曜日に一泊。テメーも認めたハズだ。例外はナシだぜ」
「俺は親だぞ。少しは遠慮しやがれ」
「なら俺は伴侶だぞ。テメーこそ邪魔するな。親は引っ込んでろ。そのうち馬に蹴られるぜ」
「んだと、このヤロウ……」
拓巳くんの手が俊くんの襟をつかもうとした。僕は「はい、そこまで」と手刀でそれを両断し、二人の間に割り込んだ。
「拓巳くんはいきり立たない。俊くんはけしけかけない。仲よくしてくれないと、僕、どっちも行かないよ」
「「えーっ」」
二人の二重唱。息ピッタリだ。
「拓巳くんは土曜日の一日。俊くんは日曜日の朝から次の日の朝まで。これで納得してね」
さ、お仕事、お仕事、と拓巳くんの背中を押して撮影フロアに向かわせると、彼は俊くんをチラリと見やった。
「……覚えとけよ雅俊」
「いつでも受けてやるぜ、拓巳」
その返事に「チッ」と舌打ちしながらも、拓巳くんはフロアのほうへと去っていった。
「俊くん」
僕が少し睨むと、俊くんは笑いかけながら「冗談だ」と肩を軽く叩き、自分も撮影フロアに戻っていった。
やれやれだ。
「いやぁ~、お見事です」
沖田さんが感心したように声を上げ、「本当にねぇ」と真嶋さんもため息をついた。着替えを済ませて戻ってきていた祐さんが笑った。
「俺の出番が減って助かる」
すると真嶋さんがたしなめた。
「笑いごとじゃないよ、祐司。いくら年のわりにしっかりしてるからって、こんな気苦労、覚えさせちゃって……」
「大丈夫。仕事だから」
僕は真嶋さんに笑いかけた。
そう、僕が美術部もそっちのけにして何をしているのかといえば、二人の付き人をやっている。メインは拓巳くん、時々俊くんにもつく。いわば沖田さんの助手。ただし、パシリなどの雑用はあまりしない。沖田さんいわく、
「そんなことはうちの会社のスタッフがいくらでもやるから、とにかく君はあの二人、特に拓巳君をスムーズに仕事向かわせるように頼むね!」
……つまりはさっきのゼリーや、今のやり取りに象徴されるようなことを、わざわざ〈T-ショック〉の所属事務所〈GAプロダクツ〉からお手当てまでもらってやっている。――平たく言えば、親の子守りをバイトにしてる?
「じゃ、これ今週のスケジュール。よろしくね」
「はい」
僕が沖田さんから二人のスケジュール表を受け取ると、彼は真嶋さんを振り返って心配げに問いかけた。
「でも最近、なんだかエスカレートしてませんか? あの二人」
真嶋さんは拓巳くんの元後見人、彼が十代前半の頃から面倒を見てきた親代わりの人だ。ゆえに、拓巳くんに関しての相談事は、まず真嶋さんに報告される。
「和巳君のいない日に、二人だけにするのが怖いときがありますよ」
祐さんがそれに答えた。
「仕方がない。拓巳は踏ん切りがつかなくなったんだ」
「踏ん切りですか?」
何の? と聞く沖田さんには答えず、祐さんは僕の顔を見つめた。
「そうだね。無理もないけどね」
真嶋さんも道具を片付けながら僕を見ている。
僕にも、二人の言わんとすることはなんとなくわかっていた。




