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春
この暖かな強い風を、
白い帆が受けたなら。
船は、
飛ぶようなはやさで。
前進するに違いない。
別れのさびしさが、
まだ残るのに。
容赦なく。
背中を、押し続ける。
あまりに軽く、
小さな花びらが。
くるくると回りながら、
飛び立って行く。
置いて行かれて、なるものか。
ああいうふうには飛べないが。
帆を上げている、あの船に。
飛び乗ることなら、
できるだろう。
風は目一杯。
帆をふくらませるけれど。
力を込めて踏みとどまり。
待っていてくれる。
置いて行かれて、なるものか。
みなとの船に乗るために。
わたしはもうすぐ。
駆け出すに、違いない。
2024.3.31
373 m(_ _)m 39




