表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見よう見まねで生産チート  作者: 立風人(りふと)
異世界へ!編
PR
1/137

現状理解


真っ白な壁、扉も窓もない部屋、俺の目の前で頭を下げてる神を名乗る仙人みたいな爺さんやお姉さんに40後半くらいのおっさん、その隣で土下座してるボロボロのローブを着た骸骨。今現在絶賛混乱中である。


とりあえず状況を整理しよう。

俺の名前は山本亮。高卒で新社会人になるはずだった18歳男性。趣味は工作・プラモデル・漫画。いわゆる超インドアだ。

 小中と軽度のイジメをいくつか経験し、弱い者に優しいが、怒るとそれなりに危ないやつに成長。

 高校では好きなモノづくりを活かし、演劇部で小道具・大道具を担当。文化祭ではクラスの出し物と部活を同時に手伝うという偉業を成し遂げた。

 就職予定先は地元の人なら大体知ってる中規模の家具メーカーで製造スタッフとして働く予定だった。


その日は春休みもうすぐ終わる頃。取り立ての運転免許証と買ったばかりの中古車に乗り運転練習をしていた。職場となる会社の前を含めたルートを周り、そろそろ帰ろうと車を走らせていたところを居眠り運転のトラックに車ごと轢かれたらしい。


そして今に至る。目の前にいるのは神達とその部下である死神らしい。

「本当に申し訳ないっ」

爺さんの方が言う。俺はどうやらなんか手違いでも起きてここにいるようだ。

「鎌を持ってる手が滑って…」

前言撤回。この死神がアホやらかしたようだ。

いろいろ謝罪の言葉を述べられたが事情をかいつまんでまとめるとこうだ。

・ここは天界の神のいる場所、つまりは神界で爺さんが創造神・お姉さんが魔法神・おっさんが技工神・そして新人のアホ死神

・アホ死神はそのトラック運転手の方を死なせるつもりが、手が滑って俺の方に鎌が飛んで結果、俺が死んだ。

・お詫びと救済を兼ねて剣と魔法の世界へ行けるようにした。


とまぁ、こんな感じだ。

「マジで!?」

先ほどまだ混乱してた俺の頭は一瞬にして喜びの一色に染まった。いくつか漫画で異世界モノは読んできたし、漫画になる前の小説だって読んできた。自分がその場面になったらどうするかなんて妄想はどれだけしたかわからないほどに。そして今現在も絶賛妄想中である。


…数分後

「あのー…ソロソロ話の続きをだな…」

呆れたような顔をした技術神が話しかけてきた。

「あ、失礼しました。え、えっとその〜」

「無理して敬語は使わなくていいわ。私たち神には心の中までほぼ筒抜けだから、本心のまま話してもらった方がいいわね。ちなみにさっきの妄想の中身とかも。」

女神に言われ途端に少し恥ずかしくなる。

「では、お言葉に甘えて。異世界に行くにあたっての詳細を教えてくれ。」

「話が早くて助かるが、お前さん一応死んだって自覚あるか?」

呆れた顔で技術神が聞いてきた。

「死んだ自覚はあるよ。人生これからって時に死んだんだし未練はあるにはある。でもここで嘆いていてもどうにもならないんだろ?それなら死んだもんは死んだで仕方ないとして、これからどうするか考えた方がよくない?」

「お主がいいならまぁいいんじゃが…。ではこちらも切り替えて。

「オホンッ お主が行く先は地球とは別の世界にあるとある星のカトレア王国のリースという街が近くにある森じゃ。資源は豊富で自給自足も可能ではあるが、野獣や魔獣もそれなりにおる。」

なるほど、なかなか無難な街の近くを選んでくれたらしい。

「じゃあ次の質問。向こうの世界に行ってなんか使命とかあるの?魔王退治とかは荷が重いからできればしたくないんだけど。」

本当にこれは重要だ。妄想の段階でも戦いが中心の勇者なんかよりスローライフか冒険者業って決めているのだ。

「お前さんが向こうの世界に行く口実は[魔力送り]、つまり地球では使わない魔力を向こうの世界に送るためみたいなもんだから、向こうの世界にについたらその役目も終わり。後は自由だな。」

「魔族の王もいるけど、君の思ってる魔王とは違って普通に国を治めてるわ。稀に力ずくで侵攻しようとする王や皇帝もいるけど、基本的には君の出る幕は無いと思うわ。」

国家間の争いはあるのか…関わらないとは思うがこれは期待できる。



「次は君のステータスの設定じゃな」

「よっ!待ってました!」

創造神が切り出した本題は異世界モノのカギとなるステータス。チートと呼ばれるものについてだ。俺も思わず声を上げ、拍手をした。

「まぁお前さんの頭ん中にはある程度のイメージがあるみたいだが、念のため聞くぞ。どんなスキル構成がいい?」

「生産チートがいい。まだ決めてないけど、武器とか魔法道具とかゴーレムとか作ってみたり、地球の物を再現したい。」

「お主なかなか珍しいタイプじゃな。それは可能じゃが…しかしそれだけで足りるのか?」

「…最低限生きるためのスキルと多少は戦えるスキルも添えて欲しい。」


ちなみに俺が読んできた異世界モノは生産チートを望む人ってほとんどが一人暮らししていて料理はできる。その反面俺は生まれて今まで実家暮らし。学校の調理実習でしか料理したことがないし、裁縫なんか以ての外で、玉留め・玉結びもできない。ついでにギターどころかリコーダーも吹けない、っていうか教科書の音符は全てカタカナに直す。音感はあるので口笛は結構うまいらしいが。


「…分かった。やってみよう。」

自信なさげに創造神が言った。

「まさか俺、無理言った?」

「いや、そういうわけじゃないんだが…今戦いを司る女神が別のとこにいてな…戦闘スキルが期待できるかどうか…」

戦いを司る女神はいくつかある世界のうち1つのの世界で大きな戦争が起きたから鎮めに行ってるんだとか。

「まぁ、どうにかお前さんがすぐには死なないようにはするから、お前さんは心配しなくていい。」

「それから生産スキルにも魔力は使うから魔力多めにしとくわね」

心強いんだか心許ないんだかよくわからない反応。


「これで最後の質問じゃが、お主はワシらが向こうで作った体に入ってもらうことになるが、容姿や体質についての希望はあるか?」

創造神が確認とばかりに聞いてきた。

「顔や髪色とかはは今のままでいい。年齢は今と同じか多少子供でもいい」

その後いろいろ小さな疑問もいろいろ聞き、いよいよ異世界へGoだ。


「では、お主を向こうの世界へ送るぞ。達者でな。」

創造神のお見送りの言葉のあと、突然自分の体が光り出したが、展開的に向こうの世界へ行く魔法か何かが効き始めたのだろう

「お前さんは今までいろんな苦労してたみたいだが、もっと自由に生きろよ!」

「君のことはいつでも見てるからね、何かあれば教会に行ってみるといいわ。短時間だけど私たちと話ができるから」


技工神と魔法の女神の言葉を最後に俺の意識は薄らいでいった。

誤字脱字やアドバイス等ございましたらコメントで教えて下さい


主人公の名前の漢字変えました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ