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21話 牡丹餅作り頑張りますっ!

 はろーわーるど。いつも元気な主人公ちゃんです。


 時が経つのは早いもので、あの三人組とのお話しはすでに終了しました。

 お話し合いの部分はばっさりカットでーす。そう、大人の編集ってやつさ。


 いや、だってさ? 三人とも静岡県の学生で授業を受けていたら、いきなり屍人(ゾンビ)が校門に押し寄せてきてさあ大変。

 最初はみんなでスコップやら刺股やらお手製火炎放射器で迎撃していたらしいんだけど、いつからか異質な力を持つ者が現れ初めてそれを中心に屍人と戦い始めたんだってさ。


 まあそんな風に力を持つ者と持たない者って構図がいきなり出来てしまったら……まあわかるよな?

 古今東西色々な創作物にあるように階級が生まれ、下の者が虐げられ始めたんだってさ。


 で、あの三人の中で能力が発現したのは茶髪の男だけだったらしい。なぜかここにきてからは使えなくなったらしいんだけどな。

 なんでも稲妻の剣を呼び出す能力だったらしい。


 うーむ、もったいない……今も使えれば便利だったんだけどなぁ。頑張って小水力とか太陽光で発電する必要がなくなるし。


 出来ないんじゃ仕方ないし、能力が復活するのを祈るばかりですよ。


 っと、話がどんどん逸れていってるから元に戻すぞ。

 茶髪の男には能力が発現したのだが、あの女の子たちには発現しなかったそうだ。さらに残念なことに、二人とも可愛いからな。驕り高ぶる集団の中にいたらどうなることか……


 それで二人を連れて逃げ出したらしい。

 最初の方は学園からの追っ手。それがいなくなったら今まで見たこともない巨大な屍人と鬼ごっこをしてやっとここまでたどり着いたそうだ。

 巨大なのは気になるね。見に行ったりはしないけど。


 とまあこんな感じのお話をしたわけだが、詳細は全部カットだ。

 ほら、こういうことは私たちに求められていることじゃないからな。


 かわいい女の子がスローライフをおくる、牧歌的……いや、きらら的な生活を目指してるんだよ! 百合姫でもいいよ!


 だからアクション、バトルを求めてる人はもっと他の面白い作品をですね。読んでもらえれば……検索すればいっぱい出てきますので。


「なあ澪。お彼岸ていつだか知ってるか?」


「えっ……? 春と秋にあるのは知ってるけど細かくはわからないわ」


「そんな悲しそうな顔するなって。知ってる方が少ないさ」


 多分。私の周りにはあまりいなかったな。


「春分の日と秋分の日ってあるだろ? あれの前後三日がお彼岸だ」


「なるほど、そうだったのね……て、今日で終わりじゃない? なんで今更」


「そう、そうなんだよ! 今日が彼岸の明けなんだよ。だというのにまだ牡丹餅を食べてないんだ」


「ええ……それって重要なこと? お墓参りに行ってないとかならわかるけど……」


「いや、ぶっちゃけ墓参りとかどうでも……あ、いや今のなしで」


 あ、嘘です。墓参りも大事です。怒らないでください……


 ほ、ほら。今は屍人がうようよしててお墓とか気軽に行けないからな。仕方ないじゃん?


「そう? 別にいいんじゃない。私は割とどうでもいいと思うわ」


「お、おう……挑戦的だな」


「ふふ、だって私、最近の若者だもの」


 妙に蠱惑的に言う澪さん。いや、かわいい? とりあえず正義。


「まあそうね。確かに食べたいわね。ぼた餅」


「だろー。あんこ作るの面倒で、こういう時しかやる気が出ないからやるべきなんだよ」


「私も手伝うわ!」


「ん、ありがとう。それじゃあここに牡丹餅用のもち米とうるち米を混ぜたやつは出来上がってるからあんこ作ろうか!」


 用意するもの


 鍋

 水

 小豆

 上白糖


「はーい。それじゃあまずは小豆を煮ます」


 なんにも難しいことなんてないです。適当に強めの火で煮て沸騰させるんだ。


 で、沸騰して小豆の皮に皺が見え始めたら水を少しいれる。

 突沸を防ぐのと芯をなくすため、らしい。うん。

 ぶっちゃけ理由は調べて知った。私は、ただばあちゃんの真似をしていれるだけだったからな。


 水をいれてからもっかい沸騰したらちょっと小豆を引き上げてみて、膨張してるか確認する。


 で、してたら引き上げて水で軽く洗って、今度は水をいっぱいいれて、蓋をして弱火で煮る。ことことって擬音がぴったりな感じ?


 ここは慎重にやらないと豆が崩れるから気をつけてな。


 うーん。だいたい七十五分くらい煮るのかな? とりあえず私はそうだった。


 煮えたら上白糖を投入しまーす。二十分くらい煮るかな。

 ここで溶かそうと思ってよく混ぜると小豆も溶けちゃうぞ!


「煮詰まってどろっとしてきたら木べらで混ぜながら炊く……あっ、そろそろ交代しようか」


「わかったわ?」


「ここからはなかなか危険な作業だからな。まず、この作業はなかなかあんこが跳ねる! で、粘土が高いからか手とかに着くと——ってあっつう⁉︎」


 ちくせう……私としたことが……


「ああ! 大丈夫⁉︎ ほら、すぐ冷やさないと」


「うー……熱い……」


 冷水が気持ちいいです。はい。


「と、言うことで、このようにあんこを炊くのは危ない。澪の綺麗なお手手が傷ついたら大変だからな」


 私? 私はいいんだよ頑丈だから。

 だからそんなに心配そうな目で見るんでないよ。


「っと、ほらほら出来上がったぞ。一緒に丸めていこうな!」


 澪とお話ししながら丸めていくのはとても楽しかったです。まる。


「うん。久しぶりに作ったけど美味しくできてよかったよ」


「そうね、私も久しぶりに食べたわ……」


んむ。満足満足である……ってええ⁉︎ なんで澪さんは泣いていらっしゃるので‼︎


「え……あ、ほんとね……とても美味しかったからかしらね?」


「え、えと、どうしたんだ? ばあちゃんのことでも思い出したか?」


「違うわよ……こほん。もう大丈夫。心配しないで」


 ……まあ、きっと寂しくなったんだろうな。


 よし。次はどこかに遊びに行くか! 楽しくいこう!

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