隠蔽された事件
放射能(放射線): 不安定な原子核が崩壊して別の原子に変化する際、粒子や電磁波を外部に放出する性質を放射能と呼ぶ。放射能によって放出された高エネルギーな粒子線や電磁波を放射線という。放射線は他の原子に衝突すると、原子をイオン化または分子の結合を切断する。この放射線を浴びることを被曝という。
突然変異: 被曝などの放射線の干渉によってDNAが損傷し、損傷したDNAを身体が修復する過程で修復を失敗することでDNAの遺伝情報の並び(塩基配列)が永続的に変化することを突然変異という。これにより生物は本来備わっていない性質を示すようになる。
広島突然変異体調査隊鏖殺事件:一九四五年八月六日午前八時一五分、広島県広島市中央部に米軍により原子爆弾リトルボーイが投下された。上空約六〇〇メートルで爆発した原子爆弾は、周囲約二キロメートルを全焼、壊滅させ、約三・五キロメートルには爆風による大きな被害を与えた。そして周囲約十キロメートルの範囲にはウランによる放射線の拡散で甚大な被曝をもたらした。
原子爆弾投下から十日後、被害確認及び残った人命救助のために一一三名の軍が爆心地へと向かった。しかし、午後一時二七分ごろ、軍より、「化け物がいる」と本部に報告が入った。この通報を受け、武装を強化した部隊が約五十名、翌日の午前四時に再び派遣された。
午前六時ごろ、通報を受けた地点に到達した部隊は、倒壊した家の屋根の上で丸くなるように眠る一人の少年を発見した。少年は服を着ておらず、口元や手足のいたるところに血液が付着し、その少年の背中からは骨と肉をむき出したような触手らしきものが確認された。部隊は眠る少年に麻酔を注射し覚醒を抑止。少年が発見された周囲に、始めに中心地へと向かった軍を発見、頭や四肢がない者、胴体が切断されている者など、無残な遺体が発見された。負傷者なし、死者一一三名。部隊はこの原因を少年だと判断し、軍用機で回収した。この惨事を天皇へと報告。天皇はこの事件が公になることによって国に混乱が招かれることを防ぐため、この件を隠蔽し、死亡した一一三名の軍人の死亡を、建造物の倒壊による死亡あるいは放射能による突然死と処理した。回収された少年は小笠原諸島のXX島へ移送後、そこに建てられた研究所に収容された。




