表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
偏差値20の頭脳戦~頭が全ての学校で誰よりも馬鹿なはずなのに、なぜか無双してモテてしまう~  作者: 松竹梅竹松
第1章 クラス替えゲーム

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

42/206

第1章 最終話 役者

「龍華……? どうしてここに……?」



 龍華の登場にいの一番に反応したのは、実の姉である斬華だった。その表情には怯えのような感情が見える。自分が多額の借金をしてしまったからだろう。



「永夢さん、確認しました。契約は果たせたと考えていいですね?」

「うん。あとはこっちでやっとく~」



 だが龍華は斬華を無視し、永夢さんと謎の会話を繰り広げる。



「龍華! あなたはこんなところに来るべきじゃ……!」

「蓮司くん。不思議に思わなかった? なんで一度は取り下げられた契約が結ばれたのか」



 尚も斬華の言葉を無視して俺に話しかけてきたけど……。



「……なんの話?」

「あれだよ。永夢さんとの5000万ってやつ」

「あーあれか」



 美季に教えてもらい、思い出した。確かあの時、龍華と永夢さんが2人で話して契約を結んだんだっけ。



「あの時わたし、追加の条件を加えたんだ」



 龍華はスカートのポケットからスマホを取り出すと、自分の残高を見せつけてきた。



「賭場に1年生を誘導する。そして賭場に入ったポイントが一月で3億を超えたら、その1割を渡した上で生徒会選挙の推薦人を用意してほしいってね」



 龍華の所持ポイント。それは見間違えでなければ、3900万ポイントを僅かに越えていた。



「普段の売上は1億前後だからね。龍華ちゃんが何も知らない1年生を集めてくれたから儲かっちゃった~」



 客が大勢いるのにも関わらず、なんの悪びれもせず喜ぶ永夢さん。基本的にギャンブルをする人が好きではないのだろう。



「じゃあ……外村くんはギャンブルで5000万稼いだんじゃなかったの……?」

「そっから? 何歩も遅れてるよ。いい加減ここから降りたら? 役者じゃないから」



 ようやく斬華に反応した龍華が、冷たい瞳で斬華を見つめる。本当に、心底軽蔑しているようだった。



「それにしても残念だったね。蓮司くんが5000万勝ったところで止めてられたら、わたしが手に入れた3800万を使って利子ごと返せたのに」

「じゃあ止めてくれよ見てたんなら! 俺余計なことしちゃったじゃんっ!」



 俺がそう叫ぶと、龍華はバツが悪そうに目を逸らした。



「……ごめん、蓮司くん。まさか蓮司くんが勝つとは思ってなかったからびっくりしちゃってた」

「はぁっ!?」

「本当は……蓮司くんに負けてほしかったの。わたしが稼いだ3800万と借金で永夢さんにポイントを返済して恩を売りたかった。蓮司くんを独り占めにするつもりだったんだよ」



 ……なんだよそれ。



「はじめから俺を裏切るつもりだったのか?」

「それは違うよ! わたしは蓮司くんを守る。それは変わってないよ。ただ……上下の差をつけたかっただけ。気分悪くさせちゃったらごめんね」



 ごめんねって……!



「まぁ俺を裏切るつもりがないならいいけどさ」

「いいんだ……」



 龍華が小さくつぶやき、幸せそうに笑みを浮かべる。



「これでわかったでしょ、斬華。あなたが余計な借金をしていなければ、Z組は約+9000万で終われてた。これだけあれば上位クラスには上がれてた。それを壊したのは全部! 斬華のせいだよ」



 確かに斬華の8000万……利子を含めれば8800万の借金がなければ、上に行けていたかもしれない。



「でもっ……!」

「でも私は、間違ったことはしていない」



 俺の言葉を遮り、斬華が言う。強い瞳で。それに対して顔を歪めたのは龍華だった。



「間違ったことをしてない? 借金漬けがなに言ってんの?」

「私はみんなのために結果的に借金を負っただけ。その心は間違えていない。でもあなたは自分が生徒会に入るために周りを犠牲にしようとした。守るべきZ組ですらギャンブルが流行ったせいでなん人も借金を負っている。そんな行動は間違っている」



 龍華のかわいらしい顔の眉間に皺ができる。本気で怒っているようだ。



「龍華……あなたはそんな子じゃなかったでしょ? 周りを大切にできる優しい子だったじゃない。いつからそんな風に……」

「黙ってよっ! なにお姉ちゃん面してるの? これがわたしの本性。斬華はそれを見抜けられなかった駄目な姉ってことだよ!」



 そう怒鳴られた斬華は一度悔しそうに目を瞑り。



「……そうね。駄目な姉だったからこそ今一度正す。あなたを下し、私が生徒会に入って」



 力強く、目を見開いた。



「……はぁ? 借金漬けが推薦して貰えると思ってるの?」

「翠川の名前がある」


「かっこつけといてパパ頼り? だっさ」

「借金漬けほどださくはないわ」


「だいたいわたしに斬華が勝てると思ってるの? これで結果は出たと思うけど?」

「私には外村くんがいる」

「蓮司くんはわたしのだよっ!」

「それは聞き捨てなりませんね。蓮司は私のお友だちですよ?」

「あたしとが一番勝てる気がするけど」



 ……なにこれ。俺を取り合ってる構図なのに、全然うれしくない。



 全員、俺を見てはいないから。



「……ふふ。楽しくなってきましたわね」



 空気が凍ると、やがて霊御さんが笑う。



「この場にいる5人。全員生徒会に入るつもりですか」



 俺、龍華、斬華、美季、霊御さんの視線が交錯する。



「私の見立てでは生徒会に入れるのはこの内3人。誰が勝ち、誰が負けるのか。非常に楽しみですわ」



 そして霊御さんは、美季の服を拾うと立ち去っていった。……ん?



「待ってあたしの服っ!」

「その姿で帰ってきてください。くれぐれも先生方に見つからないように」

「ああああいつ! マジでぶっ殺すぅぅぅぅっ!」



 美季の心からの叫びが、賭場に木霊した。

これにて第1章終了です。読んでいただけた方、ありがとうございました。次回から生徒会選挙編開幕です。



この作品がおもしろかったり、続きが気になりましたらぜひ評価や、ブクマのご協力お願いします。めちゃくちゃほしいです。



みなさんの応援が励みになってます。ぜひぜひこれからもよろしくお願いしますっ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] めちゃくちゃおもしろいです! ここまで一気読みでした! 続きも楽しみに読みたいと思います!
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ