239話 人気のある
ユージは王国の中心で7大ダンジョンの場所を聞いたのだが、帝国から王国までユージが通ってきた道のそばにあったらしい。場所を帝国の方で聞いておけば直接行けたのだろうと思うと、ユージは少し落ち込んだが、そうしてもいられないと、帝国に向かう道を進んでいく。
多少道に迷いながらもユージは王国の7大ダンジョン、ヘリーのダンジョンに向かった。ユージは迷ったのではなく、姉妹の捜索をしようとわざわざ遠回りしただけだと思い込むことにした。何せ、道からさして離れていないところにそのダンジョンがあったからだ。つまり、普通は迷うはずがないのだ。
ユージがダンジョンに入ろうとすると、中から数人の人が出てきた。ユージには見覚えがあった。
「お前ら、確か国境で具合悪そうにしてた奴らじゃねえか?」
昔の事でもない、数時間前の事だから彼らもユージを見て思い出したようだ。
「お前も兵役か? その割にはずいぶん余裕そうだし国境でも待たされていたな。このダンジョンは勝てっこない。強すぎる。忠告しておく、やめておけ。」
ユージは戦争のことなど知りもしない。だから、兵役だと彼らが言った言葉は、平気としか聞き取ることが出来なかった。具合を悪くさせるようなダンジョンなのだろうかと思いながらも、ダンジョンには元々入るしか選択肢がないのだ。
「大丈夫だ。7大ダンジョンだから他のダンジョンに比べれば大変だろうけれども行けないなんて事はない。」
彼らは心配そうにしながらユージに別れを告げ、ダンジョンをあとにした。
そういえば7大ダンジョンに人がいるのはイキョーのダンジョン以来の事だろうか。もう大分たったことを感じて、ななしの姉妹が恋しくなった。
そのためにはダンジョンをクリアしなければならないのだ。




