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229話 ホイステームのダンジョン⑤

 階段を降りる時に振り返ってみると、地面がベルトコンベアのようになっていて、今は止まっている。どうやらルームランナーのように同じ場所をずっと動いていたようだ。


 階段を降りると、天井はベルトコンベアだった。つまり、今から上とは逆方向に進んでいくのだ。同じところでずっと歩かされ続けていたとはいえ、ベルトコンベア自体もなかなかに大きい。小さければ先が見えてしまうだろうから当然か。


 そして、少し先に魔物が湧いている。彼らが嫌がらせを設置しているようだ。そして、同じところで回収も行っている。だから等間隔でしか設置することが出来なかったのだ。階段からベルトコンベアになっていると分かったのも、嫌がらせが下から上にいくときに、どこかにぶつかってしまわないように間を開けているのだろう。そんな配慮をするくらいならそもそも嫌がらせしないでくれ。


 魔物の先には荘厳な扉があった。見覚えのある扉だ。勿論、ダンジョンボスの間へと続く扉だ。魔物はベルトコンベアが止まっているにも関わらず忙しそうにしているので、わざわざ殺さなくとも通れるだろうからと、無視して通りすぎていった。通っているときに魔物達を覗いてみたのだが、魔物達は新しい嫌がらせを考案しているように見えた。侵入者を直接戦って防ぐという考えはないようだ。


 それにしても、今までのダンジョンと違って、このダンジョンには理不尽な仕掛けも、殺意マシマシのトラップも仕掛けられていない。他の7大ダンジョンではないダンジョンよりちょ面倒なくらいのレベルである。嫌がらせを無視して通ることが出来るのならば、誰でもここまでこられるはずだ。何故今まで誰もたどり着けなかったのだろうか。


 それは今気にしていても仕方がないと、ユージは無駄に豪華な造りの見るからに重そうな扉を、持ち前の馬鹿力で軽々と開けて、中へと入っていった。

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