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Chime ―チャイム―   作者: 夏影
第二章 ライバル
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第十八戒『墓場の決戦』

 ~雅&菊野の共通の心境~


「「肝試し(じゃないけど)…スタート!」」


 な…なななな…なんなのこの展開!!


 一万…円…札をとっ…てこいだって!!?


 そそそそ…そ、そんなの水玉に頼めばくれるでしょ!?(きっと百万くらいくれるけど)


 じゃなくて…


 これから…ど…どうしよう…


 逃げたい!!!!


もう逃げ………逃げる……しか…!!!


  かさっ………


「「ギャアァアアァアアァ!!!!!」」


「ちょ……ま…待て!!」

[ただの葉っぱなのにww]


 つ…ついに逃げ出してしまったぁぁ!!


 ふぅ…ここまでくれば追ってこな……


 ってここのトイレめちゃくちゃ暗いし怖っ!!!


 ………!!


 …ト…トイレって……



 思わず顔を見合わせる…。


 あの独特の雰囲気に冷や汗が…どぼどぼ流れ出る感じ……恐怖…で……



『フフフフフ……』


「「ぎゃあああああああ!!や…やっぱり でたああぁぁぁぁぁっ!!!」」


[やっほーしばらくぶりー(笑)最近トイレに来てくれなくて暇だったよ?www]


[ってあれ?そっちじゃないよー?]


[…]


[まぁいっか(笑)]



*****


 ~雅がどっか行ったので菊野の心境~


…いきなりのことに驚き一生懸命逃げて逃げて逃げて逃げて逃げ続けていた。

 もう小枝を蹴り飛ばそうと、葉が膝を掠めようと、犬のウ●コを踏もうとそんなのお構い無しに走り続けた。

 そうしたら。


「ここはどこなんだーー!!!??」


 なんなんだよ真っ暗だし足元悪いしウ●コ多いし!掃除当番ちゃんとやれ!!

 文字どおりこの糞墓場で迷子とかあたしが生きていけると思うのか!!!


 雅もいないし…

 リアルにマズイだろこれは!帰れるのか…?


 周りには墓もなく木がたくさん…森の奥の方に来ちまったのかな?


「どこの道から来たか分かんないし…はぁ…」


 思わず独り言とため息が漏れる。漏らさずにはいられなかったし。

 ため息が吐いてられるくらい余裕がある自分に少し驚いているが。普通ならキラキラを吐くところなのに。


 こうして自分がかなり冷静でいられていることに気付くと、さらに前のことまで冷静に考えられるようになった。普段より賢くなった気分すらある…


 そして勝負のことと共に不安が過った。


 ――もしかしたら雅が先に一万円を取っているのかも…


「あー!どうすればいいん…だ?」


 このくそ広い墓場では薄っぺらいお札なんて拷問にも程がねぇか!?しかも苦手なホラースポットだし…なお無理………


 あの木…やけに光ってる気がするんだけど…



 …あ!


「これって!一万円!!?」


 喜びを噛みしめ、お札は握りしめ、一瞬感じた自分の賢さはどっか飛んでった。


 ――これで、あたしの…!…つまりここから抜け出して良い…


 やった!!このまま戻ればあたしらの勝ちだ!!



 まあ、問題はどうやって戻るかだけど……


 よし、勘で行こう!!



 あたしはなんとなくゴールがある気がする方向へ向かい、墓場にいると思えないほど軽快に進みだした。





 …スキップで行くあたしは、なんとなく悪い記憶を思い出しそうになった。

 こんなに意味もなく明るい気持ちでどこかへ向かって、その後…いや、思い出さないでおく。

 トイレに行くとろくなことが無いよなぁ。




 あたしにはたった10分くらいに思えたこの一万円探し、後から聞けば一時間以上帰ってきてなかったらしい。よっぽど走ってたんだろうか!?


 だから恐らく長いこと道なき道を進み続けて、なんと日向様たちを見付けた。勘でここまでいけるんだ…


 本当に抜け出すことができた解放感で、一気にあたしは駆け出した。またウ●コ踏んだけど。


 あたしはなんか絶好調な気がする!!

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