第六戒『狙撃手の罠』
二人で睡眠薬にかかり眠ってしまった一 一と高萩 雅。
一人ゲームソフトを手に満足気な茅野 唯花。
独り勝手に教室に帰ってしまった粟倉 夜影。
…ちっ、あいつらはやっぱり使えんかったな。後半二人に関してはまともに戦う気すらねぇ
まぁこんくらいは想定してたし…というか、見てみぬふりしていたがこうなることは目に見えてたんだけどな。
しゃーないな…。もうあたししか残ってない訳だが…
『ガチャン』
…準備完了だ。
あとは、獲物を待つのみだ。
佐倉水玉。
こうなったらお前の首をとるのはあたしだ。
お前という人間を狙うことに特に意味はない。そのポジションの奴は潰しておくべきだと思うから狙うんだ。
金持ちなんてのは、迷惑な人にとってはとんでもない迷惑だろ?
なんでもできてしまうんだからな。
あたしが一番嫌う相手…青梅和を静まらせるためにとる手だ。佐倉水玉に恨みがあるわけでも、因縁があるわけでもない。
お前がいなければいろいろ落ち着くだろうよ。なあ?
「ひゃほーー!!!やっぱりゲームは最高ーー♪♪水玉の予想だと次は…」
『ドドドドドドン!!』
「おっ…とっととぉ…!すごい量撃ってくるね!!」
やはりこれでは捕らえられない…
捕らえられる展開もあまり予想はできなかったがな。
まあ、可能性はあるんだから全力で撃たせてもらった。なぜならば――
「容赦したら100%あんたを捕らえるなんて出来るわけないからな……」
「そりゃそーだね☆郁ちゃん!!」
「……………」
やはり油断している。しかも普段より緩い。なんというナメられようだ…。
あたしは油断なんてしちゃ…
『ガギィィィィン…』
駄目だけどなッ!!!!!
『ガシャガシャン!!』
『ドンドンドンドンドンドンドンドンドンドン!!!』
「…あははははー☆十連弾かー!さっきの一くんたちのよりも弾数少ないのは意外だねー!あと全然効いてないか『ドドドドン!』
「…っとわわわっ…すごーーい!!」
!!?
なんだコイツ…なんつー動きしてやがるんだ…!?
絶対人間の動きじゃねぇ…
さっきから監視はしてたから知ってはいたが…
間近で見るとさすがに違うな。
佐倉水玉の周り半径六メートルくらいは弾とばしまくっといたから当初は逃げれないものとして考えてたんだが…
あのときは盾も使わず凌げるだなんて想像もしなかった。
だが盾で防いできたとしてもきっと駄目だったな。盾がえらくいいやつ使ってやがる…
…来る!
「イッエーーーイ!!」
『ドンドンドンドンッ』
反撃か!
「やられるかよ…ッ!!!」
「むっ、まさかの同じ盾!!…」
その通り。これより頑丈で使い勝手が良いやつをあたしは知らないぜ。
だが佐倉水玉もさすがに持ってるか。…いや意外だ。
奴は佐倉財閥の娘で、この盾はあたしを引き取っている…千曲財閥系列の会社製。
そういうのを平気で使ってくるのがコイツなんだろうか。佐倉財閥に強力な盾が造れないはずはないんだが…。
…と、そんなこと言ってる暇があるのかい?佐倉水玉。
何か気づかないか?
「え…!?壁が出てきた…!!?」
よし。
トラップ成功。
体育館の壁と地面から複数の壁を出した。地面から二枚、壁から四枚の計六枚だ。ぴったり噛み合うように設計してある。
この程度のものならその辺の自動ドア会社に頼めばすぐにできるんだ。特別な化学物質を使ってあるからコンクリートの比じゃなく丈夫だぜ?
ちょっと金かかりそうなものだって、あたしにだってできるんだよ。
そんなのも知らないのか?
「閉じ込められて何もできない今のお前に、もう価値はない。価値が無ければ勝ちもない!!!」
お前に勝ちが無くなれば、もうあとはあたしの勝ちか引き分けしかないよな!
悪いがあたしは全力で勝ちにいく!!!




