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Chime ―チャイム―   作者: 夏影
第一章 キッカケ
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第十九話『クラブハウス裏』

 私は韮山時雨。十五歳!柑月学園に通うごく普通の中学三年生!!


 …とか、たまには言ってみたいんだよね♪まぁ、いつも考えてるけど!


「……何考えてるんですか?さっきから目がずっとこっちに向いてますけど…」

「さすが春雨ちゃん私の旦那様~!よく分かってくれたね!」

「うん…いや別に僕時雨の旦那さんじゃないけどね」

「てへっ☆ めんご~!」

「…ともかく時雨、僕はそろそろ任務に向かいます。ちゃんと留守番してくださいね?」

「いてらー!」


 

 さーて、今日は何しようかな~…そういえば春雨ちゃんどこ行くんだろ~?



 う~ん……そうだ!尾行しよう。


 うんうん、その通りだよね。春雨ちゃんが気になるなら見張ればいいんだよ!後を着けてやる!えへ、私ったらあったまいい~♪…え?留守番?なんのこと?


 と・り・あ・え・ず!そうと決まれば即実行!早速尾行開始だよ♪



*****



 さてまず何処にいくのかな~…

 あれは事務の人?はっ、まさか春雨ちゃん…この私というものがいて浮気!!?いやいやそんなはずは…じゃあ騙されている!?


「すみません!ゴミ捨てに来たんですけどゴミ箱が閉鎖してまして…」

「あ、三年の…ちょっと待っててください」


 なるほど…そういえば春雨ちゃんはゴミ当番だった!

 そんなことも忘れていたなんて、私のバカバカ~☆


「すまないな~新穂…今日は完全にロックされちゃってて…解除は確かクラブハウス裏にあるあの妙な部屋だからなぁ…今日だけここにゴミ置いていってくれないか?」

「…そこに行けばいいんですね?」

「いや、それはやめておいてくれ…あそこは立ち入り禁…」

「任務は全てその日中にこなします!任せて下さい蔓穂つるぼさん!!」

「ええっ!!?ちょ、おい!?話を聞い……あれ新穂くん?」

「行ってきます!」

「ちょっと新穂くん!?おい待てって!…参ったなーあっちには…」


 うーん、クラブハウスの裏の倉庫かぁ…なんかイケナイ感じかな?そもそもゴミ箱ロックって何?意味ないよね~

 ていうか春雨ちゃんのお辞儀じぎからの壁クライミング!カッコいい~!!



*****


 なんだかんだで春雨ちゃんについていって倉庫に進入しちゃった☆

 なんかワクワクするなぁ、尾行って…こんな暗くて古そうでコンクリートのアジトっぽいところなんて、私みたいな人にはファンタジーで相手の美人なお姉さんとの取引が…ふふふっ…

 ……おっと見失うところだった!どれどれ…おぉ!すごいコンセントの数…なんか踏みたくなるね!


「こんなところでロック解除任務ですか…かなりの難関のようですが…僕にとっては軽いものです!」


 先へ進む春雨ちゃん…ってあれぇ!!?…このコンセント昔、春雨ちゃんから習った部外者進入…ええと、なんとかの装置つきだわ!!?

 残念だけど私にここは潜れない…無事に帰ってくるのを待っていますよ春雨サマ!!



*****



 …泥棒側では無いですけどやっぱり静かに身を隠すように、ごちゃごちゃしたところを通り抜けるとか最高ですっ!気持ちいいし、ワクワクしますね!

 恐らく隠しておく必要があまりないごみ箱ロックは割と通りやすい位置にある…あの辺だろうか?


 そうと決まってはいないけど…そういうことにして、まずあそこを狙うしかない!

 いざ……ん?あれは…


  [ごみ箱 ロック]


 


 …予想が当たりすぎて逆に怖いです…こんなにすぐに見つかってしまうと逆に面白くないですね。


 …いや、もしかしてワナ…!?いえ、それでも…僕はこのボタンを押すことを…強いられているんですから!


  

『ピピピ』


 むむ…意外と大きい音がしますね…まさか敵に気付かれてませんよね!!?


「ん?そこの…新穂か。何か用なのか?」


 気付かれたー!!?

 このヒゲはえーと…一年生の国語教師!五年前この町で潜入任務を果たしたあのお方の同期の…!

 ……ということはこのヒゲも潜入!?

 (※これは春雨の妄想で、相手はあくまでもただの国語教師です)


「隊長!これは、えっと、その…ゴミ捨ての任務です!!」

「任務、という言い方はよく分からないが…早くしろよ、五時間目もうすぐだぞ」

「あ、はい!ありがとうございます!授業は欠かせてはなりませんからね!」

「よく言うなぁ…青梅によれば三割サボってるらしいじゃないか」

「サボって…?ああ、サボタージュですか。あれは仕方がないんです。他に平和に関わる任務があるので…知恵なんかは平和に替えられませんから」

「いや替えられるだろ…」

 頭をかくヒゲさんの言葉に被さってキーンコーンカーンコーン、と何かが鳴りました。


予鈴よれいだな。ちゃんと授業受けてクラスの平和の方守ってやれよ…」

「は、はい!木梨きなし隊長!」

 急に思い出したあのヒゲの人…木梨の名前をつけて返事。ちょっと忘れっぽいんですよね…これでは任務に支障が出てしまう…


「ええと五時間目近いとか教えてくださりありがとうございました今度382円以内でおごらせていただきます!」

「やけに細かいな!……あ、小遣い少ないんだったか…頑張れよ」


 やる気出てきました!頑張って授業に間に合わせます!

 あと…僕貧乏ですけど何か!?


 うぅ……


春雨のアジト攻略編は第二十話『アジト』に続きます。

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