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魔法使いと王女の時空飛行〜女子高生メリウスと王女ルシア〜大魔法で異世界を駆け抜ける〜  作者: 三日月未来(みかづきみらい)


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第71話 フェリカとメリウスの強制突破

妖精フェリカとメリウスの潜入調査が始まりました。

久しぶりの更新、お楽しみください。

みかづきみらい

「フェリカ」


「メリウスさんなんですか」


 メリウスは自分のコンパクトを開いてフェリカに見せた。

フェリカは自身の美貌に妖艶な表情を浮かべ微笑んでいる。


「フェリカ、顔じゃないわ」


「ええええ」


「女子高生の制服のままよ」


「だってーー 人間には見えないんでしょう」


 メリウスは、妖精を相手にしていることを忘れて後悔する。


⬜︎⬜︎⬜︎


 陽が高くなって温暖なドメーヌ王国にしては珍しい暑さになった。


 冷房のない馬車の中でメリウスとフェリカは無表情に前方から迫る対抗馬車に気付く。


「フェリカ、あれ」


「魔法省の馬車です」


「なんでわかる」


「魔法磁場を感じます」


 フェリカはメリウスに無いセキュリティ機能を自慢した。


⬜︎⬜︎⬜︎


 黒い馬の馬車がメリウスたちの馬車横に並んだ。

魔法省の男が御者に指示を与えている。

 

 業者がメリウスのところに駆け寄り、説明を伝えた。


「御者さん、ありがとうございます。それでお願いします」


 メリウスは魔法省の指示に従い随伴を了承した。


⬜︎⬜︎⬜︎


 低い竹林の奥から魔法省の検問が見えて来た。

検問に見えない偽装検問は魔法省の裏側にあった。


 入り口と出口に細工が施されている。


だが、メリウスとフェリカの前では張子の虎に過ぎない。


⬜︎⬜︎⬜︎


 メリウスとフェリカは脱出口を先に整理した。


「メリウスさん、ここトラップだらけですね」


 メリウスは脱出に成功した記憶を手掛かりに作戦をフェリカに伝える。

フェリカが小さな仕草でメリウスにサムズアップしている。


 フェリカは人間モードのままだった。


⬜︎⬜︎⬜︎


「フェリカ、いざという時は、いいわね」


「大丈夫です。勝手に逃げませんから」


 メリウスの会話が一切通じていない。


 2人は観光客の中に紛れて薄暗い廊下を歩いている。

見知らぬ婦人がメリウスに話しかける。


「それ朝霧女学園の制服でしょう。懐かしいわ」


「お姉さんも朝霧ですか」


「そうよ、私たち貴族の憧れの学校よ」


「朝霧って、貴族学校なんですか」


隣で聞いていた別の婦人が言った。


「朝霧はお嬢様学校よ。王女様もいらっしゃるでしょう」


 フェリカが婦人たちの記憶に蓋をする。


「メリウスさん、ちょっとだけ催眠しました」


「危ないところでしたけど、そろそろ始めますか」


⬜︎⬜︎⬜︎


 フェリカは透明になった。

メリウスは、黒猫に変身した。


 魔法省の庭がザワザワと騒めく。

風は無かった。


 扉の奥から金属音がしている。

聞き覚えの銃声が聞こえた。


 空気が切り裂かれる音に似ていた。


⬜︎⬜︎⬜︎


 魔法省の廊下をフェリカとメリウスは進んで気付く。


「メリウスさん、ここ迷路です。しかも変則迷路です」


 フェリカの言葉にメリウスは安易な自信を反省した。


「フェリカ、戻れる」


「分かりません」


 メリウスとフェリカが来た通路は閉じられている。

見学通路から外れ、迷い込んだ結果の絶対絶命。


「フェリカ、四面楚歌ね。じゃあやろう」


「何を」


「強制突破に決まってるじゃない」

 お読みいただき、ありがとうございます!

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三日月未来(みかづきみらい)

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