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悪魔とティータイム  作者: 花と雨
本編後
17/17

部下の呟きメモ

悪魔さんの部下の呟きです。

■呟き1

不定期ではあるけれどメモ代わりの日記を記そうと思う。

僕の仕える人(以下、上司と表現する事にする)は、めちゃくちゃ強い。

半端なく強い。頭の回転だって悪くない。

が、全てにおいてやる気がない人だ。俺様の癖に無気力。

全部持っているからこそ何に関しても興味を示さないのだろうか。

僕が上司と同じスペック持ちだったらそうれはもう人生を謳歌するんだけどなあ。勿体ない。


■呟き2

上司のやる気がなさすぎて仕事が捗らない。

あっちの界の空間の綻びから変な物が出てきたり、間違ってこっちの界に人間が落ちてきちゃったり、血気盛んな某一族とかが何やら蠢きだしてきていたりと色々と指示してもらいたいことがあるんですけどー!!

つかえねー! マジつかえねーですよ僕の上司。

しかも適当に話を聞いて行動して現場を混乱させないで下さいっ!

力技ダメ、絶対。

思わず、「貴方がいると進む話がこれっぽっちも進まないんでちょっと何処かに行ってて下さい本当にお願いします!!」って懇願したらマジで姿をくらましちゃった。

結構ナイーブだったんですかね?


■呟き3

上司が1ヶ月経っても帰ってこない。困った。

根に持ちすぎ。


■呟き4

半年たったけど上司が帰ってこない。

いやもうマジ困りました。

気配を探っても隠しているようで全くダメ。


■呟き5

1年上司が帰ってこない


■呟き6

3年上司が帰ってこない


■呟き7

5年上司が帰ってこない。

僕が悪かったのでいい加減そろそろ帰ってきてください。

友人に「頑張れ」と同情された。

同情するなら代われ。逃げんな。


■呟き8

年数を数えるのが面倒になってきた。

なんかもう上司がいなくてもなんとかなるようになった。

上司のチェックが必要な案件は山のように溜まってますけどね。

戻ってきたらこれ全部押し付けてやる予定。


心配は全くしていないけれど、定期連絡位は下さい。


■呟き9

上司発見!!!!!!!!

地球の人間界にいた模様。

結界張って居眠りしやがっていた。

寝すぎ。寝たってもうその身長は伸びないですよ。

僕にもその身長を分けてほしい。

溜まった仕事をお願いするぞー!!


■呟き10

久々に帰ってきた上司に溜まった仕事をひたすら処理してもらう。

上司が定期的に人間の家族の動向をチェックしている。

綺麗なエーテルを持つ家族だなぁ。

こんなに穏やかな上司の顔は初めて見たかも。


■呟き11

上司が真面目に仕事に取り組んでくれている。

ヤバい嬉しい。

僕たちは時間の概念が乏しいので、気がつけば上司が帰ってきてから、あっと言う間に10年以上。

上司が見守っている人間の家族は今日も仲良く暮らしているようだ。

一緒に見てきた僕もこの家族に情が移ってしまい、気持ちがほっこりする。

あー家族良いな家族!

お嫁さん欲しくなってきた!


最近彼女にフラれましたが何か?


■呟き12

緊急事態発生。

上司が人間界に向かったが間に合わなかった。

悲しい。あんなに仲の良い家族だったのに。

取り締まりをもっと厳しくしなくては。

彼女だけでも助かったのが幸い…なのだろうか。


◼︎呟き13

上司の憔悴が目に見えて分かる。

色々と葛藤しているようだ。

映像に映る、ポツンとテーブルに座る彼女が痛々しい。


■呟き14

上司がらしくない。

傍若無人な俺様なのにしおらしい。

僕ほか部下達の雰囲気もどんよりしている。

貴方も彼女もこんなのじゃいけない。


■呟き15

上司を焚き付けた。

彼女の所へとにかく行って下さい!!

彼女が笑うまで帰って来ないで下さいね。

あ、でも定期連絡は下さい。


はぁ、スッキリ。


■呟き16

上司の最初の彼女へのアピールがあんまり過ぎて吹いた。

どうなのあれは!?

テーブルの上に降り立つとかないわー。

照れ隠しで怒鳴るとかないわー。

不器用過ぎて逆に微笑ましいです…


◼︎呟き17

上司と彼女は収まる所に収まった感じ。

上司がデロデロに甘オーラ出していてウザい。

もげろ。


はぁ彼女欲しい…。




部下さんに彼女が出来る事を祈りつつ終わります(笑)

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