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親衛隊隊長だけど彼女がいます!  作者: Kira
第5章 学園の闇へ迫れ
37/40

(36) 集結する仲間

第36話です!



「こーくん、こーくん!起きて!」

「……香?」

「うん!しーちゃんもいるよ!」

「え!」


 目が覚めると見知らぬ部屋に香と雫(変装姿)と閉じ込められていた。前に閉じ込められた部屋かと思ったが少し違うようだ。


「ここは……?」

「地下室みたい。響くんが話してた。」

「えっ!雫、響と話したのか?」

「うん。ここに閉じ込められてから何回か来る食事のときとかに話したよ。」

「……響は敵じゃないよね?」

「うん、そうだよ!だから2人が助けにきてくれたんでしょ?」

「「え?」」

「私スマホ取られちゃったんだけど、お姉ちゃんがGPS入れてるって知ってたから電源さえ入れられればって思ってたの!だからこっそり響くんにお願いしといたんだ!」

「おー!しーちゃんのそれのおかげで居場所がわかったよ!結局捕まっちゃったけど笑」

「助けにきてくれたことが嬉しかったよ!それにここから敵を倒して脱出すれば万事解決だよ!」

「そっかー!だよねー!」


 2人が捕まってるとは思えないほど、にこやかに会話をしている。

(というか……雫はGPS気づいてたんだ。え?俺って本当に鈍感?)



「それで……ここからどうやって脱出する?」

「実は私に良い案があって……」


 雫が提案したものは、誰かが体調不良のふりをしてそこに監視の人が入ってきたところを倒すというものだった。ここにも監視カメラが仕掛けられているらしく、常に監視している人がいるらしい。監視カメラがあるなら、東雲たちがハッキングできるのではとも考えたが、地下室ということもあり、電波が外に出ていない可能性が高いらしい。

 体術に自信があるものは3人の中にはいなかったが、さすがに油断して入ってくる1人を倒すのはいけるのではないかとなった。別に俺も雫もスポーツをしてたし、香も動体視力は良い方なのでそこまで不安はなかった。

 では誰が体調不良者の演技をするかという話し合いをしていると、部屋の中から第三者の声がした。


「それやる必要ないよ。」

「「「え?」」」


 3人で勢い良く声がした方へ顔を向ける。

 すると壁に寄っ掛かりこちらを見ている響がいた。


「響!?いつの間に……!」

「皆、話に集中しててなかなか気づいてくれなかったね笑」

「……響様は味方ですか?」

「そうだよ。……本当は皆をすぐに帰したいんだけどそれをすると俺の今までの計画がパーになっちゃうからな。協力してくれる?」

「「「協力?」」」

「うん。とりあえず話をしよっか」

「え?早く脱出しないと」

「大丈夫!今は俺が見張りだし、ちょうどオークション始まったから他の人はこない。」

「そうなんだ。」

「それじゃあざっくりとね。俺はこの学園に入って、行方不明事件が起きてることを知ったんだ。俺も昔、誘拐されかけたことがあるから他人事とは思えなかった。」


(あぁ、綾ねぇが響を庇って怪我した事件か。……もしかしてそれで綾ねぇに負い目を感じてるのか?)


「だから闇を暴こうと思い生徒会に入ったんだけどしばらくは特に何も起きなかった。でも転校生が来て、がっつり関わることになったんだよ。」

「警察には?」

「もちろん相談したよ。でも取り合ってくれなかった。警察関係者もこのオークションに関わっているのかもな。」

「そんな……!じゃあ今通報しても……」

「いやさすがにこれだけの証拠があれば揉み消すことはできないはずだ。だから俺はこの日を待ってたんだよ。」

「待ってた?」


 響によると、普段の取引は個別で極秘に行われるため立ち会うことが難しく、証拠を集められなかったらしい。大規模なオークションが行われることを知り、その日なら確実に証拠を押さえられると思ったらしい。それが今日だったようだ。


「まぁ幸輝やら雫やらが来てるなんて想定外だったけどね。まさか俺のことを追ってくるなんて。」

「「当たり前だよ!大切な親友だから!」」

「……ありがとう。君もありがとうね。」

「いえ!こーくんやしーちゃんの友達ですから!」

「2人とも良い友達を持ったね。」



 とりあえず取引の現場を押さえる必要があるとなり、作戦を考える。


「……ここに警察を呼ぶ?」

「そうしようか。じゃあまずここを出よう。この部屋は電波が通らないし。」


 部屋を出て、響の後に続く。少し歩いてある部屋へと入った。

 部屋に入るといくつかのモニターが置いてあるのがわかる。まるであの歴史館の事務室のようだ。……映っている映像は先ほどまで俺たちがいた部屋を含め、いくつかの部屋が映っている。生徒会メンバーたちも映っている。


「味方は多い方がいいし、先輩たちの部屋開けてくる。」

「おっけー!じゃあはいこれ、鍵。」


 響から部屋の鍵を受け取り、生徒会メンバーの人たちが閉じ込められている部屋へと向かった。



 ガチャ

「失礼します!」

「!」


 部屋へと入った瞬間、一斉に俺に警戒の目が向けられたが、俺だとわかってすぐにその空気は霧散した。中には生徒会メンバーと流星が閉じ込められていた。


「「「「幸輝(くん)」」」」

「こーくん」

「あなたは……」

「……協力してもらえませんか?」


 奏多たちがおこなっているオークションの証拠を集めるのに協力してほしいと話した。するとすぐに全員が了承してくれた。

(みんなそれぞれ葛藤があったはずなのに……)


「皆さん本当にカッコいいです!それじゃ行きましょう!」


 本気で皆を褒めると、それぞれ照れくさそうな顔をした。俺は皆を引き連れて響たちのところへと向かった。



「おまたせー。つれてきたよー」

「おかえりこーくん!今ねそーくんに連絡しようかなって思ってたとこ!」

「東雲に?」

「うん!」


 皆を連れて戻ると、モニター前で響と雫がスマホを覗き込んでいた。香は俺たちの気配を感じたのか、扉のすぐそばに立っていた。俺も詳しい話を聞こうと響たちの方へ行こうとした。

 だが蘭丸先輩に引っ張られてそれは叶わなかった。


 ぐいっ!

「ちょっと?幸輝くん。響先輩いるけど大丈夫なの?」

「あ……」

(そういえば説明してなかったな。他の人も心配そうな顔してるな。立夏先輩には話してたからわかってそうだけど。)


「ん?あれ幸輝、説明してこなかったの?」

「「「幸輝!?」」」

 

 響が俺の名前を呼ぶと、会長、蘭丸先輩、亜樹が驚いたような声をあげた。そんな驚くようなこと言ったか?


「うん。とりあえずの目的だけ話せばいいかなって。でもまぁ安心してください、響は味方です!」

「「「響!?」」」」

「……幸輝、櫻井先輩の知り合いなのか……?」

「はい!し……」

「大切な人だよー?ね!幸輝!」

「ん?そうだな。」

(親友だから大切な人にはかわりないしな。)


 なぜか会長たちは黙り込んでしまった。ただ響は面白いおもちゃを見つけたように笑ってるし、立夏先輩は呆れたように響を見ている。



「話が一段落したところで、作戦について話そう!」

「そうだな!それで東雲に連絡するんだっけ?スマホで?」

「実はここはスマホの電波入らないんだ。だからといって地上に出ても、見張りが多いからリスクが高い。」

「じゃあどうすれば……?」

「そこでそーくんの開発品の通信機だよ!」

「え?でもそれ野口にも聞こえちゃうんじゃ?」

「そうなんだよね……そこをどうしよって話してたところ。」

「わ、僕は通信機を使ってもいいと思うんだ。」

「瑞希?どうして?」

「……あの一緒に過ごしてきた野口くんが全部嘘だとは思えない。」

「確かにね。」

「信じてみよう。友達の野口を。」


 ローリエの集と響で作戦を決めていく。生徒会メンバーと流星には香が説明してくれているようだ。……覚悟を決めて通信機の電源をオンにする。


 ……プツ

「東雲聞こえるか?」

「藤岡!?無事だったのか!」

「まぁ無事といえば無事。」

「捕まってたってことか?でも通信できてるなら脱出できたんだな。」

「あぁ。それで1つ話したいことがあって……野口に。」

「野口?」

「東雲には後で話すな。で、野口これ聞いてるだろ?まぁ返事はしなくて良いよ。俺たちはこのオークションを潰す。だから……協力まではしなくてもいいから邪魔しないでほしい。友達だと思ってるから話してるんだ。」

「………………わかった。まだ友達だと言ってくれるんだな。」

「!」

「なるほどな。なんとなくわかった。じゃあ藤岡、作戦を聞かせてくれ。」

「さすが東雲、察しがいいな助かる。じゃあ……」


 俺たちが考えた作戦について東雲に話した。

 その間に響はずっとまとめていたという商品の情報と今回のオークションの参加者名簿をUSBに落としていた。


「……という感じでいこうと思う。」

「あぁわかった。そのデータが送られてきたら、警察に連絡するよ。」

「頼む!」


 あとは証拠として、オークションの様子を映像におさめるだけだ。

 ついに俺たちは学園の闇へと挑むことになった。ここにいるメンバーで作戦を決行する。



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