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異世界にTS転生した僕がサキュバスクイーンになった理由  作者: 望月優志


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2人で一緒

ルーンとリリカ視点になります。

今回はとても短いです。

箸休めと言いますか、そういえば2人についてあまり書いてなかったなと思ったので小説風に書いてみました。

「セラ、フルーツいっぱいもらってる」

「セラ、いっぱいたべれないって」

「………」

「………」


 自分たちのお皿を見ると、もうそこにフルーツは残っていなかった。


 さっき貰ってきたはずなのに、気がついた時には無くなってしまう。フルーツはいつもどこへ消えてしまうのか。


 しかし、今日は少し離れたところに座っているセラの目の前に大量のフルーツが積まれている。


 2人はごくりと喉を鳴らした。


「たべてあげる?」

「たべてあげよ」


 お互いに頷きあい、小さい身体にはまだちょっと高いイスからぴょこんと飛び降りる。


「…あんたたち、ちょっとまちなさい」


 セラの目の前に積み上がったフルーツの山めがけていざ突撃しようとしたところ、それを止める声がかかった。


「「???」」


 声のするほうを見てみると、アイビスがいる。


 いつも3人並んで食べているし、アイビスの声なのはわかっていたが、なぜ待つように言われたのかがわからない。


「いまはみんな、おはなしちゅうでしょ」


 改めて振り返ってみると、確かにセラ達はなにか話をしているようだ。


 が、2人の視線はお皿の上のフルーツで止まってしまう。アッポもビグルミも山盛りだ。


「アイビスのぶんもあるよ」

「アイビスももらいにいこ」

「いや、だから…ちょっとまちなさいってば」


 アイビスはフルーツがいらないのだろうか?


 フルーツは気がついた時には無くなってしまうのだ。早く取りに行かなくては。


 アイビスの制止も右から左へ、再びフルーツの山に向かおうとした2人だったが、後ろから首根っこを掴まれてしまう。


「「う〜」 」

「うーじゃないわよ。はなしききなさい。いい?セラはあした、おきゃくさまのおあいてなの」


 それがどうしたというのか。


 2人は正直、お客様のお相手には興味が無い。娼婦にも、アリスの絵本に出てきたような王子様にも興味が無い。


 2人にとって1番大切なのは、ずっと一緒にいること。その次に大切なのは美味しいものだ。


 それ以外の事には正直、あまり興味が無い。


 上級娼館に誘われた時も、美味しいものが食べられると聞いて喜んだのも束の間、客の相手は1人でしなければいけないと聞かされ断固拒否した。


『2人一緒にお客様のお相手をする事ならできるのか?』


 小鹿亭のオーナーには2人で一緒に働けると言われたからここへ来た。常に2人一緒じゃなければ嫌なのだ。それ以外のことはどうでもいい。


 誰かが何かを話していても、興味が無いので右から左だ。



 しばらくジタバタと可愛い抵抗を続けていた2人だが、日頃から運動しまくりのアイビスに敵うはずもなく。


 フルーツを食べにいけないことに2人してしょんぼりしていると、セラ達の話が終わったらしい。


 セラはお腹がいっぱいになったのかいつの間にか眠っており、残ったフルーツはみんなで切り分ける事になったようだ。


 みんなの列に2人も並び、ちゃっかりと1欠片ずつもらってくる。


 …本当はみんなが1切れずつ持ち寄ったフルーツなので、自分たちの分を全部食べきってしまった2人には分けてもらう資格などないのだが。


「ふたりはもっとまわりのじょうきょうを…」


 隣でアイビスがなにやらぶつくさ言いながら、一緒に貰ってきたフルーツの欠片をほうばっている。


 あーだのこーだの言ってはいたが、やっぱりアイビスもフルーツを食べたかったんだなと思う2人であった。

ルーンもリリカも上級娼館に誘われるくらい容姿が可愛いんです。

セラが泣きながらみんなに訴えているのに、そんな事は一切耳に入らずフルーツにしか目がいかない2人。どこまでもマイペースで可愛いです。

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