私の好きな人
お昼休みになると、私はすぐに急いで職員室へ駆け込んだ。
なぜなら職員室のある棟へ行くには5組の前を通る。でも行く途中で5組の女子に捕まりたくない。校舎を遠回りすれば5組の前を通らずに済むが、それはそれで相手に私が怖がって避けていると思われたくないので止めた。
そう、ただの意地の張り合いに近い。
「失礼しまーす。加ヶ良先生いますか?」
職員室へ着くと目的の教師を探す。
期末考査前で良かった。試験近くになると、職員室への立ち入りは禁止になるから、先生を廊下に呼び出さなければならない。そうなるとそれを見られるだけで、変な噂が立ちかねない……いや、立ちそう。
でもなんだかこの情報戦、後手ばかり回って面白くない。あの女子達の意気地をドカンと断ち切る方法がないものか。
「はぁ……伊賀崎か……まーた問題持ってきたな」
先生の席に行くと心底嫌そうな顔で出迎えてくれました。うつ伏せ体勢なところをみるに、昼寝中でしたか? って何も作業しなくていいの!?
いやいや、先生の問題よりも私の問題だ。
「コホン、問題を起こしているのは私ではありません。彼女らです」
「……今朝から流れてる変な噂だな」
「はい」
「くうう、……はぁっ」
背を伸ばしながら先生は椅子を引くと、私に体を向ける。が、相談に乗る気なさそう。
態度に思いっきり出てますよ!
「なんでこんな噂が流れたんだろうな」
「昨日帰るときに下駄箱で彼女らに絡まれて、キレたんですよ」
「どうキレたの?」
「そんなに私の処女を疑うなら全員で病院に処女検査へ行こうって」
「あのなぁ……なぜに全員」
「病院に泣きついて嘘をお願いしそうと言われたので、全員で受ければ本当か嘘か分かるでしょうと。そして複数軒受ければ更に整合性が高まると」
「おいおい、中学生の発言じゃないな」
「しょうがないんです、何を言っても非難されるんですから」
「徹底した嫌われ具合だな」
「こちら何もしてないのに理不尽です」
「嫌う理由は本人には分からないもんさ」
「なら相手の要求を飲んで、しおらしく怯えて1人でひっそりとしてなくちゃいけないなんて嫌です」
「まぁそうだろうな」
「だから検査をして、彼女達が言う『汚くない』事を証明しようとしたんです」
「そしたら再生手術の話が流れたわけか……早いな情報が」
「恐ろしいスピードで噂が流れてるから、そうですね、ちょっと怖いです」
心底疲れたように、加々良先生がため息をつく。
「別所は話にならないし、氷室は知らない……どうしたもんかな」
「あの、先生は別所さんをどこまで知っているんでしょうか」
「……何をだ?」
いけない、何を聞き出そうとしているんだ。誰も知らないはずの別所さん話は、ここでしない方がいいに決まっている。
「別所が何?」
「えっとですね」
考えろ、うろたえるな、大丈夫、私は隠し通せる。先生の視線を受け止め、眉を顰めながらも違う話をした。
「あの感情の起伏はおかしいです。精神的になにか追い詰められているように見えます」
「……そうだな」
誤魔化せたかな? 反応的に先生は別所さんが本当の被害者だという事を知っていそうな気がする。でも藪へびは避けたいので忘れよう。知らない方がいい事だってある。引っ掛け立ったら、最悪だ。
「あと気になるといえば」
「なんだ?」
「別所さんたちが言うには、氷室くんと別所さんは付き合っている、けれど彼に聞くと違うとか」
「なんだそりゃ」
どうでもいいことですよねー、でも中学生らしくどうでもいい情報を話してみたんですよ。私は14歳ですから。
「きっと私は彼女達の犬も食わない何かに巻き込まれたんです。そうに違いありません!」
「はぁ……」
「先生、聞いてます? 私、本気ですよ」
心の中ではかなり冗談で話してます。少し楽しんでたりもしたりして。
「私が氷室くんと話すのを見て誤解したんですよ! そしてその誤解が解けないままここまで来ちゃったんですよ」
「どうでもいい……」
「はい、私にとってもどうでもいい話です」
「ならお前が5組に近づかなきゃ問題解決だな」
「噂が困ります!」
「気にするな。本気にするヤツが現れたら……」
「現れたら?」
「……信じてくれるといいな」
「先生!」
もう話は終わったとばかりに、先生が机に向き合って寝る体勢に入った。
「俺はもう寝る。頼むから少し休ませてくれ……最近夜も報告で疲れてんだよ」
「頼れっていったの先生ですよ?」
「教師にとって挨拶みたいな言葉だな」
「ひど! 先生を尊敬させてくださいよ」
「俺に求めんでくれ。尊敬は別の先生に、な」
「先生から別所さんと氷室くんの仲を取り成してくださいよー」
「中学生の恋愛なんぞ、高校になったら忘れるって」
「甘いですよ! ロミオとジュリエットも中学生だったんですよ」
「あれは創作、物語、ありえない」
「それくらい中学生は思い込みが激しいと気付いてください」
「お前が取り成せよ」
「出来ないからこんな噂が立ってしまったんじゃないですか!」
「はぁ……もう惚れたはれたでなんで……」
「変な噂が定着してしまったらどうしてくれるんですか!」
「王子様に助けてもらえ」
「王子様なんかいませんし、助けてなんてもらえません」
「再会したんだろ? 憧れの王子様に」
先生が眠そうな顔で頬杖をつきこちらを窺う。ゴシップに興味あるんですね……最低です、先生。
「実際お会いして話した所、恋愛感情皆無とわかりましたので、王子様ではなくなりました」
「あのレベルを? お前の好みは厳しいな」
あのレベルって先生見たことあるんですか? 確かに目立つ顔だし、姿勢も良かったからみんな見てたのかな。
「私はその……明智くんが、好きなので王子様の噂が早く消えて欲しいと心底思ってます」
王子様の噂話は先生たちにまで浸透しているので、なんとか払拭したい。体力測定で先生たちを驚かせた明智くんもまだまだ記憶に残る位目立っていたと思うから、これで一掃できますように。
「おいおい」
先生が項垂れた。あれ? 情報入れるタイミングおかしかったかな?
「変な話を俺に聞かせるな」
「ええーっ、変な話って」
「しかも更に面倒な話を」
私には重要な話題です。
「これは失敬」
「古い」
「は?」
「いや、とりあえず。前回注意したし、何度も呼び出しできない」
「つまりは私は泣き寝入りって事ですか」
「さすが伊賀崎。頑張れ」
大人を頼れないとは厳しい。
「さ、教室にでも戻れ、俺は忙しい」
「……少しは配慮してくださいね」
「きっとお前の王子様が助けに来るから」
「先生……助けなんて来ないから、頑張ってるんですよ?」
寝る体勢に入った先生へそれだけ伝えると、職員室を後にした。
助けられるような子は、いつでもどこでも決まっているんです。私の様な子には、現れないんですから……。
「なんだか孤立無援な気がする。こんなとき、明智くんが側にいてくれたら」
いけない、昨日話しただけでまた彼に甘えようとしている。
これは甘え根性が付きつつあるな。彼は外国にいるのだから、これ以上負担をかけちゃ駄目駄目。私だけで頑張らなきゃ……さて、あの5組の子達に捕まらないように教室に帰るか。
「花音ちゃん」
教室のある棟へ足を向けると、声を掛けられた。また厄介な……私は振り返って睨みを利かせる。
「だーかーら。名前で呼ばないで、氷室くん」
一番会いたくない人に呼び止められてしまった。
あ! もう遅いけど、振り返らずに無視すれば良かった。
「いいじゃん、同じ班だったんだからさ」
「良くない、それに去年の話」
「頼元さんは良くて、俺は駄目なの?」
相変わらず軽そう。避けていたいのになんで遭遇しちゃうんだろう。しかも身長が私より高いのに、首をかしげて可愛くねだるポーズをされても何も感じない。ごめんなさい、私にそういうのは効かない。
別所さんに見せてあげて。
「駄目」
「最近辛い目に遭ってるから、疲れてるんだよね。……話をしようよ」
きっぱりと断るも話してくる。氷室くんが辛かろうが疲れていようが、私には全く問題ないし関係ないです。
むしろ私の為に係わらないで。
「何を話すのよ、私に話す事は無いわ」
「噂についてとか……」
頭を掻きながら申し訳なさそうに話す。
その件は余計に話したくない! しかも二人でなんて特に。
「真っ赤な嘘を噂されても、痛くも痒くもないわ」
「強いね、カッコいい」
「お世辞は結構」
「お世辞じゃないんだけど。その強さ、俺も欲しい」
「私と話すよりも別所さんと話しなさいな」
会話を切り上げて背を向けようとしたら、彼が先に肩を落とした。
「花音ちゃんまで勘弁してよ。正直俺もまいってるんだ」
「どういう意味?」
「別所さんにつきまとわれて、今も逃げてるところ」
別所さんから逃げている? 氷室くんもこの事態の被害者なの? 彼女の過去を知って、甘い言葉で自分のゲームに追い込み遊んでいるわけではない?
「いつから? いつからなの?」
「2年になってから」
氷室くんが落ち込みながら話す。
「いつも一人だからさ、同じクラスメイトのよしみで声掛けて仲良くなって……友達が増えてきたから、そろそろ大丈夫かと思ったら」
はぁ、と大きく溜め息をつかれる。
「俺仲良くなり方間違えたのかな……」
「本当に付き合ってなかったんだ」
「ないよ」
「でも……」
廊下で抱き付き合う二人を見たら、みんな信じると思うんだけど。
「言いたい事は分かる。でも俺から突き飛ばしたり離したり出来ないよ」
「なんで?」
「あんなに必死にすがり付いて泣かれたら、可哀想で」
可哀想ね……。氷室くんが彼女の精神の拠り所になってしまってるんじゃ、かなりきつそう。でも2年になってからそうなったんだ。1年ではそんな事なかったのに。
「最初に誤解させるような態度をとったんじゃないの?」
「もの凄く怯えているからさ、一回だけ一緒に下校しただけだよ」
「一緒に帰ったの?」
「青ざめて震えてるから、普通に家の前まで送っただけ」
「帰り際に抱きしめたり、キスしたりしたんじゃない?」
「しない、絶対に。手を繋いでも肩がぶつかってもない」
「それだけ?」
「それだけ。それからなんだ、あんなになったのは」
「下校で勘違いさせる何かがあったんでしょうね」
「何もしてないよ。心配する級友以下の態度だったよ」
「そうだったの……で、その事を先生に話した?」
「なんて話せばいい?」
「それは……」
「下手したらまた彼女一人になっちゃうよ」
「彼女と付き合う気はないの?」
「何度も考えたけど、それは無理」
そうだよね、好きになる気持ちは偽れないもんね。
「花音ちゃん、別所さんが諦めるまで付き合ってくれないかな?」
「無理」
「即答しないでよ」
「嘘でも無理。私以外に頼める人いるでしょう」
氷室くんは見た目も良いし、運動も出来る。何しろ剣道で全国大会まで行ってるので、校内では有名人だ。
「いないよ。割りきってお願い出来る人なんて」
「嘘」
「嘘じゃないって。同じクラスの頼元さんにお願いしようと話しかけたら、半泣きされたりするし」
「よりによって愛梨ちゃんになんて事するのよ!」
「お願いしてないよ、一人だったし俺に興味なさそうだから声を掛けただけだよ」
これって、まさか。
「もしかして、かなり怯えられた?」
「怯えたというか、次の日休んだから体調悪い時に話しかけて悪かったと思ってる」
お前の所為か! 私を巻き込んだこの騒動の発端は!
何やらフツフツと怒りが。氷室くんが愛梨ちゃんに近寄らなければ、私が5組に近寄ることもなかったのに。
「嘘のお付き合いをするつもりなら、別所さんに少しでも付き合ってあげればいいじゃない。むしろ責任とって付き合って」
「それがさ……駄目なんだ」
「どうしてよ」
「上手くいえないんだけど、俺はある一人の女性を待ってるんだ」
「女性?」
「うん。おぼろげだけど、彼女が現れたらきっと分かる」
遠くを見ながら氷室くんが頬を染めた。
「彼女の為に、彼女の為だけに俺はいるって」
そういえば記憶をなくす前、宇留間さんの事が好きだっていってたな。彼女が一番だって。好きな記憶が消えても、忘れられないなんて、ちょっと羨ましいかも。
「ごめん、なんか電波みたいでおかしいだろ?」
「いや、人それぞれだし。氷室くんがそうならそうなんだろうと思うよ」
「さっすが王子様がいる女子!」
「止めて。王子様はいないって」
「なんで? 再会したって聞いたよ」
「私の好きな人は明智くんなのよ。彼が帰ってきて誤解を受けたら困るわ」
「明智帰ってくんの?」
「ええ、高校は一緒に行けそうよ」
もう嘘を統一しよう。高校になったら、大学を一緒にしたいと話そう。
「そっか、帰ってきたら教えてくれよ。また遊びたいから」
「そうね。電話で話しておくわ」
「おいおい、もう付き合ってるんじゃないの? っていうか、付き合ってなかったことに衝撃なんだけど?」
「私は慎重なの」
「なら余計に伊賀崎には頼めないな」
「当たり前よ。私に頼めば更に酷い噂が流れてしまうわ、私の悪い噂がね」
「なんで?」
「気付かないかな。氷室くんに接触してからよ? 私の噂が広まったの」
「もしかして、別所さんだったりするの?」
「それか別所さんの友人かも」
いけない、せっかく冥加さんが教えてくれたのに、名前を忘れちゃった。
「うーん。なんか巻き込んで悪かったね」
「氷室くんは噂に関係なかっただけでも、良かったわ」
「おいおい、首謀者として疑ってたのかよ。俺はどれだけ悪人なんだよ」
「あははは」
カラオケボックスへ行った日は、確実に悪人に見えました。信用も未だに回復してません。
「なら俺からも話しとくよ」
「何を?」
「伊賀崎は明智と付き合っているって」
「まだ付き合うも何も、私が好意を寄せてるだけだって」
一歩手前の状態でお願いします。付き合っている確定は避けたい。
「甘いな、甘いよ、伊賀崎。まだまだ人生の酸いも甘いも知らないな」
何を言う。キミよりは人生経験豊富だぞ、失礼な。
「何が甘いって言うのよ」
「明智は転校して行った、でも伊賀崎には連絡先が残されている」
「ええ。その通りよ」
「どこに転校したの?」
「海外」
「うわ! 勇気あるな、明智」
「家族で暮らせるのなら、良い事だと思うけど?」
「俺は無理。1人暮らしで日本に残るよ」
「例の彼女の為に?」
「それもある」
「そ、早く会えるといいわね」
「焦りは禁物ってね。じっくり待つさ、そして大人になっても現れなかったら、世界中に探しに行く」
「おおー」
つい拍手してしまった。
氷室くん、なんとなく高校で会える事を分かってるのかも。応援してあげたいけど、私は海堂くんと宇留間さんカップル推奨だから無理なんだ。ごめんね。
「それよりも明智だ」
「うん、明智くんが?」
「外国から電話掛けてきてるんだろ?」
「うん、まあ」
「好きでもない奴に時差考えて電話しないって」
愛梨ちゃんにもしてますよ? 言わないけど。
「今は彼にとって友人だから」
本当はお父さんと娘のような保護者対象関係です。最近は兄も出来たんですよ? ありがたいことに、つくづく私には恋愛の要素がない。
「余裕ぶってるけど、高校楽しみだな」
「追い求めてる女性に会えるのが?」
「きっと明智は伊賀崎さん押し倒しに行くから」
「はっ!?」
突然何を言い出すんだ!
「そんな事しないって」
「絶対やるね。ヤツは感情を押し殺してるから、かなりのむっつりだぞ」
「ありえない、明智くんに限って」
「信頼か……これは明智にとって諸刃の剣だな」
「信頼のどこが諸刃なのよ」
「伊賀崎の信頼を守る為に衝動を抑えるのか、隙があるチャンスだと襲うのか」
氷室くん、それ女子に聞かせるような話じゃないよ。
「俺に頼るなよ? 惚れた相手が別の男に助けを求めたら、ヤバイ事になるから」
「やばい事って、テレビや漫画の影響? そうそう喧嘩にならないわよ」
「それに俺じゃ多分勝てない。伊賀崎の為に無茶は出来ないからゴメンな」
「いいよ、そんな。自分を大事にして」
「サンキュー。さすが明智が惚れこんだ女!」
……明智くん、あなたの事を勘違いしてる男子がここにいるよ。今度電話で告げ口しちゃおうかな。いや、接触禁止命令があったんだった。秘密にしなきゃ、話したら説教される。
「そうだ、これやるよ」
氷室くんがポケットから飴玉を取り出す。今度は透明な袋に包まれた飴玉だ。また私の手に押し付けてきた。
「ちょっと、職員室前でなんてものを渡すのよ!」
「俺さ、甘いもの苦手なんだよね」
「意外。なんでも食べそうなイメージなのに」
「うちは親が外交官で、色んな外国のお菓子を送ってくるんだ」
「それは嬉しいわね」
「最初はね」
「最初は?」
「子供の頃たくさん食べ過ぎて、気持ち悪くなって吐いたんだ」
「誰も止めなかったの?」
「あははは。みんな忙しかったみたいでさ、残念ながら」
寂しそうに笑う。いかん、同情しそう。
「それ以来甘いものは気持ち悪くて」
「チョコも?」
「チョコも」
バレンタイン大変そう。そういえば明智くんもチョコを嫌ってた。
同じ理由だったりして。
「もし氷室くんの求める彼女がチョコを持ってきたら?」
意地悪で聞いてみたら、真面目に答えた。
「食べるよ? 死んでも食べる。絶対に吐かない」
「ご馳走様でした。……ならこの飴はどうしたの?」
「別所さんからなんだけど、彼女は否定されると少し情緒不安定になるから拒否できなくて」
おいおい、宇留間さんが現れたらどうするの。再来年高校で会っちゃうんだよ? それまでに別所さんにけじめをつけなきゃ大変なことになるからね!
「分かった。私のほうで処分しておくよ」
「ありがとう、さすが花音ちゃん!」
「名字でお願いします」
「そうだよな、明智が嫉妬してしまう」
ありえませんって。
「別所さんの件、上手く行くといいわね」
「そう願いたいよ」
お昼休みの終了を知らすチャイムが鳴り響く。
「おっと、それじゃまた」
「飴玉ありがとうー」
氷室くんが先に教室棟へ走っていく。
良かった、彼は記憶をなくしたままだ。宇留間さんの記憶が無いのは申し訳ないけど今の彼なら大丈夫だと思う。
あの氷室くんへは戻って欲しくない。ゲームを忘れたままでいてね。
「問題は別所さんだけか……」
もう一度要と作戦会議をするか。敵が分かれば、少しは対策を練れそう。解決の糸口が見えてきたので、少しだけ気分が明るくなれた。




