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再始動 -Second Life on-line- そして第二の人生が始まる  作者: 絢奈
第五章 エルフの英傑と黒の勇者
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教師に憧れた男 ~閑話~

 ずっと遊んでいた『Second Life on-line』がサービス終了する。



 最後の最後まで【Daphne】のメンバー達と楽しい時間を過ごして俺様達の『SL』が終わった。



 はずだった…。





 ■





 閉じた目、光を遮断して視界を塞いでいる。



 視界を塞いでいるから鋭くなる聴覚…その聴覚で捉えた音は喧騒。



 《SL》のサービスは終了した、今は自宅のベッドのはず…なのに喧騒が聞こえる。



 自分の部屋に誰かいるのか?そう思いながら閉じた目をゆっくり開ける…。



「は?ここ…どこだよ?」



 見渡す限り、石材作りの建物…大きな道があってそこには多種多様な人が、動物が、乗り物が。



「もしかして…《SL》の世界にマジで来ちまったのか…?」



 さっきから頭が重くてうっとおしい…頭を振ると長い金髪が揺れる。



 耳を触るとピンと長い耳、視線の高さはいつもと同じ…だけどいつもより身体が軽い。



「おいおいこりゃぁ…鏡の身体か?」



 色々触って確かめる。感覚は本物の身体。ゲームでは再現出来なかった匂いも痛みもある…。



「ハハッ!!マジで現実になっちまったか!?」



 長身のエルフ、鏡は人目も気にしないで高笑い。



「まずはここがどんな所か調べるか、もしかしたらちー達もいるかもしんねぇしな」



 当てもなく鏡は街を歩きだす…。





 ■





 情報収集はかなり順調に進んだ。帝国が戦争の準備をしていたからこそ各国の情報が入りやすかった。



 ちーの情報、フェイナの情報、アルメラとユーランの情報…しかもちーがアイドル活動している事、まだ集まらないのはエルリとルエリ、ピュリエットの三人。



 だから適当なアイテムを売って資金を稼いで情報集めをしていた。



 冒険者になればいい?なろうと思ったが戦争の準備をしている帝国が冒険者を当てにする可能性もあるからなるのはやめた。



 生産者になればいい?何も作れねぇからなれねぇ。



 情報を集めているうちに、この世界にも学校があるという。



 現実じゃなれなかったが教師になりたい…ここが今、俺様の現実。



 だから帝国のふつーな学校の教員になる事にした。



 鏡の身体なら実技も問題ない、情報収集でこの世界の事もある程度調べたから知識も問題ない。



 《SL》の知識もあるから他の者とのアドバンテージもある。



 だから前から夢だった教師になった。



 そんなある日、路地裏にぼろ布を纏った少女がいた。





 ■





 少女を拾ってからこいつは何も話さない、生きる気力すら希薄。



 だから教師を続けながら情報を集めた…。



 ここで初めてエルリとルエリの情報が手に入った。



 更にエルリとルエリがいるであろう場所にちーがいて、魔王復活とか阻止したって情報も入った。



 ちーはこっちの世界でも英雄なんだな、マジですげぇぜ…。



 そんな時、帝国の新しい情報を手に入れた。



『人工勇者計画』



 胸糞わりぃ計画だ。素質ある若者の身体に魔道具や内臓に魔法陣を刻印して、魔法を行使させる…しかもそれで軍を作るってきたわけだ。



 もしかしたらこの少女はこれに巻き込まれた…?あぶねぇから情報を集めておかないとな…。





 ■





 ある日少女の素肌、背中を見た。



 至る所に刻まれた手術痕…確定だった、この少女は『人工勇者計画』の被験者だ。



 はらわたが煮えくり返った…だからこの計画を潰してやる…。



 目標はアルマート公爵家の実験場…全てを葬ってやる…。





 ■





『人工勇者計画』は潰した、素性もばれてねぇ…。



 だからこの少女は…俺が名前を付けたルノアールは俺が育ててやる。



 こいつは死んだことにした方がいい、だから魔法で色素を弄って綺麗な金髪を黒、綺麗な水色の目を黄色に。



 この世界では一般的な見た目に変えて俺様達は…学術都市ティクスへ向かう…。



「ルノ、おめぇは優秀だからすぐに卒業できる。友達作りに行くぞ」


「はい…」



 ルノに普通の女の子としての幸せを与える為に。

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