アカズのダンジョン脱出2
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駈は後悔していた。
何をか。
蓮火とリストに先に登るのを譲ったことである。
ではなぜ後悔していたか。
それはリストに順番を譲られて現在、よいしょよいしょと一生懸命に登っている蓮火の恰好のせいだ。
彼女の恰好は所謂、戦闘服である。
非常に高価な生地が使われており、恐ろしく丈夫で、それでいてゴワゴワしているということもないため、オシャレという点でもずば抜けたものとなっていた。
その上着は問題ない。
まあ恐らく、縄にとある部分が押し付けられているのを見ることになれば、駈の後悔の原因の一つとなっていただろう。
しかし、それは下から見えるものでもないため、駈を悩ませることはなかった。
では、下から見えるものとは何か。
それは蓮火の下着であった。
蓮火はスカートをはいていたのである。
ストッキングをはいていたのだったら問題は、ない。
いや、問題はあるだろうが、ここまで駈の良心に訴えることはなかっただろう。
しかし、幸いにも、いや、駈にとっては不幸にも、蓮火は膝上を覆うまでのくつ下、所謂ニーハイの恰好をしていたのだ。
その結果、駈の目に彗星のごとく飛び込んできたのが蓮火の少し大人びた黒である。
いや、駈の目でもそこまで、まじっと細かく見えたわけではないのだが、哀しきかな、そういう時の男の目は自然とそちらに向きピントを合わせるようになっているようだった。
そのため、ダンジョン内の薄暗い場所にしては、わりとハッキリと見えてしまったのだ。
見えた瞬間、駈は即座に目をそらした。
それはダメだ。
蓮火を裏切るような行為、だと。
しかし、本能は駈に見続けろと囁いてくるため、彼は思わず。
「リストさん。僕の目にチョキしていただけないでしょうか?」
「……何がどうなって、そうなったんだ?」
リストに自らの目潰しをお願いしていた。
駈に依頼されたリストは、一体こいつ何言ってんだという表情になり、その理由を聞くのだった。
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