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とある旧きものの独白
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昔、会った時のままだ。
カケル君が部屋に入ってきて一目見た瞬間、すぐに彼だと分かった。
もちろん。
背丈や容姿はまだ幼い。
少年の色を残してはいたが、その在り方というか。
特に、自分が言ったことに対して律儀に反応するところは、正にそのままだ。
そんな変わらない、いや、逆か。
彼の本質が分かった気がして、わたしは嬉しくなった。
しばらく、彼とじゃれ合って。
そして、真面目な話をしようとした時、彼に全てを話そうとした時に。
それはズルいというように頭が割れるように痛くなった。
それでも頑張って話そうとしたけど、ダメだった。
そんな私の様子を見て。
彼は話を聞きたいだろうに。
自分のことが知りたいだろうに。
それでも私を労るような、優しげな表情を見せた。
「だから君を助けたくなる」
何十年も待ったかいがあった。
そんな小さな小さな呟きをリストは口にした。
自分の声は止みそうだ。
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