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その箱を開けた世界で  作者: ナガズボン
第1章 鳳凰院 蓮火(仮題)
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アカズのダンジョンと旧きもの21

よろしくお願いいたします!

 さてと。


 リストは駈へと改めて話を切り出す。


「これを受け取ってくれるね、カケル君?」


 リストは地面に置いておいた装備を手に持ち、駈に向けて掲げる。


「えーと、おこ……」


「わたしたちにあんなことをさせておいて、まさか断るなんてことはないよね、カケル君?」


「ぜひ、頂戴したく存じ上げます」


 断る言葉を出そうとした瞬間、目の前の人の身体が淡く光り始めた。


 横目では、髪の毛が赤く染まりかけている人物が見えた。


 ここで断ったら危ない。命が。


 そう思った駈は、即座にリストへひざまづき、主から剣を受け取る騎士のような心持ちで、両手を高く上に向ける。


 リストはうむと、どこぞの国王のように重々しく頷くと、駈の手にそのお高い装備を置いた。


 有り体に言ってショートコントだ。


「良かったねっ、駈君っ」


 それでようやく蓮火の機嫌も直ったのか、駈に明るく祝いの言葉をかける。


「ありがとうございます、蓮火さん。まだまだ、この装備には相応しくないと思いますが……」


 駈の声が少し落ち込む。

 蓮火はそんな駈の背中をパシッと叩く。


「これからなれば良いんだよっ」


「……そう、ですね」


 蓮火から励まされ、駈の口調から暗さがなくなった。


「蓮火さん」


「んっ、なんだい?」


 駈はまた無意識に、何度繰り返したか分からない言葉を紡ぎ出す。


「ありがとうございます!」


 駈の顔は優しげな笑顔に溢れていた。

 お礼を聞き、その表情を見た蓮火はというと。


「……」


 無言のまま、照れ隠しにパシパシと駈の背中を叩くだけだった。

 自らの顔を赤らめながら。

お読みいただきありがとうございました!


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よろしくお願いいたします!

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