アカズのダンジョンと旧きもの17
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突然倒れる駈を見た反応は二つに分かれた。
「か、駈君?!」
駈の倒れる原因第二号となった蓮火は慌てて、彼の元へ走り寄る。
「ふむ、カケル君はどうやらウブのようだね」
となると、わたしが彼の第一号かな、むふふ。
原因第一号のリストは抑揚のない調子でそんなことをのたまう。
その口の両端がつり上がっているのは、嬉しさを抑えきれないためか。
蓮火はそんなリストを剣呑な眼差しで見つめた。
「リ、リスト様っ!!」
「む、どうした?」
「ど、どうしたって、駈君が倒れたんですよ?!」
「ふむ。でもあのままだとこの装備品を受け取ってくれなかったかもしれないじゃないか」
そう言って、自らの足下に置いてある装備品を無造作に指差すリスト。
幻と評されたものの割には扱いが少し雑だった。
「でもっ!他にも方法があったかもしれないじゃないですか?!」
「ふむ。でも君もしたじゃないか。ちゅーを」
うっ、となる蓮火。
駈が倒れた原因の一端となった自覚はあるようだった。
「で、でもっ……」
「まあまあ。いいじゃないか。別に病気で倒れたでもなし。こんなに美人なお姉さん2人にちゅーをしてもらえたんだ。しかも片方は初めてだ。男冥利に尽きるというものだよ、きっと」
「……ボ、ボクも初めてだったんだけどっ」
「む、そういえばそうだったか。でも」
嫌じゃなかったんだろう?
リストは蓮火に如何する。
その悪魔の囁きのようなリストの問いかけに。
蓮火は自らの唇を触り、先ほどの感触と駈のにおいを思い出し。
ポツリと、艶やかさを纏わせた口調で。
うん。嫌じゃ……なかった。もっとしたいって、思ったよ。
リストは何故かゾワッとする。
たかだか十何年しか生きてないような少女の顔や全身から壮絶な色気か何かを感じ取ったからだ。
こちらが気圧されるほどの。
「……まあ、わたしにも少し分けてくれると助かるよ。カケル君を」
「……」
蓮火は何も言わなかった。
これから大変そうだなカケル君は。
リストは心の中で、駈の未来を憂いたのだった。
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