アカズのダンジョンと旧きもの3
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その後。
駈と蓮火は何とかリストを説得し、服を着てもらっていた。
蓮火には見たことも聞いたこともなく、どういう魔法を使っているのか想像もつかないが、リストは何もない空間から服を取り出した。
後に蓮火から話を聞いた駈は、その様子を見ることができず残念に思ったが。
最初から服を着てくれていれば、ここまで時間がかかることもなかったのに、と思った駈と蓮火である。
駈はひとまず、リストに頼み込んで待ってもらい、蓮火にウーダ改めウダの説明を行っていた。
「そうなんだ……じゃあ、ボクが子どものころ、家に来てたおじさんは……」
「もしかしたら旧きもの、というかウダさんだったのかもしれません」
「でも……」
まだ疑問が晴れないという表情で蓮火は呟く。
「そうなると、なんでウダさんは家に来ていたのかな?」
「……分かりません」
駈は言葉に詰まりそうになりながらも、何とかそれだけを口にしていた。
そんな二人の会話に一区切りついたと思ったのか。
「そろそろいいかな?」
リストが話しに混ざってくる。
彼女の今の恰好は、なぜか上は女性用のスーツに下はタイトなミニスカートだった。
目にはメガネが乗っており、髪はシニヨンのようなポニーテールである。
女性らしい容貌と身体つき、その服装も相まって、リストを見た駈はキャリアウーマンという言葉を思い浮かべていた。
今のタイミングで自分たちの会話に参加してきたのだ。
何か有意義な話をしてくれるかもしれない。
そう思って姿勢を正す蓮火。
しかし、駈は嫌な予感がしていた。
「この恰好はどうかな?」
「えぇっ?!あのっ、そのっ、似合っていると思います!」
蓮火は何とか答える。
「ありがとう、美少女。少年はどう思う?」
くっ、どう答えるのが正解なのか。
駈は悩みに悩んで無難な返答をすることにした。
「えぇと……似合ってる、と思います」
実際のところ、駈の正直な感想だった。
その服装はリストのためだけにあるのではないか、と思うくらいには。
「そうか。ありがとう。少年の趣味に合わせてよかったよ」
「なんで僕の趣味が分かったんですか?!」
「やはりそうか」
「謀ったな?!」
「とりあえず歳上好きそうな顔はしていると思ったよ」
「それどんな顔!?えっ、何?!僕今まで、僕は歳上好きですよーってアピールしながら生きてきたの!?」
「すまん。テキトーに言った」
「心臓に悪いよっ?!」
ツッコミ疲れてぜぇはぁする駈。
やはり嫌な予感は当たっていたのだ。
出来ればもっと良い方面で予感が当たってほしいと駈は平に思った。
その横で。
蓮火は小さな。
駈には聞こえないような小さな声で。
年上好きなんだっ、やったっ。
そう呟いていたが、やはり駈にその声は届かないのだった。
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