ダンジョン実習5
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果たして宝箱は、カチャリと音を立て、蓋を勢いよく広げ、その中身を晒した。
「開いた……」
誰からともなく、言葉が溢れる。
「駈さん。中身を確認してください」
アシュリーが駈に声をかけた。
「いいんですか?」
「ええ。そもあなたへの贈り物ということでしたでしょう?箱を開けようとしたことも差し出がましかったです……申し訳ございません」
アシュリーは済まなそうな表情をして頭を下げる。
その様子に駈は慌てて手を振る。
「いえ、そんな!頭を上げてくださいっ。謝っていただくほどのことでは全っ然ないです。では恐れながら僕が確認させていただきますが、皆さんもよろしいですか?」
駈の問いかけに反対の声は上がらなかった。
「では」
駈が中身を確認すると、入っていたものは一振りの黒い脇差しだった。
駈はそれを手に取ってみる。
確認している駈の横から鈴が顔を出し、彼の手元を見て一言。
「地味」
シンプルにしてひどい感想をのたまった。
「ひどっ?!いや、でも、あの人侍っぽかったし、ある意味らしいものだよね」
そう言って、自分を納得させるようにウンウンと頷く駈。
少し残念だと思う程度には、駈も密かに期待していたのだった。
「それよりも」
ダンジョンに入ってから、一言も発していなかった動物好きが、発言する。
「そろそろ戻った方がいいんじゃないか」
ハッとなる一行。
支給された腕時計を駈が見ると、実習終了予定の時間から一時間以上、経過していたことが分かる。
実習が始まった時と同様、憂鬱になる駈なのだった。
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