第六十八話 『裏路地の戦い』
『ほらさー、どーしたのー。早くかかってきなよー』
ベルフェゴルがゆらゆらと面倒くさそうに口をすぼめて卦我介たちに迫る。空中に浮かぶ彼は、形こそ人間なれどやはり妖怪。卦我介たちの精霊の攻撃はその体にはほとんど効かないようだった。そのくせ自分では仕掛けてこない。もっぱらもう一体というか、ベルゼブブである黄色の輝きたちや妖精たちに任せっぱなしだ。合言葉は、
『いけー、やれー、ブブ!妖精たち!一宿一飯の仇やらなんやらをあいつらにぶつるんだー』
である。意味がわからないが、妖精たちは見辛い、早い、数が多いの三拍子である。無茶苦茶手強かった。何よりもベルゼブブは、力こそ弱いものの、ベルフェゴルに言われるとためらいもなくその数と妖力体で魔術や精霊を喰らいに来ていた。
『あのさー、赤い力の人間たちー。いい加減、そんな幼稚なもんじゃなくってー、もっとこう自分たちでバシバシっと来なよー。出来るんでしょー』
また今、駄々をここねるように喋る。その隙を狙って椴丸の精霊、エカッツがベルフェゴルに近づく。しかしそこは流石と言うべきか、油断しているようで隙がない。一蹴ののちに払われた。
すごいな。ここで戦っている者たちは呆れながらに思った。喋りながら、複数を相手にしながら、何よりだらしなさそうにしながらだというのに、ベルゼブブや妖精たちには指示はだすは防御面では抜け目がないやら、その実力は本物だと見せつけられたからだ。腹立たしいほどに。
じり貧になるよりも、なんとか椴丸の精霊エカッツの封印でベルゼブブ、そしてベルフェゴルの妖力を削れれば。勝機はそこにしかないと考えていた。
──でもさ、ほんとの本当にさ、あんな妖怪の力なんて封印出来るのかな?
──ばっかきゃろう、椴丸、お前。男が戦いの最中に情けねぇ声出すんじゃねぇ。
──心の声みたいなもんスからねぇ。弱気発言、駄々漏れっスよ。
頭の中で行われる会話。当の本人、椴丸は涙目で訴えた。この戦いの中心に位置付けられた圧力からだ。
精霊による封印。
普段、魔力というものは特性『無限活性』のもと魔術となって使われる。それは身体能力だったり魔力そのものもだったり、周囲の温度だったりを強化、または弱化させて使うのだ。ところが精霊、もしくは精霊魔術師は独自の魔力の使い方をすることがある。
それがテーマ魔力と呼ばれる精霊独自の魔術だ。
テーマ魔力。それは本来なら「強化」を特性とする魔力において、実行することの出来ない魔術を一つだけ行うことが出来ることだ。
良平のフィリンリグが植物を操ることが出来ることは知っているはずだ。そして本来の魔力にそんな能力はないことも。これは「草」をテーマにした精霊ならではの能力だ。そこに彼が魔力を注ぎ込み、成長を含めて操作する。
では椴丸の精霊エカッツ、その力のテーマとなるものはなんなのか。
それは「鍵」をテーマとした封印の力だ。具体的に言うと、成功すれば問答無用で相手の能力などを削げ落とすことが出来る。魔力を使った人間や術式なら魔力を、それ以外でも確実な弱体化を狙える。殺すことを嫌がる彼らしいテーマだった。ただし、あくまで成功すれば、だが。
この能力はその圧倒的ともとれる効果の反面、発動が難しい。まずは対象物に精霊越しに触れなくてはならないからだ。とくに強ければ強いものほど直接触らなくてはならない。こうなると椴丸の精霊は、誰に似たのか足取りが重そうになるからた。
次に鍵をかけるときを想像してほしい。鍵をかけるには、鍵穴に鍵を差し込まなくてはならいない。当然かもしれないが、これがまた難易度を上げていた。
封印するための鍵を作り出さなくてはならないからだ。作るためには回数か、時間をかけなくてはならない。九津の一点腕那に発動条件は似ている。
そういうことと椴丸の性格もあいまって、結界など動かないもの相手の解除なら得意なのだが、どうも戦闘の最中にそれを実行するというのは難しかった。
今回は堅吾の言う通りそんなことを言ってる場合ではないが、どちらにしろ近づいてもおっ払われている。ベルフェゴル自身が攻撃には回らないのでなんとかなるが、想像通りの強さであれば、触れなくてはならないのにそれが叶わない。ベルゼブブは単体が多い個体というふざけた存在。どちらも厄介この上ない。誰だ、ベルフェゴルが一番弱そうだと言ったのは。そう言いたくなっていた。
そんなやらなくてはならない責任と、やりたくてもやれない現実に、椴丸はまた弱気になり始めていたのだ。
──あとどれくらいだ。
卦我介が尋ねる。
「まだまだだよぉ」
椴丸は声に出した。頭の中で会話できることを一瞬忘れてしまうほど狼狽えていた。回りにもその感情が伝わる。
回数にしろ、時間にしろ足りていなかった。良平や堅吾たち、その精霊たちも頑張ってくれてはいるが、それらを稼ぐには分が悪かった。
町の被害を食い止めつつ妖怪二体と妖精たちを相手にするには。
町に散らばった仲間たちを集めるか。一瞬、卦我介は考えたがやめた。情報を共有できているのなら、有象無象と集まるよりも、一応精鋭である自分たちだけで相手をした方がいいと判断したからだ。他には他のやるべきこともある。
──それに。
声が伝わる。
「お前なら出来る、椴丸」
「卦我介ぇ」
「だからやれ、椴丸」
「か、卦我介ぇ」
穏やかや念押しのあとの無慈悲な圧力。半泣きしながら訴えかける。
──もう少しだ。
全員に伝わる卦我介の声は、確信に満ちていた。
「で、でもさ、まだ全然だよ」
椴丸は言うが、卦我介、ふっと、笑う。椴丸は戸惑った。あまりの不利な状況と自分のへたれ具合に諦めてしまったのかと。堅吾や良平も怪訝そうだ。
──ちょ、ちょ、ちょっと、卦我介さん。全然大丈夫じゃないっスよぉ。椴丸さん、めっちゃ涙目で否定してるじゃないっスか。
──そうだぜ。あいつの気弱っぷりはいつものこととして、お前まで何言ってんだよ。
二人は卦我介にもの申す。妖怪と妖精たちを相手にしながら必死にだ。それには作戦はいつも卦我介や看垂、唯螺に任せているという理由があった。ここにいるのは卦我介だけだ。卦我介までがやけくそになれば本当に手の打ちようがない、二人はそう思ったのだ。
──心配するな、もうすぐだから。
──だぁかぁらぁ、何がっスか、どこがっスか。
──そうだよ、卦我介ぇ。
情けない声を上げる二人。堅吾はとりあえずエカッツの道を作ろうと奮闘を続ける。
そのときだ。
「おいおいミスター魔術師。お前んとこの仲間、パニック状態じゃねぇか。せっかくテレパシーが使いたい放題だってのによ、全然扱えてねぇ」
声がした。すると、その場にいた視覚で確認出来る妖精が、何かの力に捕らえられたかのように浮き上げられ、一ヶ所に押さえ込まれた。
「すまないな。こんな混戦は久方でな、皆戸惑っているんだ。少しだけ勘弁してくれ、超能力者のものよ」
声の主に平謝りをする卦我介。現れたのは、褐色の肌に満ち溢れる闘気を纏った外国人だった。
その名もモア・ダイパス。今回の助っ人として自分たちとは違った筋から来た人物だ。
「頭ん中で呼び掛けてもお前くらいしか連絡がつかん。パニックは戦場では死をもたらすぞ」
「はは、手厳しいな。事情は言った通りだ。時間を稼ぎたい…手伝ってもらえるな」
モアはニヤリと好戦的に歯を見せた。
「当然だ。そのために来た」
モアの乱入に椴丸たちは驚いた。しかし妖精たちを一気にまとめあげたその力は確かに助っ人としては優秀だと感じでいた。さらには、
「全く、全く。妖怪と一戦交えるのが楽しみだからと、急ぎすぎですよ、モアさん」
「……場所、詳しくないから、遅くなった。……本当は、もっと、早く、来れたのに」
眼鏡をかけた細身の中年と、刀を持った背の高い女が現れた。
困ったものだと言いたげな中年男は蜂峰総喜。無表情にも少しがっくりきている女がホォ・シャオシン。二人ともモアの仲間だった。
「おお、おお、おおおおっ!この人たちが卦我介さんの言ってたもうすぐだってやつっスね。正直な話、助かったっスよぉぉ」
「ほほぉ、ありゃ何て力だ?一度くらいは手合わせしたいもんだな」
「堅吾。君さ、バカなの?こんなときまでさ。バカなの?そんなことよりもこの戦いを終わらせなきゃだろ」
モアたちの参戦に一人を覗いて歓迎状態だった椴丸たち。士気は上がった。さらに、
『僕も来たんだけどなぁ』
空から降ってくる声がした。痩身の青年が降りてきたのだ。見上げる先には一人の女性がいる。梨麻だ。
「ちゃんと届けましたよ。せいぜい皆さんのお役に立ちなさい。私は町の方、まだ手の届いていない場所を見てきます」
彼女はそう言うと姿を消した。
『すごいなぁ、これが召喚魔術か。偽物を本物のように見せる呪術とはまた違う再現率だ』
青年は、グーパーグーパーと自身の体の感覚を確かめるように動いている。全員がその一連の流れに目を奪われていると、青年は気がすんだのかニッコリと笑顔を張り付けた。
『召喚魔術その実態は、髪の毛一本からでも再現できる技術ってところか。この体なら充分に呪術も扱えそうだね。さぁ、よろしく』
アーサンは言った。
「って?え?誰っスか?」
「ふむふむ、声の感じではこの声をまとめあげた鵜崎さんを手伝ったいた方のようですが?」
「っつうことは、なんだ、呪術師っつうやつか」
敵も味方もざわつく。一人浮かない顔はベルフェゴルだ。
『うわー…色の見えない変なのがたくさん増えたー、それに魔力の体を持つ変な緑色の力を持つやつもー』
嫌そうにベルフェゴルはぼやいている。モアはそれが聞こえて嬉しそうに拳を鳴らす。
「ココノッと同じ原動力を色で判断するタイプか。いいねぇ、いいねぇ、盛り上がるじゃねぇか」
やる気満々だ。総喜は嘆息して眼鏡の位置を直した。
「やり過ぎないで下さいよ、モアさん。ここは町中なのですから」
「んあ?任せとけ…タブンな」
はぁ、とこれよがしに聞こえるように総喜は溜め息を吐いた。
「ではではこちらとしては、モアさんがやり過ぎないように皆さんのサポートをさせていただきたいものですが…はぁ、いい研究対象だというのに、そんな暇がないとは」
「…トーノキ、元気、出して。…早く、終わらせて、皆で、お茶しよう」
総喜は頷いた。卦我介と視線を交わす。これだけで頭の中に伝わる声が鮮明になる。
──よろしくお願いしますね。
──こちらこそ。
そして、
『あーもー、本当に面倒くさそうになったー。はー、僕も出なきゃだなー』
裏路地の戦いの第二幕が始まる。
「大多数の妖精たちはモアさん、そして木須さんに任せましょう。アーサンさん、シャオシンさんは私とベルゼブブとベルフェゴルの撹乱を。岩代さん、三枚橋さんは上手利さんのサポートで」
「……わかった」
「ちっ、親玉を狙いたいところだがな、仕方ない。行くぞ、小僧」
「え?あ、うっス。了解、任せるっス」
「堅吾、お前は椴丸のサポートを優先しろよ。好機が生まれるまで精霊ともども守り抜け」
「おうよ、合点だ。死ぬなよ、椴丸」
「死ぬなよってさ、一応さ、念のために言うけどさ、君が守るんだよね?わかるよね?」
『呪術師、魔術師、超能力者。そうそうたるメンバーだねぇ』
『あーーー、ごちゃごちゃとうるっさくなったー。いくよ、ベルゼブブ、妖精たちぁ』
ベルフェゴルは両手足を伸ばして叫んだ。彼には珍しい姿だ。
動いたベルフェゴルは自分の体を丸く膨らまさせ硬質化させた。まるで蒸気のように一点から力を放出しながら変化したその姿は茶釜のようだ。撹乱のために瞬間移動しながら刃を振るうシャオシン、アーサンだがその体には通じなかった。
不貞腐れたように睨み付けるシャオシン。相手も反撃してきた。丸く膨らまさせた体から、真っ白の蒸気を噴出したのだ。あまりの熱さにシャオシンは瞬間移動で離れた。
離れた瞬間、高速で体を回転させてきたベルフェゴルはアーサンを目掛けて襲ってきた。アーサンは怯まずに呪術によって生み出していた鷲座の式神にのってすんでのところでかわした。
妖精たちは暴れた。久方ぶりの無法状態を楽しむために、そしてベルフェゴルの参戦を盛り上げるために。なにより、それを押さえつける見辛い不可思議な力と、自分たちに似た精霊の力という詰まらないものに抗うために。
良平は精霊が対応出来る目に見えない妖精を、モアはその肉眼で捉えて見える妖精を相手にした。数が多くなれば多くなるほどげんなりする良平とは反対に、モアはどんどん上機嫌になっていった。そしてまさに原動力の名に恥じぬように。
総喜は一度、場を離れることにした。あとのことは自分よりも卦我介に任せればいいと判断したからだ。何よりもまだ繋がっている。何かあればすぐに分かる。シャオシンにだけ、無理はするなと伝えて去った。
妖精たちもこちらの狙いがわかっているのか、良平たちをすり抜けて椴丸を狙った。卦我介は堅吾と二人、機会を狙いながら椴丸を守った。椴丸も、二人に守られながらシャオシンやアーサンが作ってくれる機会を逃すまいとエカッツに魔力を注ぎ指示を出し、何度も触れさせた。
混戦状態。もう誰かに見られたら、そんなことを言ってられる状態ではなかった。
騒がしさからだろう、近寄ってきた者数人に見られてしまった。弁解なんてあとだ。それが一致した意見だった。
こちらも向こうも、ただただ必死に自分たちがやるべきことをやっている。そうして、ついに、訪れるべきときが訪れた。
「皆、お待たせ」
椴丸の声が響く。それと同時にベルフェゴルの動きが鈍った。いつの間にかベルゼブブも、その動かせる数が減っていた。
「さぁ、これでさぁ、封印、完了だよっ」
『な、な、なんだよー、これー』
じたばたと暴れながら地面に落ちてきたベルフェゴル。彼は妖力のほとんどを封じられ、体の硬質化も浮遊も出来なくなったらしい。
『まさか妖力の大半を封じられた?嘘だろー、何てこった、うわ、最悪だー』
まだまだじたばたする。しかし、
『うがぁぁぁぁ……はぁー、負けちゃったー。えーい、もう、煮るなり焼くなりどうにでもしろぉー』
そう宣言すると、駄々をこねたあとの子供のように大の字に手足を伸ばし、落ち着いた。その様子を見て、ようやく残りのベルゼブブや妖精たちも大人しくなった。負けを認めたのだ。
「………しゃぁ、やったっスよ!さすがっスよ、椴丸さん!」
静かになったこの場に、喜び噛み締める良平の声が轟いた。モアも堅吾もニヤリと笑い、浮かぶ汗を拭いた。
「俺たちの勝ちのようだな」
「おうよ」
拳を付き合わせる二人の隣でシャオシンが刃を鞘に納め、ぼんやりと空を眺めた。
「……強かった。けど、頑張ったよ、ツツメ、ツツネ。……あなたたちの、町は、守ったよ」
「うんうん、今回はさ、ワレながらさ、頑張ったと思うんだ。なんせ、妖怪や妖精なんて相手にしてたんだからさ」
椴丸も弱気発言が嘘のように鼻息を荒くしている。皆も今回の彼の実績は認めていることなので、あいつは、と思いながら何も言わない。
「しかし、ずいぶんと人に見られてしまった…」
代わりに呟くように卦我介が言う。
後半、もはや人の目を気にしていられなかった。人間が空を飛ぼうが、植物があり得ない成長を遂げようが、瞬間移動する刃物を持った人間がいようが、それよりも優先するべきことがあったからだ。
だからといって、事後処理はしなくてはならない。
説明して同意を求めるか、脅迫紛いの強行策に出るか迷うところだ。出来たら当然、穏便に済ませたいが、そもそも何人、どこで説明すればいいのかも検討がつかない。
全員、卦我介の言いたいことがわかったので黙っていると、
『へっへーん。なんかよくわかんないけどー、君たちにそういう顔させられたんならー、少しはスッキリするよー』
ベルフェゴルはふふん、と偉そうに言う。地面に落ちっぱなしのなかなかの情けない姿だったが、腹の立つことこの上ない。拳を震わせる堅吾を良平が「無益な戦闘はやめろって言われてるっスよ」と止めている。
しかし、どうしたものか。
実際にしなければならない事後処理について頭を悩ましていると、
──終わりましたか。
総喜の声が全員に届いた。今は落ち着いているので卦我介以外にも聞こえた。
──ああ、なんとか。しかし、ずいぶんと人に見られてしまった。どうしたものかと頭を悩ましているところだ。
──それならご安心を。
卦我介が応えると、総喜は事も無げに、
──実は実は、ここまでの戦闘の規模ならそうなるかと思い、先に手を打たせてもらいました。ここの戦闘が、ハロウィンのイベントに見えるように少しだけ原動力で幻覚を見てもらっていたのです。
──ふふ、ついでに呪術結界を張ったからもう近づくこともないと思うよ。
さらにはアーサンまで。全員、いつの間に、と呆れた様子だ。
──だからお前は途中から抜けたのか。
──事後処理要員が必要との判断からです。それにここまで出来たのはアーサンさんの手伝いがあってこそです。
──トーノキ、いろいろ考えてて、すごい。アーサンも、偉いよ。
──こちらこそ楽しかったよ。今日はいろんな力を見れて最高の日になるよ。
シャオシンが総喜とアーサンを称賛していると、良平が、あれ、と不思議そうに首を傾げた。
──…えと、あんた、とうのきさんっスよね。ハロウィンのイベントに見えるようにしたって言ったスね。
──ええ、ええ、そう言いました。
──そのわりには、皆はどうして絶叫しながら逃げて行ったんスか。
──……ふむふむ、なるほど。私のイメージするハロウィンと、皆さんのイベントとしてのハロウィンとは相違がありそうですね。
総喜はしれっとそう伝えた。良平は、「絶対にあんたの想像するハロウィンは見たくないっス」と肩を落として呟いた。
「とにかくこれで少しは妖精たちも大人しくなるだろう」
卦我介たちは一息ついた。




