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酒合戦と朝酒

あらすじ 酒合戦は極北連合に勝利となった。色々な種族が参加する大会で特定の種族への嫌がらせみたいなものは止めましょう。


朝酒は最高ですよ。

酒合戦から一夜


一命を取り留めた鬼族随行員と近衛文官(鬼族系)を放置して、参加者観戦者共に酒を飲んでいる。

どれだけ酒を飲めば気がすむんだ王侯貴族。


「二日酔いには迎え酒だろ!」

「色々試してみたい酒があってねぇ・・・・・・」

「あの異世界人の雄鶏の尻尾(カクテル)?あれを呑んでみてくて・・・・・・・」

「何はともあれ酒だ酒!!」


えっと皆さん、酒盛りに来たんですか?

「勿論!」×複数


あきらめなよー 王室顧問。一時的にとはいえ我が聖域になっているからねー(by酒精神)

おおっ!こっちにも酒くれや!!

ねーちゃんいっしょにのもーよー

びみびみ・・・・・・・・・・・(by神々、名称特定できず)



「王室顧問、何で神々が・・・・・・・・・・」

「祭司殿、気にしたら負けだ。酒精神が最近ちょくちょく降臨しているのは事実だし実害はない。神々の祝福を得ていると思えば・・・・・・・・・・・・最近の官僚達の酒代って此処から出てないか?」

「祝福ですか・・・・・・実体降臨なんて100年に一度あるかないか位なのに、有り難味がないですなぁ・・・・・・」

「贅沢な悩みだねぇ・・・・・」

「この際だから色々記録をとりますか。」

「脚色なしでお願いしますね。今までの記録は御伽噺か物語かと言う位美化しまくっているから。」



そりゃぁねぇ、私だって見栄があるし改めて現実を突きつけられると・・・・・・・泣けてくる。(by記録神)

歴史はぼかしているから謎があって面白いのだよ。決して・・・・・・・・・(by語るに落ちた歴史神)

「神様も苦労しているのですねぇ・・・・・ささ、一献。」

うむ、ありがたく受け取ろう(by歴史神)


王宮付祭司殿は神々と歴史談義をしている。神々が講師で祭司殿が受講生?この話には歴史や物語好きな者が集まっている。色々な裏話を聞いて ふむふむ だの へぇ だのと歓声が上がる。

そのうち詩人神が乱入して詩物語(サーガ)を語りだす。古く古く今は滅びた国の忘れ去られた優しい物語を・・・・・・・

今を生きている者が誰も知らない歌を奏でる詩人神。この物語を奏でた人々はどんな人だったのかな?そしてどうして今更詩人神はこの物語を選んだのだろうか?




朝日に咲ける花見て思う 散りて別れた同胞を

今や幸い得ているだろうか

昼にざわめく市見て思う 湖底に眠りし父母を

眠りは今も健やかですか

夕辺に流れる風見て思う 異国で暮らす友輩を

家族を見つけているのかと

夢路を通り君が元 千里の道をひた走り

いつかさいかいできるのだろうか?


ああ、古き物語。滅びた民の些細な詩を

埃を払い日の目にあてよう・・・・・・・・・

今を生きてる聴衆よ 一度時間を私におくれ

些細な詩を聞くために・・・・・・・・


事の起こりは・・・・・・・・・





我等神にだってお気に入りの歌もあるし民もある。守護の力及ばず滅んでしまう事もあれば時の流れに押し流されて存在が疲れてしまうことがある。彼等にゆっくりお休みと次の世界に送り出すのだが思い出は我等にも溜まるのだよ。

永く在ると溜め込んだ物が世界から忘れ去られる事に耐え切れなくなることもあるのだよ。詩人神(やつ)もたまっていた時の埃を叩き落として現代(おもて)に出したのも愛しき日々への感傷なのか抗いなのか?歌物語(サーガ)を聞いて心に刻み込めてやってくれ。忘れ去られるのも寂しいし、取り残されるのも寂しいのさ。どっちが寂しいかは知らないが愛しい日々が詩として甦るのが詩人神(やつ)には嬉しい事なのさ・・・・・・・・・その思い出に付随する悲しさや悔しさも一緒に出てくるのだがそれでも愛しい日々のために詩を語るだろう。感傷と笑うが良いさ人の子よ。でも、この詩だけは聞いておくれ・・・・・・・・・・・・・(by今は滅んだ民族の守護神にして小さな土地の些細な守り神)



爪弾く遊牧琵琶(ウード) 細く細くささやかな秘め事のような歌声に聞き手達は静まり返り、湖底に沈んだ故郷を偲ぶ少年の嘆きには巌のような大男でさえ涙を隠さない。遠く昔に滅んだ国の優しい優しい物語・・・・・・・



さぁ、聞くがよい。子供らよ・・・・・・・

今は昔の物語、湖底に沈む故郷を偲び旅する人々を・・・・・・・・・・

糸杉の雨 銀の糸 日論の雨 金の糸

故郷失う少年の 今の故郷どこにある

少年曰く 故郷は世界全てが我が家で 出会う人々皆家族・・・・・・・・・



詩人神の〆の語りが終わると後に残るのは涙の雨と物語を噛み締める人々の群れ。

語る詩人神の眼にもきらりと光る銀の粒。

愛しき日々というものはそれだけ大事だったんかな?


「ご主人様、これを・・・・・・」

私の目にも汗が・・・・・・・・孤児姉が寄越してくれた手巾(はんけち)で目元を拭う。

孤児姉も涙ぐんでいる。安住の場所なき生活を思い出して共感しているのか。


そっと頭をなでると安心したように身を寄せてくる・・・・・・・・・

甘ったれが・・・・




その傍らで腐臭に満ちた会話をする貴腐人たちがいる・・・・・・・・

この物語は文字が降りてくるだのかっぷりんぐは少年と奴隷商人とか・・・・・・・・・

詩物語(サーガ)の余韻を汚された王侯貴族は私に向かって死刑の合図をする。


神々も


やりなさい(by詩人神)

許可(by極北神)

文芸神ごとやらないと(by河川神)

以下神々の許可の発言・・・・・・・・・



「孤児姉」

「はい、御主人様。」


私は神秘緋金属張扇(オリハリセン)を大きく振りかぶると、貴腐人の一団(プラス文芸神)に対して大きく振りかぶる!!


「折角の物語を汚すんじゃねぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーー!!」

どげっ!!


吹き飛ぶ貴腐人ども、文芸神も壁のしみだ。


あたりの観衆達は拍手をして私を迎えてくれる。

良いことをした後は気持ちが良い。



確かに善行だ!(by風の神)

物語は救われた(by詩人神)



この場の王侯貴族たちの殆どの者は思った。

これ以上世界を腐化させて溜まるかと!

これが世界が一つになる切欠となるのであった・・・・・・・・・(by歴史神)


そんな記録とるのはいやだぁぁぁぁ!!(by記録神)

綺麗な話の積りがどうしてこうなるのか?

作者である私にもわかりません。


今日は眠いからこれにて失礼。酒も切れたし・・・・・・・・・

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