護衛官と孤児姉弟
あらすじ 法務官は会議をして、孤児姉弟は荒野の民馬族の天幕で歓待を受ける。
御前会議から数日、平穏に日々を過ごす。
私と姉弟は法務官室に出勤し、宰相閣下の無茶振りを処理をする。
騎馬公の一族は姉弟を気に入ったのか、我等の姿を見つけると姉弟を招待したりする。
そこで、姉弟は刺繍を習ったり、戦いの術を習っているようだ。
そのまま馬族の子になってしまいそうで苦笑する。
あの強面で異相の集団は実は女子供に甘い連中であるのは知る物は少ない。
あまり甘やかさないでくれ、私の手から離れたとき飛び立てなくなったらどうする!
戻されたら、こっちでも文字や計算を教え戯れに法務官予算の計算などをやらせてみたりする。
なかなか覚えがよく、計算や検算には重宝する。
財務官も師弟の計算能力を買っていて、どっちか譲ってくれなどとほざく。
そんなに欲しければ孤児院に子供はたっぷり居るのだから自分で引き取って仕込め!!
「そんなこといわずにさぁ、法務官。私と君との間ではないか」
「馬鹿いうな!宰相閣下から来る仕事を君が受け持ってくれるならば譲るけど・・・・・」
「それは勘弁願いたい。」
誰か代わってくれぬかな?
寮に戻れば、寮母を初めとする女衆は姉弟を猫可愛がりして構う。
同居する男衆も年の離れた弟妹か、子供のように扱いやはり猫可愛がりをする。
何人か王兄王妹殿下の薫陶を受けた馬鹿がハァハァしているのが居るがそれは駆除される。
正義はここにあったのか!
昨今、忌々しき異世界人の影響か変態が多くなりすぎて対応に苦慮していた私は思わず涙する。
「だんな、疲れているんじゃない? 仕事なんか誰かに押し付けて休んだら?」
孤児弟よ、それをしようとして失敗しているのだ。この国にはまともな人材が誰もいないのか?
「そうだったらだんな、孤児院の皆に国事を仕込んで乗っ取ってやろうじゃないの!そうすりゃ皆だんなの仕事を取ってだんなは隠居で皆でおいら達のような子供の出ない国をつくればいい!」
はははっ! 良いな、その夢。保護が切れたら私の従者として学ぶか?
「元よりだんなはその積りだろう。」
違いない・・・・・・・・・・・・・ その為には色々学んで、力をつけないと・・・・・・・・・・
最低でも王族に物申す程度の力をな・・・・・・・・・・・・・・
「だんな、王族のルビがおかしいのだけど?」
間違ってないぞ、お前等みたいな小さい子供が好きな変態とか後は口に出したくないような趣味趣向を持ったものとか・・・・・・・・・・・・・ 実家の流れがなければ亡命するか下野しているところだ。
如何してあんな変態に権力があるのだろう?
「ご主人様のご先祖がお譲りになったからでございましょう?」
痛いところだ・・・・・・・・・・・
今更王位とか取り戻そうとも思えないし、仕事増えるのは面倒くさい・・・・・・・・・・・・・・
「でも王兄殿下曰く、法務官様が事務方をあらかた片付けるから仕事しなくて楽だと・・・・・・・・・・・・」
王族め!! この恨みはらさで置くべきか・・・・・・・・・・・・・
革命だ!! この国を共和制に導くのだ!!
王族貴族は断頭台にかけて・・・・・・・・・・・・・
「「法務官様!!」」
私は壊れかけているみたいだ・・・・・・・・・・・・ 少しでも正気のあるうちに・・・・・・・・ 引退しないと・・・・・・・・・
そんなある日、法務官室で仕事していた我等三人のところに王妃とお供の方々が訪れる。
いつもの暇つぶしなのだろうが・・・・・・・・・・・・・・面倒だ。
ユッケが食いたい!! 生肉を買いに市場に行こう!!