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アナタが好き ストーカー編
アナタが好き。
差出人不明の葉書が投函されていた。
それが何日も続いた。
友人に相談する。
「放置すれば」
奴は面白がっている。
ムカつく。
ある日差出人らしき人物が現れた。
雨の日。
アパートの前に傘も差さずに。
長い髪の女だ。
俺の部屋を見上げている。
知らない女だ。一体何なんだ?
俺は耐えられなくなり警察に行った。
すると刑事達が驚いた様子で俺を見て、
「どうした、逃げるのに疲れたか?」
俺は自分が脱獄囚なのを忘れていた。