前へ目次 次へ 28/35 アナタが好き 極道の女編最終章 アナタが好き。 私はヤクザの組長の妻。 またしても、そんな書き出しの手紙を見つけた。 二度も恥を掻いたので慎重になる。 旦那はヤクザにしては温厚だが、私の嫉妬深さには辟易しているらしいから。 今度啖呵を切って間違いだったら、私が離婚されちまう。 それでも訊かずにいられない自分の根性が情けない。 旦那が帰宅する。 私はもう一度、手紙を鼻先に突きつけた。 「そいつはおめえ……」 目が泳ぐ。私は言った。 「歯を食いしばれ!」