第408話:雨間の休日
連日の雨。それがいつまで続くかとヤキモキしたのは俺だけではないはずだ。 それは、仕事柄というわけではない。いや、もちろん仕事も大事だ。
9月に入ってからというもの、連日の雨、雨、雨。 夏の前に梅雨と言う時期がある――が、夏の後にも梅雨が来る。 以前、何気に新・四季説を語ったのだが、語るだけではなくこの説を俺は推したいと思っている。 いや、推す。
世の中はシルバーウイーク。とはいえ半分以上は雨。台風の影響で災害まで起きているという話を聞く。 タイミングが悪いというか、空気を読めないというかなんて天気だと思いもするが、天気に「空気を読め」と言ったところで相手は空気そのもののようなものじゃあないか……
文句を言っても仕方ないか。
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この晴れ間を今だとばかりに、この山に囲まれたクソ田舎ではそこら中でコンバインのバラバラというエンジン音が聞こえる。いくら晴れ間を狙ってでも、この雨続きの後ではかなり地盤は悪いだろう。だが、ここまで雨でやるにもやれなかった稲刈りを、さらに向こうへ延ばすわけにもいかないというのが、営農オペレーターの談。
俺は農家ではないが、その話は、その気持ちは理解できる。自然を相手に仕事をしていると、天候に左右される云々は、同じように気になり、同じようにヤキモキするものだ。
俺もまた、頼まれていた田んぼまでの作業道の草刈りを稲刈り前の雨間を見計らって進めるしかなく、草刈り機に絡みつく刈草を、機械を止めて何度も取り除く手間に「またか、またか」と乾いた笑いを数えるのをやめるほどだった。
それでもまあ、俺の仕事は稲刈りが始まる前までに間に合い、今日この晴れの日、梅雨第二期の雨間を休日にできたことを、素直に喜ぼうと思う。
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さて、ここからが本題だ。今俺は、バイクを走らせている。
連日の雨。それがいつまで続くかとヤキモキしたのは俺だけではないはずだ。 それは、仕事柄というわけではない。いや、もちろん仕事も大事だ。 だが、やっと巡ってきた雨の合間の一日晴天。バイク乗りならバイクに乗らない訳は98.5%くらい?はないと勝手に思っている。あと1.5%はまあ何らかの理由ということで。
世間の連休後半、いやもう終わり掛けと言っていいだろう。残すところあと2日のところで巡ってきた、世間一般大多数の待ち望む朝からの晴れだ。 勿論俺にとっても待望の晴れであることに、何の間違いもない。 3週間――3週間という間、バイクに乗れていないというのはここ数年の記憶の中でそうそうないことだ。そこで巡ってきたこの機会を逃すわけがない。
気温は30℃を示しているものの、走ってしまうとこれが意外なほどに暑さを感じない。気温がそうであっても空気は明らかに、連日の雨に隠されてそこまで来ていることにも気付けなかった「秋」の訪れを感じさせるそのものだった。
秋も、そして春もそうだが、最近どちらも引っ込み思案の恥ずかしがり屋なお嬢さんの如く、なかなか姿を見せてくれない。気付かなければ空気の如く気付けないまま過ぎていく。だが、気付けば実はそこにいる心地の良い存在。
もうすこし、ここにいるアピールをしてくれてもいいものだが。
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連休の終わりの県道408号線。スマホホルダーに取り付けたナビ画面には渋滞を示す「赤」の表示。確かに、車が並んでいるが「赤」で表示するほどの様子ではなさそうに見える。
どうやら県道沿いにある観光施設。そこの駐車場に入るため、車が若干混雑しているようだ。誘導員の持つ「満車」のプラカードが、今日の盛況ぶりを物語っている。確かに見回すと、駐車場はしっかり埋まっており、人の姿も……人の姿は車とは比較にならないほどの大行列だ。それを見た俺は、正直道の赤表示より観光施設に並ぶあの列を赤表示にしたらいいのでは?と、思わず苦笑いをするしかなかった。
まあ、気持ちはわからないでもない。だが、こういう行列を見る度にふと浮かんでしまう行列効果という言葉。SNSの流行と発展も影響しているのだろう、こうした風景を見るのは休日の、連休のお約束の様なものだ。まあ、気持ちはわからないでもないのだが、なんとも苦笑いの収まりが効かない気分だ。
そんなことを思いつつ、若干混雑した車列から抜け出せた俺の向かうのは、SNSで興味を持った「行列のできるラーメン屋」。
俺も、人のことは言えないな(笑)
あとがき
ガレージ・ザ・ローカルロードライダーズ:著者の気が向いたら執筆する不定期投稿で連載中――




