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3 

目の前には、フェニーを殺した奴と同じきつねの仮面。それを頭につけた。

青がかった黒髪。あの時とまったく同じ仮面だった。


その男が近づいてくる。

顔を近づけて、俺の事をじろじろと凝視。

瞬きもせずに、見返した。

「んーー?どっかで会ったような、そうじゃないような。

おっ。でも、いい目してるねぇ。」


シオンと呼ばれた男が、そいつを引き離す。

シオンがそいつの耳元で何かを囁く。


それを聞いた後、そいつは俺達に向き直った。

「大変失礼しました。うちの常連だとは露知らず。」

そう言いながら、右手を胸に当ててお辞儀。


....常連?何言ってるんだこいつ。

無意識に眉をしかめた。


「私は白面の工作員。凪と申します。以後お見知り置きを。」


白面はくめん。俺達が先程いた、情報屋の名前だ。

こいつが、そこの工作員....?


「えっと、よろしく?凪。

それよりもさ。あなたシオンだよね?」

凪じゃない方を見ながら、メイナがそう言う。

「人違いだと思います。」少し高めの声でそう聞こえてきた。

そう言いながら、シオンが俺達を通り抜けようとしている。


メイナがシオンの肩を掴み、仮面を引き剥がした

「やっぱーり。紫苑じゃん。どういうことなの?説明してもらおうかな?」

シオンは困ったような表情で、凪に視線をやった。




というわけで、情報屋「白面」に戻ってきた。

凪がとりあいず、中で話をしようと提案したからだ。

朱那は、へえー。と気のない相槌を打ちながら、お茶をいれる。

ここは、先程の応接間とは違い。客用の部屋といった感じの和室だ。

お茶の水面が揺れ、皆にお茶が行き届く。

窓のない部屋中にお茶の匂いが充満した。


「まさか、臨時で一緒に働くことになるとはな。」

シオンがそう言いながらお茶を一口。

凪は足を組んで、寝転んでるだけ。


「それで...その、ルル様は....ここには、居ない...?」

シオンが言う。


包帯で巻かれたルルに目をやった。

「ルルは、そこの。包帯で巻かれてる人で....」

俺が言う前に、メイナがそう言う。


凪が起き上がる。

シオンと凪、二人して固まった。

「....まぁ。そういうこともあるか。」

凪はそれだけ言ってまた寝転んだ。


シオンは凪の足を引っ叩いた。

「そういうこともある?わけないだろ。」

凪は少し顔を起こしてからまた戻る。

「メイナ。ルル様はどうして....」

メイナがシオンに説明する。


それより、凪の言ってたことのほうが気になる。

ルルとは、初対面のはずだ。シオンは同じ隊だったから、知ってるのは当たり前だが。

それなのに。呪われた事に、驚いたような表情。 

まぁ。そういうこともあるか。と言う発言。

シオンから聞いてただけか?

...いや、少し違う気がする。


凪が、畳を指で叩く音だけが響く。

直後、ガラガラガラと言う音と共に。障子が開いた。

凪が、起き上がって、その場に正座する。

長い白髪。左右にハーフツイン、赤い目の女だった。


朱那が口を開く。

「おはようございます。リーダー。」


リーダーが、俺に近づいてくる。

朱那の視線が、一瞬だけ動いた。

ヒュッと風を切る音が聞こえたと同時に、足が首横まで来ていた。

だが、シールドで防いだから無傷だった。

リーダーが左足を下げる。

「合格だ。」


茶菓子用の楊枝を手に取る。

そのまま、ノールックでメイナの首元に楊枝を突き立てた。

一瞬の出来事だった。

「不合格。これくらい直ぐに反射しろ。」

メイナの方を向きながらそう言う。


クロの方には、視線を向けただけ。そのまま、部屋から出ていった。

嵐のような人だった。


朱那が障子に耳を近づける。

「.....ふぅ。___驚いたでしょう?いきなりだったから。説明早めにした方が良かったね。」

「うんうんうんうん。もっと早く言ってほしかった。ほんと、死ぬかと思ったー。」

メイナがそう言う。 


「うん。ごめんね。こっち来る?ナデナデしてあげましょうか?」

そう言いながら、朱那が両手を広げる。

「えっと...」

といってる間に、メイナは朱那に距離を詰められていた。

シュナの胸の中に、メイナの顔が埋もれる。

「よしよし。怖かったねぇ。でも、リーダーは悪い人じゃないからねー。

悪魔と戦うのは、命懸けだから弱い人には入ってほしくないの。

だから、今ので判断して後援か、前衛か分けてるんだよ。

メイナちゃんは後援かなー?」 


メイナが無理やり、そこから抜け出す。

ぷはぁ。

「もう落ち着きました?」

「うんうん。落ち着いたから。もう大丈夫だから。」

「そう。よかった。」


「お前名前は?」

その声が横から聞こえてきて振り返る。

凪が、クロの手を握って詰め寄っていた。

クロは困ったようにこっちを見る。

「リーダーが、テストなしで通したのを見たのはお前が始めてなんだ!!」

クロの手が段々白み始める。

「今度、俺と手合わせを....」


「無理。」

そう言って、凪の手を振り払う。


凪は驚いたような顔で、クロを見つめた。

「はははッ。.....やっぱ、お前最高。」

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