表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
知らぬ間にギャル集団の様子が変わっていったのですがまさか……いや、そんな事絶対あり得ないことですよね?……  作者: プリンアラモード


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

88/89

88

プレゼントを貰った島崎さんは泣いていた。なぜ、泣いているのか謎だった。けれど、島崎さんの発言でやっと分かった。


「ありがとう。結城。私の誕生日覚えてくれたんだね」

「まぁ、そのくらいは。日頃お世話になっているからね」


「おおー、かっこいい〜オタクくん」

「意外とやるじゃん」

「いまさら関係ないだろう!」


島崎さんは小さく笑うと、早速ヘアピンを髪につけた。


「どうかな?似合っている?」

「さすが!優奈めっちゃ似合っているよ!」

「より、可愛くなったよ!ねぇそう思うよね!」

「そうだね……可愛くなったと思うよ……」

「ありがとう。これ大事にするね……」


そう言って島崎さんはヘアピンにそっと触れた。


「いや、そんな大げさなものじゃないし……」


「でも、結城が選んでくれたものだから」


 そう言われると、なんだか妙に照れくさい。俺は視線を逸らしながら頭をかいた。


「よし!じゃあ今日の放課後ケーキを食べに行こう!」


「えっ?ケーキ?」

「誕生日なんだから、当たり前でしょ。それにオタクくん今日暇でしょ?」

「まぁ……そうだけど」


 同じバイト先の原田さんが、俺のシフト休みまで把握しているからこその発言だ。せっかくのバイト休みで午後からフリーだと思ったのに……まぁ、仕方がない。

 こうして、俺たちは原田さん達が事前に予約していた人気カフェへ向かった。平日ということもあり店内はあまり混んでなかった。


「優奈、お誕生日おめでとう!」


 席につくなり、大きなホールケーキがやってきた。

どうやら、この店は事前予約でホールケーキを作ってくれるらしい。

みんなでケーキを取り分けて食べる。さすが人気店の店だけあって、ショートケーキは絶品だった。特にイチゴは、今まで食べてきた中でも上位に入るほど甘い。


島崎さんはフォークを手に取る前に、髪を耳にかけた。そのとき俺がプレゼントしたヘアピンがきらりと光った。


それだけで、なんとなく報われた気がした。


「もう付けてくれているんだね」

「うん……せっかくだから」


少し恥ずかしそうに答える島崎さん。


「ほんとよく似合っているなー」

「やっぱり俺の目に狂いはなかったぜ」


「小林さん!原田さん!茶化さないでよ!」

「ごめんごめん」


 そんなやり取りに、島崎さんはくすっと笑い、ケーキを一口食べた。


「……美味しい」

「それは良かった」

「予約した甲斐あったね!」


 なんてことのない会話。特別な出来事もない。ただ、こうして三人で座っている時間が、なんだか妙に心地いい。昔の自分からは考えられなかったことだ。本当に、人生何があるかわからないもんだ。


「みんな今日はありがとう。お陰で一生思い出に残る誕生日になったよ」


 そう言って、島崎さんはまたケーキを口に運ぶ。

その表情を見て、俺たちも自然と笑っていた。 





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ