襲来
「なぁ」
「はい?」
「なんで…なんでスライムの素とやらを入れた洗面器ごと電子レンジに入れているんだ?」
「そうしないと生まれないからですよ!あ、途中でレンジを止めないでくださいね。ちょっとでも停止してしまうとスライムちゃんが死んじゃいますから!」
どういう理屈だよ…
てか、身長的に言うと俺がお母さんに歯向かってるみたいで気持ち悪い。コイツ無駄に背がでけぇからなぁ…
そのぐらい乳もでかかったら良かったのに。普通サイズだから文句は無いけれども。
「ん…」
「喪華さんおはよう」
「お姉ちゃんって呼びなさいって何度言ったら分かるのかしら?」
「初めてそう呼べって言われたわ!」
寝ぼけているみたいだった。
ってゆー事にしておく。うん。
「!?喪華さん。ヤツらが来ました」
「えぇ。そうね」
「ちょっとちょっとー私抜きで話を始めないでくださいよー」
ん?剣華ちゃんがヤツらって言ったって事は…まさか!
チ・カ・ン?
「なに?痴漢でも来たの?」
「…チッ」
「ねぇ?今舌打ちしたよね?」
「…知りません。とにかく、蓬さんはここに居て下さい。行きますよ喪華さん」
「大事な大事な弟が危機に晒されているのに助けに行かない訳ないでしょ」
おお…!初めて人に大事って言われたかも…
今まで変態!とかでしか呼ばれた事なかったから…
「次の弟が主人公の作品の為にも、負けられないわね」
「すいません喪華さん俺の感動を返してください」