17/20
17: まじない
――――ふわり
かすかな衣擦れの音と共に、何かが唇に触れた。
柔らかくその癖ほんの少し硬いような、不思議な温もり。
驚いて閉じた目をゆっくり見開くと、怖いほど透き通った瞳が至近距離で自分を映していた。
「どうして」
わずかに微笑み、そして大いに思案した後に彼は謎を解いてくれた。
「あなたが私の前から消えてしまいそうでした。そうならぬよう、まじないを」
彼は真剣だった。
それに答えるべく、私も彼にまじないをかけた。
――――ふわり
かすかな衣擦れの音と共に、何かが唇に触れた。
柔らかくその癖ほんの少し硬いような、不思議な温もり。
驚いて閉じた目をゆっくり見開くと、怖いほど透き通った瞳が至近距離で自分を映していた。
「どうして」
わずかに微笑み、そして大いに思案した後に彼は謎を解いてくれた。
「あなたが私の前から消えてしまいそうでした。そうならぬよう、まじないを」
彼は真剣だった。
それに答えるべく、私も彼にまじないをかけた。
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。
この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。