表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
30歳童貞は魔法使いになった?  作者: 永澄水樹
童貞魔法使いの異世界ライフ
9/67

馬鹿と天才は紙一重

はい!今回は5月22日の45時に投稿という事になりました。


ちゃんとマイニチコウシンデキテルネ(胡散臭いw)


といわけで5月22日の分です。


ちなみに今回は同時刻に二話投稿されますので続きを読むのを忘れずにw


ではとりあえず本編をどうぞ!


第八話「馬鹿と天才は紙一重」をご覧アレ。

マリアは唐突に言う。


「俺を弟子にしてください」


「弟子?……お前職はなんだ?」


「えっと聖女ですけど……」


「聖女が鍛冶をするのか?分かってるのか天職が持つ意味を」


「分かってますよ。天職に向いてない才能は伸びしろがほぼほぼ無いって事ですよね」


「まぁ、基本的な事だから分かってはいるんだな……じゃあもう一度聞くがお前は何と言った?」


「だから俺を弟子にしてくださいって言いましたけど!」


「あっはっは、帰れ!」



最初は機嫌が良さそうだったがマリアが職を言って、尚且つ天職の持つ意味を答えてなお弟子にしてくれと言った為か機嫌が一気に悪くなる。


だが、マリアは帰れと言われて帰るほど素直ではない。


中身は40歳のおっさんである。


こんな小娘に帰れと言われてはいそうですかと帰るほど肝は小さくない。


マリアはもう一度シグニットに言う。



「シグニットさん。俺を弟子にしてください。ただし、適性があるかどうかちゃんと見極めた上で……」


「適性があるかどうかだと?お前は聖女なんだろ?そんな奴に鍛冶が出来るか」


「見ないうちから決め付けるのは良くないと思いますよ?」


「ふむ……ちっとも引かないな。まぁ、現実を分からせるのもいいか……」


「じゃあ……」


「いや、弟子云々の前にお前は錬金術師の知り合いとかは居るのか?」


「えっと、居ませんね……」


「はぁ、そこで既に詰んでるな。あのなぁ、鍛冶師が使う素材はどうするのか知ってるか?」


「いや、知りませんけど……」


「鍛冶に使う素材は錬金術師が錬金術で錬成するんだよ。だから、そもそも錬金術師の知り合いというか相棒が居なきゃ鍛冶は出来ないんだよ」



どうやら鍛冶に使う素材は錬金術師の職の物が錬金術で錬成して用意するらしい。


ならばとマリアはシェリルを見て言う。



「シェリルさん。弟子にしてください!」


「えっ!私?」


「そうです!錬金術を俺に教えてください」


「えぇぇぇ……どうしようシグニットちゃん!」


「おいおい、ガキ!お前は鍛冶師になりたかったんじゃないのか?」


「えぇ、鍛冶もやりますよ。でも鍛冶をするには錬金術が必要なんですよね?ならそちらも教えてもらうまでです」


「あっはっは!よくそんな事が言えるな」


「出来るかどうか試してみないと気が済まない質なんですよ」


「シェリル。錬金術を見せてやれ。そこの鉄屑でいいだろ」


「いいの?シグニットちゃん?」


「一度やってみれば直ぐに諦めるだろ。錬金術師以外が錬金術を使える事なんて歴史上の有名人くらいだからな」



どうやら一応錬金術を教えてはくれる様である。


マリアはとりあえず教えてもらえればなんとかなるだろうととりあえずホッとする。


そしてシグニットが鉄屑を二つ持ってくる。



「えっと、じゃあこの鉄屑を錬成して素材に変換します。まぁ、とりあえず見ても分からないと思うけど今からやるよ?」


「お願いします」


「じゃあ始めるよ……えい!」



シェリルがえいと言うとシェリルから鉄屑へ魔力が流れ込んで行く。


マリアはその様子を魔眼で捉える。


マリアが独自に開発した魔法……通称魔眼は魔力の流れや変化等を見通す。


マリアはその眼で魔力がどの様に鉄屑に作用しているか見る。


そして、錬成が終わると同時にマリアは魔眼を解く。



「えっと、こんな感じで鉄屑を魔力で変換して、魔力の宿った鉄塊に変えました」


「えぇ、見てたんで知ってますよ」


「えっと、この後どうするの?」


「そこのガキに同じ様にやらせてみればいい。それではっきりするだろ」


「シグニットちゃん。さっきから人様をガキガキ言うのはやめなさい。ちゃんとこの子にも名前はある筈でしょ!えっと君はなんて名前なの」


「マリアです」


「マリアちゃんか~、えっとそれじゃあ錬成してみてくれる?……ってそもそもやり方が分からないわよね?」


「いえ、やれるかどうかはやってみないとわからないじゃないですか。なので一度やってみます」


「えぇと、いきなり出来ないと思うよ?マリアちゃん」



シェリルは心配そうにマリアを見ているがマリアは物は試しとばかりに錬成を開始する。


マリアはシェリルが錬金術を使っていた時と同じように魔力を鉄屑に流す。


ちなみにマリアはチャレンジャー気質なのでできる限りの魔力を鉄屑に注ぎ込む。


そして、鉄屑が鉄塊へと変わる。



「おいおいマジかよ」


「えっと……シグニットちゃんこれって錬成出来てる?」


「……ちゃんと錬成されてる。しかもとんでもない魔力が込められてるな……というか鉄にこれだけの魔力を宿らせられるものなのか?」



シグニットはマリアが作った鉄塊を持って驚いている。


シェリルも本当に錬成されてるのか半信半疑の様で困った表情を浮かべている。


だが、シグニットは微妙な顔をしていた。


そして話し始める。



「はぁ……まいったな……錬金術使えちゃたよこの聖女さんは」


「どうですか?一応錬金術を使えてると思いますけど」


「あぁ、そうだな……だけどな。これは不合格品だ」


「はっ?」



シグニットは突然マリアに錬成した鉄塊は不合格品だと言う。


マリアは戸惑う。


確かにマリアはシェリルの魔力操作を真似て錬金術を使った。


マリアの感覚では確実に錬金術は成功している。


しかし、シグニットは不合格品だと言う。


何故か……。


それはシグニットの説明で判明する。



「あのなぁ……こんな魔力の込められた鉄塊をどうやって加工しろって言うんだ?私も魔力はある方だがこんな代物は加工できん!」


「えっとどういう事ですか?」


「えっとね、マリアちゃん。鍛冶ってどうやってやるか知ってる?」


「えっと、ハンマーでカンカン叩いて作るんじゃないんですか?」


「はぁ、マリア……それは普通の鍛冶師の手法だ……私は魔法鍛冶師だ。基本武器も防具もアクセサリーも素手に魔力を纏わせて成形して作って行く。お前は根本的なところから間違ってるんだよ」


「そうなんですね……でもそれと自分の鉄塊が不合格な理由がイマイチ分からないんですが?」


「お前は天才なのか馬鹿なのか?あのなぁ、素手に魔力を纏わせて成形するんだよ。という事はだ。その素材以上の魔力を素手に纏わせないと成形は出来ないんだよ」


「というと?」


「普通の鉄はそもそも魔力の込められる限界値が低い素材のはずなんだが、何故かお前が作った鉄塊は限界値以上の魔力が付与されているんだよ。こんな代物私の魔力じゃ成形できないんだよ!」


「えっ?でも魔力が込められてる容量が多いほど凄い装備品が出来るんじゃないですか?そう思ったから魔力を限界まで注いだんですけど……」


「はぁ……分かっててやったのか?マリアは馬鹿なのか天才なのか分からないな……」


「自分はタダの凡人ですけど?」



マリアが自分を凡人と言うとシグニットが頭を抱えている。


シェリルもないないと手を振っている。


ちなみに後ろに居るシスタリアとエミリアも全力で首を横に振っている。


マリアは自分をただの童貞魔法使いであり、凡人としか認識していない。


しかし、マリアは聖女でありながら超ド級の攻撃魔法を放ったり、剣の才に優れる勇者と互角に剣を交えたりしている。


マリアは既に通常の聖女ではありえない存在になっていた。


さらに今回錬金術まで習得してしまうというミラクルを起こしているのだが本人のみ理解をしていないのであった。



「とりあえず、こんなに魔力が込められた鉄塊じゃ成形出来ないから、シェリルの鉄塊で鍛冶のやり方を説明する」


「まぁ、教えてもらえるなら自分の鉄塊がどうなってても興味ないですのでお構いなく」


「いや、構っちゃうからな!とりあえず成形はこうやるんだ!見てろよ!」



そう言うとシグニットは鉄塊を置いた台の前に座り成形を開始する。


マリアは直ぐさま魔眼を再起動して魔力の流れと作用を読み取る。


そして、シグニットは鍛冶の手本を見せる。


マリアはそれを観察する。


1時間後……シグニットはそこそこ良さそうな短剣を作り上げる。



「ほれできたぞ!」


「見せてもらってもいいですか?」


「おう!まぁ、そこそこの出来だがな」


「へぇ……こうやって作るんだな」


「どうだ?出来そうか?」


「まぁ、やってみます」


「じゃあ、シェリルに素材を作ってもらおう」


「えっ?俺の作った鉄塊は使わないんですか?」


「あれは魔力が込められすぎてるから成形ができないんじゃないか?」


「多分できるんじゃないでしょうか?」


「ならやってみろ」


「はい、わかりました」



マリアはそう言うとシグニットの動きをトレースして、短剣の制作に入る。


シグニットは興味深そうに、シェリルはハラハラといった面持ちで見ている。


ちなみにシスタリアとエミリアは置いてきぼりで、工房の中を見学していた。


マリアは1時間後短剣を無事作り上げる。


その様子を見守っていたシグニットとシェリルは何か疲れた表情をしていた。



「出来た……出来ましたよ!シグニットさん」


「あぁ……凄いな……普通に魔法鍛冶師になれるんじゃないか……というかお前の魔力ってどうなってるんだ?」


「あっ、自分聖女らしいんで魔力量はずば抜けて高いんだそうです」


「あぁ、聖女だからか……ってどう考えてもおかしいだろ!」


「シグニットちゃんの言う通りよ。マリアちゃんってどうなってるの?錬金術もできちゃったし、鍛冶もできるなんて」


「えっ、普通に見よう見まねでやれば誰でも出来るでしょ?」


『いや無理だから!』



シグニットとシェリルは大声でハモりながらツッコミを入れる。


その声を聞いたシスタリアとエミリアが戻ってきて会話に入る。



「終わりましたか?」


「あぁ、坊主……このガキ……マリアは凄いな……ちょっと常識的におかしいな……」


「シグニットちゃん……何か疲れた表情してるわよ?」


「いや、シェリルも同じ様な顔してるからな?」


「あぁ……やっぱり普通はこんな感じの反応になりますよね」


「坊主も同じ経験をしたのか?」


「俺は天職が勇者なんですけど、剣の勝負でマリアとは引き分け状態なんですよね……しかも、最近はマリアの方が凄くてギリギリって感じで……」


「エミリア……そんな事言ったらお姉ちゃんだって、賢者なのに攻撃魔法も支援魔法も完全にマリアに置いてけぼりにされてるわ……最近はマリアを真似て魔法を使ってる位だもの……」


「坊主も嬢ちゃんも大変だな……」


「そういえば君達の名前聞いてないわね」


「俺はエミリアです」


「私はシスタリアです」


「そうか、エミリア……シスタリア……お前らも本当に大変だな」



シグニットは二度大変だなとエミリアとシスタリアに言った。


多分とても大事な事なのだろうとマリアは他人事の様に聞いていた。


結局マリアは新たに錬金術と鍛冶のスキルを身につけるのであった。

はい。ここまで読んでくれた方感謝感激雨嵐です(あれ?なんか違うw)


とりあえず、冗談でごまかそうとしてる作者からごめんなさいと謝っておきます。


毎日更新頑張ります……(えっ?45時は既に次の日だ?聞こえなーい!)


という事で今回の話はマリアの短剣製作の話。


その過程で錬金術と鍛冶スキル習得します。


マリアは凡人と自己評価してますが、明らかにおかしい状態ですw


現在のマリアは剣技は勇者のエミリアと同格、攻撃魔法と支援魔法に関してはオリジナルな魔法を作り続けているのでシスタリアが逆に学んでいる状態。


そして、今回錬金術というとっても素敵な魔法(どてまほでは錬金術も魔法の一種です)と魔法鍛冶というスキルも習得。


マリアは現在10歳……初めて町に来たという話なのに濃厚ですねw


では続きはこの話と同じ時間に投稿されてるので直ぐに読めますので読んでください!


後毎日更新ミスったのに何故かブックマークが4人に増えてて驚きました。感謝感謝ですね♪


それでは感想も気軽に書いてください。


皆様の意見を参考に頑張りたいと思います。


頑張れ作者!えいえいおー!!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ