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30歳童貞は魔法使いになった?  作者: 永澄水樹
童貞魔法使いの異世界ライフ
19/67

餅は餅屋。パンはパン屋。スカッとしたけりゃパンヤ!

はい。毎日更新がんばってます。


今日も更新。


今回は会話が殆どですがマリアのパンの売れ行きとちょっとした天職の説明が分かります。


ちょっと説明回っぽくなってしまいましたがどうぞ本編を読んでください。


第十八話「餅は餅屋。パン屋はパン屋。スカッとしたけりゃパンヤ!」をどうぞご覧アレ。

パン屋にジャぱんを広めた次の日。


マリアは朝から町を訪れていた。


今日はジャぱんが初めて発売される日である。


ただ、ジャぱんと言うネーミングはおっさんであるマリアがオヤジギャグ的にとっさに言ったネーミングなので危険が一杯である。


ここは異世界だが、ここがジャパン……日本であれば非常に危険である。


もし、焼きたてという言葉とジャぱんと言う言葉が続けて言われたら身の危険すらある。


ちなみに、マリアの運命を司る神も正直ギリギリというか、剛速球のストレートな表現に禁則事項に抵触するのではと内心ヒヤヒヤである。


もしも未来から来た人物の特徴のあるあのボイスで禁則事項ですと警告を受ければ素直に感動して従う気があるが、それ以外ではこのまま突き進む気満々の神であった。


それはさておき町で広めたパン屋を全部回る気なので、時間はそこまでない。


とりあえず近い店からマリアは行く。



「いらっしゃいませ!ってマリアちゃんどうしたのこんな早くに?」


「いえ、俺が広めたパンがちゃんと売れるか心配で見に来たんですよ」


「一応並べてはいるけど、そこまで売れてないわね。みんな珍しくて警戒してるみたい」


「警戒ですか……確かに他のパンは黒パンですし、普通は白パンは珍しいですからね……」


「後は価格設定かな?うちの値段はちょっと高めにしてるから安い黒パンの方を買っちゃうみたいね」


「う~ん。とりあえず、俺もパン買っていきます。味見の意味も含めて」


「マリアちゃんならただで食べてもらっていいわよ?」


「いえ、お代はしっかりと払わないと、一社会人として」


「はぁ、マリアちゃん今10歳でしょ?それで社会人ってのも厳しいわね」


「いえ、自分が蒔いた種なので……」


「そう、とりあえずお買い上げ有難う御座います。さっそく味見してくれる?」


「そうですね。ではクリームパンを食べてみましょう……」


「どう?」


「そうですね。十分合格点を出せる味です」


「そう?」


「えぇ、他のパンも大丈夫そうですね」


「食べなくて分かるの?」


「そりゃ一つ食べればその人の作り方が分かりますから、他のパンがどういった味になってるか想像できますよ普通に」


「マリアちゃん……それ普通じゃないよ?」


「えっ?普通食べ物なんて一口食べればその作り手の好みや癖など直ぐに分かるじゃないですか?他にも色々一口食べればわかりますよね普通」


「マリアちゃん……貴女は馬鹿なのか天才なのかわからない子ね……というか天然?」


「天然酵母だけにですか?」


「マリアちゃん……年齢いくつなの……そのセンスはないと思うわ……」



結局マリアは一件目のパン屋では不遇な扱いをされるのであった。


マリア的には普通なのだが、皆に普通じゃないと言われると凹む。


そんなマリアは他の店も見て回る。


最後にレジーヌベーカリーに来るがそこでは他と様相が違っていた。


レジーヌベーカリーは商業の町のケプディンにおいてもとても大きなパン屋であり、人気店である。


従業員も多く、バイトと思わしき人材を使ってパンの試食を積極的に取り入れ売れ行きは今までの見てきた店とは明らかに違うのであった。


だが、焼きたて~焼きたてですよ~新作パンシリーズジャぱんと店の前で試食を配ってる少女達は言っている。


中には完全にアウトな焼きたてジャぱんですよと言ってる子がいた。


それを聞いた瞬間マリアは何故か自分の存在が消える(物語が終了する)危機感が芽生える。


マリアは必死に気のせいだと思い込みレジーヌベーカリーに入る。


店主は今もパンを焼いてるという事で調理場にお邪魔する。


するとマリアの姿に気づき声をかけてくる。



「あっ、マリアちゃん!どうしたの?様子を見に来てくれたのかしら?」


「はい、俺が作ったパンがちゃんと売れてるか各店を見て回ってて、最後にこちらに寄りました」


「ふっふっふ、笑いが止まらないとはこの事ね。ジャぱんが売れに売れて大変だけど笑いが止まらないわ」


「随分お客を集めてる様ですね」


「えぇ、一気に攻勢をかけるのが売るコツだからね。その御蔭で焼いても焼いても売れてくわ」


「それは良かったですね。値段は他の店より高めなのによく売れてると感心します」


「まぁ、もともとうちは人気店だからね。資本も潤沢だし、もともと高級志向だったからジャぱんと相性が良かったみたい」


「へぇ……そんなに人気のお店だったんですね……」


「まぁ、自慢だけどこの町で上から3番目以内には入る人気店だと自負してるわ。そもそも商工者ギルドの評価もうちのお店はAランク取ってるしね」


「Aランク?ってつまり最高ランクですか?」


「最高ランクはSランクよ。Sランクはジャンル別じゃなくて総合で判断されるから取るのはかなり難しいわ」


「Sランクですか……でもその話で行けばやっぱりジャンル別なら最高ランクって事ですよね?Aランクが」


「まぁ、そうだけどね♪」


「凄いですねマルグレットさん……その若さでこんな店を持ってるなんて尊敬します」


「まぁ、天職がパン屋だからね私」


「天職がパン屋ってパンが無い時代はその天職は何をすればいいんでしょうね……」


「あぁ、こういう限定的な条件の天職はそれ自体が生まれてない時はそもそも無いから」


「えっと、つまりパンが誕生した瞬間からパン屋という天職が生まれたという事ですか?」


「そうよ。だからこういった限定的な天職の人は生き方がほぼ決定しちゃうリスクの代わりに他の人よりそのジャンルに限ってずば抜けた才能を得るのよ」


「へぇ、限定的な天職なんてあったんですね。修道院では習ってなかったですね……」


「まぁ、かなりレアだから普通は教えないからね。限定的な天職なんて数が多すぎて全部教えるの現実的に無理だし。このパン屋の天職もパン屋とパン職人、どちらの天職がパンを作る上で上かとか議論されてるくらいだし」


「確かにそうですね……パン屋とパン職人だとどちらがパンを作るのが上なのか分かりづらいですね……じゃあ天職が王とか王子とかもあるんですか?」


「あるけど天職が王でも国を持ってなければ王様になれないから意味の無い職になっちゃうわよ……王子とかはそもそも王様じゃないしね。でもまぁ、過去に国が傾いた時に天職が王の人を王様にしたら国が栄えたって事は結構あるみたいね」


「博識ですねマルグレットさんは」


「まぁね♪」


「マルグレットさんは今何歳なんですか?」


「11月15日生まれの現在27歳よ」


「27歳でこの規模のお店のオーナーですか……限定的な天職ってハマると凄いですね」


「そうなのよ。まぁ、私は成功したからいいけど限定的な天職は運の要素が強すぎるから正直失敗してたらと考えると素直に喜べないんだけどね」


「そりゃそうですよね」


「そういうマリアちゃんだってレアな天職の持ち主じゃない。聖女なんでしょ?将来はこの国の教皇様かもしれないじゃないまぁ、教皇って天職の人が現れたら微妙な話なんだけど」


「教皇の事はそれはたびたび言われてますが俺は興味ないですね……教皇とかめんどくさそうだし。というか教皇って天職あるならその人がなればいいんじゃないですか?」


「自分の事を俺とか言っちゃってる風変わりな女の子のマリアちゃんが教皇様ってのも面白そうだけど。そもそも教皇って天職はまだこの国の歴史上2人しか居なかったみたいだし。そうじゃない場合は聖女が教皇になるからね」


「面白そうってダメでしょそれ……まぁ、話が長くなりましたがとりあえずパンは食べるまでもなさそうですね……」


「食べないの?」


「みればどの程度のパンを作ってるのかは分かりますから……」


「見ただけでわかるかしら?」


「普通は見ただけでもわかるでしょ?」


「で、評価は?」


「Sランクが最高だとしたらSランクのパンを作ってると思いますよ。ちなみに他の黒パンのレベルも格が他の店と違いますね……」


「そんなに褒めても何も出ないわよ」


「いえ、これだけ売れれば俺もパテント料で笑いが止まらないので大丈夫です」


「えぇ、月末締めでいいのよね」


「はい。その時は商工者ギルドで受け取ればいいんですよね?」


「そうよ。商工者ギルド内の銀行で受け取ってね」


「ではそろそろ行きますね」


「あら、もう帰っちゃうの?」


「いえ、さっきから長話してますよ……しかもそれでも手は動かし続けてますし、天職がパン屋というのも伊達ではありませんね。まぁ、パン職人って職の人も凄そうですが」


「ちなみにライバル店のカルロッタベーカリーのカルロッタって人は天職がパン職人よ。天職パン屋としては是が非でも負けたくない相手だわ」


「カルロッタベーカリーですか……そちらにはまだ伺ってませんね……」


「マリアちゃん……もしかしてカルロッタベーカリーにもジャぱんを教えるの?」


「まぁ、公平性を保つためにも……稼ぎの種的にもですね……」


「マリアちゃんの意地悪~!でも絶対カルロッタさんには負けないもんね!妥当カルロッタベーカリー!」


「ちなみに他にはライバル店は無いんですか?」


「ロルフベーカリーも凄いわね。でも天職はロルフおじさんは調理師だから、天職がパン屋の私や天職がパン職人のカルロッタさん的には微妙なのよね」


「へぇ……調理師でパン作りがトップクラスってのも面白いですね……」


「ロルフベーカリーにも当然教える気満々みたいね」


「えぇ、そりゃまぁ……」


「とりあえずこの町で一番のパン屋は私のレジーヌベーカリーよ!」


「まぁ、マルグレットさんにはこれからもご贔屓にしてもらいたいですね」


「それなら私の店だけと契約すれば良かったのよ」


「いや、競い合った方がいい物は生まれますからね。競争なくして発展なしです」


「マリアちゃん難しい事を言うのね……10歳の癖に……」



結局最後のレジーヌベーカリーでマルグレットと長々と話してたのでマリアは急いで修道院に帰るのだった。


ちなみに、昼飯には間に合ったので、買いあさっていたパンは修道院の子供達に配った。


幸運にもマリアの買ってきたパンを食べられた子達は大喜びするのであった。

ここまで読んでくれた人ありがとうです。


今回は会話ばかりで読みづらいかもでしたがどうでしたでしょうか?


時々、今回みたいに会話ばかりになる傾向のある作者でしたw


ちなみにジャぱんネタですが本家もオマージュが多いので本家からクレームは来ないと思う作者です。


というか清々しいほどネタ満載の「焼きたて!!ジャぱん」なる漫画は読む価値ありです……(と宣伝するので許してねw)


今回のポイントはジャぱんの売れ行きと天職には限定的な職があるという話でした。


村人等という天職も用意されてるので天職がいかに適当かがポイントです。


マリアは天職のシステムに喧嘩を売ってるキャラですので天職に縛られずなんでもやりますw


まぁ、そのマリアのキャラの設定と天職のシステムの設定のバランスが難しいのですが、この作品では重要なので度々天職は話題になります。


という事で長々とすみませんでした。


とりあえず次回は普通の文章に戻ると思うのでぜひ読んでください。


まぁ、比較的会話が多いのが作者の作風なのは否定しませんw


では次回もよろしくおねがいします。


感想お待ちしております。


気軽に感想は書いていいんだからね!(ツンデレ風)


という訳でよろしくです♪


ブックマークもよろしくお願いしまする。


最後に一言……スカッとできなくなりました!パンヤはとっくの昔にサービス終了してるので!

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