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あの婚約破棄から2ヶ月。引き継ぎをすべて終え、私は会社を辞めることになった。
上司も同僚もみんな引き止めてくれたんやけど。違うの、あのアホ元婚約者とアホ女のせいと違うねん!
雄一にあれがバレちゃったのが原因!
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雄一と想いが通じ合った後、母に電話すると
『おめでとう!やーーっと純ちゃんがうちの娘に来てくれるのねーーー!』
出たのは雄一のお母さんやった。
ナゼだ。ナゼあなたがうちの母の携帯に出るの。ほしてどうして告白されたことを知っている。
『だってヘタレで根性なしですっとこどっこいの雄一があんな必死な声出したの初めて聞いたんやもん。こりゃ手に入れてくれるかなって予想するわ。』
そ、そうなのか。
ちょっと嬉しくて動揺してた私は完全に油断してた。
『純ちゃんがうちのアホ雄一のために大学で苦労して会計士の資格とったって聞いてたからね。今までほんまに謝りたかってん!ヘタレに育ててしまってほんまにごめんなぁ』
おばちゃんそれ私のトップシークレット‥!
おばちゃん声でかいから今の雄一にも聞こえたよね‥!?
あれ、雄一顔真っ赤!?
え!私も照れるわ!
電話中やけど!抱きしめられてるし!?
「またかけ直す」
て勝手に携帯奪って切るってどゆこと!
私の携帯でしかもうちのオカンにかけてるのにあなたたち親子で会話完結って!
現実逃避のツッコミをしてたけど。
「俺のために会計士の資格とったってどゆこと?」
そこですよねー。聞いちゃいますよねー。恥ずかしいからあんま言いたくないんやけどなー。聞いちゃいます?
「なぁ、教えてや」
そんな顔で聞かれたらさ、ズルいわ、話すしかないやん。
「雄一が、私のこといつか見てくれたら、オトンと啓兄と違うことで私も雄一の役に立ちたかってん。やから死に物狂いで勉強してね、」
あの!力が強い!元アメフト部!おい!!!
「だから!馬鹿力!離せーーー!」
「純子!ほんまヘタレでごめんな!あーーーもう!お前会社辞めてうちで働けよ!仕事はしたいんやろ?ならうちに来てくれ!あかんもう可愛すぎて離れてられん!諸々終わるまで絶対手出さへんから側にいてや、頼む。近くにいてくれるだけで俺は幸せやから!」
えー!雄一、そんなこと言うキャラやったっけ?
え?心の中ではいつも思ってた?
「両想いやって分かったらもう怖いもんないし!これからはぜーんぶ言うことにしたし!」
ああそうですか。
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というわけなのです。
今から地元に帰ります。
私の幼馴染兼彼氏も待ってることでしょ!
私の幼馴染はあれから、恥ずかしいことをポンポン言うようになりました。
でも、結構嬉しい私。私も大概やわ!