第2.5話:聖女の休息と、消えない「生活感」
ちょとした日常?
・これは彼女の日常を少し切り取った風景である
1. スーパーの「適正価格交渉」
休日のスーパー。絶世の金髪美少女・クラリスは、シスター服を脱ぎ捨て、かつての日本で愛用していた「ベージュの毛玉だらけのケーブルニット」に身を包んでいた。その姿は、美貌とのギャップが凄まじく、まるで「高級車にブルーシートを被せた」ような違和感を放っている。
彼女の瞳は、生鮮食品コーナーの「半額」シールに向けられ、獲物を狙う鷹のように鋭い。
(ミω´ミ)~` 「クラリスちゃん、そのセーターはやめようって……。周りの人が『えっ、あの美少女、家計が苦しいの?』って二度見してるで」
「はあ(溜息)、、私は四十五年間、フリーランスとして一円単位の収支報告書と戦ってきたのです。聖女の魔力でパンを生み出すのは『不当利得』であり、脱税に近い行為です。正当な対価で、最安値を勝ち取る……これこそが法の精神です」
店員がシールを貼った瞬間、彼女の指が音速で豚肉を捕らえた。それは聖女の奇跡ではなく、四十五年の経験が成せる「生活の重み」であった。
2. コンビニの「証拠収集」と監視の影
平日の深夜、仕事着(法衣)のまま立ち寄ったコンビニ。レジの店員は、目の前に現れた「本物の聖女」に驚愕し、コーヒーのカップを渡す手が震えている。
「宛名は『聖地法律事務所』。但し書きは『資料代』で領収書をください」
事務的なクラリスの口調に、店員は2度見してフリーズする。彼女にとって、この法衣はただのコスプレではない。「法に基づいた手続きを行っている」という自意識がなければ、あの『六法全書』に魔力が宿らないというこの世界の「コスト」を知っているからだ。
(ミ゜Д゜ミ) 「(せやねん。この六法全書、クラリスちゃんが『法的手続きが完璧や!』って確信持たんと、ただの重たい紙の束(物理)になんねん。だから彼女は、日常から徹底的に『リーガル』に生きなあかんねんなー
あと、うちの分のコーヒーもごちそうになります)」
クラリスが領収書をきっちり財布に収め、店を出た。その背後、駐車場に停まった黒いセダンから、一人の男が彼女を鋭い目で見つめていた、、、。
3. JK(女子高生)という名の異文化と、消えない「後悔」
事務所への帰り道、キラキラした女子高生たちに囲まれた。
「え、ガチ聖女!? 超ウケる! 写真撮ってインスタ載せていいですかー?」
「インスタ……? 写真か?個人情報を晒されるのは困るんだけど……」と、クラリスはガチのトーンで引き攣る。彼女にとって、今の若者の言葉は異世界の言語より難解だ。
逃げるように事務所に戻った彼女は、深夜、一人で判例集を開く。ふと、若かった頃、司法試験に落ち続けていた頃の自分を思い出す。
「……あの時、もし私がもっと強く、法を『武器』として振るえていたら。……あのクライアント(依頼人)を救えたのかもしれないのに」
その独り言は、45歳の女性が抱える消えない後悔だった。彼女がこの世界で「聖女」として戦うのは、かつて日本で救えなかった人々への、遅すぎたリベンジマッチでもあるのだ。
(ミ=ω=ミ) 「(……また昔のこと思い出してんな。ま、あんたのその『粘着質な正義感』のおかげで、助かってる奴もおるんやけどな)」
コン太の言葉を聞き流しながら、クラリスは明日の「トイレの花子さん」に対する『建物退去強制執行準備』の書類作成に取り掛かるのだった。
連休何処も行ってませんです。喘息あるので
映画館で咳が止まらないのはきついんで




