表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
38/65

1-4-6

僕はエコラックさんに考えを伝えた。

今のところは塩を安定供給させることは、経済安定させる一手にしかなっていないこと。

外食産業が盛んになれば、それだけでも経済が潤うこと。

そのうえで原価が安くなり品質が向上すれば購入意欲が上昇し金のめぐりが良くなることを伝えた。


「そうか。そこまで考えてくれていたか。

それなら分かった。大変な仕事にはなるが俺も元は第一線で商人をやってた男だ。

しっかりとオーダーをこなして見せるぜ」


「ありがとうございます」


そう言って僕らは再び握手を交わした。


その後は昆布の試供品を渡したのちに、ギルドからの紹介状と仲介書の原本を受け取り薬師さんを紹介してもらうのだった。



そしてその薬師さんの店に到着する。

名前はヒーレニカさんというのだそうだ。


ドアを開けて店に入る。

薬師さんのイメージのように優しそうな人だ。


「いらっしゃいませ。何か御用でしょうか?」


僕はギルドの紹介状を渡して見せる。

しばらくその内容をしっかりと読んでいた彼女はそれを見て口を開く。


「お話は承りました。初級ポーションを作ればいいのですね?

薬草を依頼者さんで用意していただけるとのことなので手間賃だけいただこうと思います」


「お願いします」と返す。


その後詳しく話し合った結果、渡した薬草は全てポーションにしてもうことになった。

手間賃は1本につき銀貨1枚だ。

薬屋での販売価格は銀貨3枚とのこと。

当然薬屋の値段には、薬屋の儲け、薬草の値段、薬師さんの手間賃が含まれてる。

おおむね各所で銀貨1枚の金額がかかっているとのことだ。


一見すると1万円相当は高いように思える。

しかしちょっとした傷であれば薬草だけを買い、そのしぼり汁で直すのが一般的だそうだ。

その点ポーションは大工さんや冒険者といった危険度の高い職業の人のみが使うことが想定された商品だ。

一般市民が使うことは稀と言っていい。


需要が低ければそれだけ生産コストを上げざるを得ない。

薬師さんにも薬屋さんにもそれぞれの生活があるのだ。

これは仕方がないだろう。


僕はあらかじめ購入しておいたオトギリソウを10株と手間賃として銀貨10枚を渡した。

この時に使ったのはリュックの方だ。

まだ出会ったばかりだ。

一見すると優しそうな人に見えるけれどそれだけで信用するのは危険だ。

信用できそうな人だったら今後はアイテムボックスの存在も明かそう。


ギルドの仲介書にお互いの条件を記入し、サインをする。

その原本をギルドに預けることによって、何かトラブルがあった場合に証書として機能するようになるのだそうだ。


彼女によれば明後日にはできるだろうとのことだ。

しかし2日後もこの街に滞在していることが表向きになれば、塩や胡椒の入手経路を疑われることになる。

そう考えた僕は6日後に取りに来ると伝えた。


証書は今は僕が預かりすぐにギルドに預けるため届けに行った。


ポーションの現物を入手していない以上、お金を預けた状態に近い。

これで証書替わりまで渡してしまっては、最悪の場合『証書なんてもらってない』と言い張りお金を持ち逃げするのを防ぐためだ。


逆に受け取りの際は証書を彼女が一度ギルドに提出したのちに、彼女の方で保管することになる。

現物を渡したのに、『渡されてない』と言い張り返金を要求されないようにするためだ。



僕は今日の仕事は終わったとばかりに宿に戻り休むことにした。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ