表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/13

BLな世界に転生した俺が愚痴る話

基本短めです。

槇原和樹は変わり者だ。

初めてそう言われたのはいつのことだったか。

どんな感じに変わり者なのか、それを説明するためには俺の事情とこの世界に知っておく必要があるだろう。


俺には今の自分が産まれる前の記憶がある。いわゆる前世というやつだ。

前世と言っても大したものではない。前世でドラマ的な展開があったわけでもなく世界がファンタジーだったわけでもなくそこも地球で今と同じように日本という国で暮らしていた。

全部を覚えているわけではないけど覚えている範囲では今の世界と前の世界はほとんど変わらない。

ただ一つ、致命的に違う点を除いて。


その違う点というのはこの世界の恋愛事情である。

俺が昔生きていた所では男女で恋愛するのが普通だった。晩婚化が進み少子化が叫ばれていたが同性愛は認められつつあるとはいえマイノリティであった。


しかしこの世界は違う。

ためしに街中を少し見回してみればイケメンがイケメンを壁ドンしているし、むこうではイケメンが平凡顔(ただし漫画基準)のあごをクイッ、ってやっている。

そんなことを公衆の面前でやっているにもかかわらず通行人はイチャイチャしてるカップルを見る程度の視線しか向けない。


このことからなんとなく察しただろう。

そう、この世界では男と男が恋愛することはおかしいことではないのだ。


むしろ昨今では男は男とくっつくのが普通みたいな風潮すらある。意味がわからない。保健体育赤点かよ。

テレビを見れば普通に男同士のカップルが出るしドラマでも男ばかりの三角関係とかがテーマだったりすることからもこの世界の常識がどうなっているかわかるだろう。

・・・あらためて思うけどなんだこの世界。腐女子のユートピアかよ。


そんな世界であるために女の子好きで男に興味ねえ俺は変わり者ということになるのである。解せぬ。


そのくせ女性の方は何も変わってないというのも意味がわからない。同性に走ることなく普通に男と結婚して子供をもうけている。異様なほど離婚率高いけど。だいたい男のせい。

まったくもって知れば知るほど謎な世界だ。


そんな世界だからか今通っている学校でも共学なのに女の子放置で男どもが青春しまくっている。たぶんあの学校ではいくつもの青春ラブストーリー(BL)が平行して起こっているに違いない。エキストラでも参加したくない。

ただでさえ人の恋愛に首突っ込むとか地雷なのにそれが同性とか絶対ろくなことにならないじゃないですかやだー。

なまじ距離が近いから拗れまくるに決まってる。というか拗れてた。

思い出すは中学校の悪夢。あれに関わった人はみんな「・・・嫌な事件だったね」としか言わない黒歴史。

具体的に言うと男同士の痴情のもつれだった。中学でなにやってんだ。

仲良い三人のうち二人が隠れてイチャイチャしてるところにもう一人が!みたいな感じで・・・男ばかりの三角関係とかちょっと嫌すぎる。

わずかながらとはいえ関わってしまった俺の心にも多大なダメージを与えた事件だった・・・。


さて、それは置いといてというか記憶を封印して、だ。


こんな世界に産まれてきてしまった俺だが実は夢、いうか目標がある。

夢だの目標だのと言ってもあれだ。そんな大層なものじゃない

それはこんな生物学を学び直した方がいい世界で男とではなく女の子と恋愛して結婚することである。ぜひとも種の保存に努めたい。

具体的にいうとおっぱいの大きい女の子と結婚したい。

笑うことなかれ。今の時代これ言うと「え?」って顔されるものなのだ。こっちが「え?」なんですけどね。


そんなわけで夢のためにも学校では目立たないようにモブに徹しないとな。下手に目立つと目をつけられてしまう。

巻き込まれでもしたらしゃれにならない。中学の悪夢の再来とか嫌だしそもそも俺にそっちの趣味はないのだ。

まあ一言でまとめるとあれだ。


否定はしないから迷惑かけずに余所でやれ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ