焦り
一難去ってまた一難って感じですよ。
先生に送ってもらった次の日はやり友子に質問された。
「昨日なんで帰るの遅かったの!」
「だから少し質問してたの」
「何をさ!」
「数学をだよ」
「絶対嘘でしょ!さぁ!隠していることを言いなさい!」
朝から友子はこればかり聞いてくる。本当のことを言ったらどれだけ驚くのだろうか。
「あー零咲なら昨日寺前の車乗ってるとこ見たぞ」
「え?」
後ろから急に声がして驚いて振り返ると男子が口を出してきていた。
「やっぱりそうだったのか!」
「いやね。少し時間が遅くなったから送ってもらったのさ」
「なーんだ」
友子は残念そうに落ち込むと、またその男子が口を出してきた。
「本当にそうなのか?昨日数学準備室の前通った時に声聞こえてたぞ」
「え!なになに!教えて!」
男子が喋ろうとした瞬間零咲はその男子の手を引っ張って廊下に出た。そして人通りの少ない所に連れて行った。
「どこから聞いてたの」
「なんかお前が先生が結婚してるのか聞いている所からだけど?」
最悪なことに最初から聞かれていた。零咲はどうするか必死に考える。
「お前寺前と付き合ってんの?」
「いや。付き合ってないけど」
「じゃあ俺と付き合ってよ」
「はい?」
全く状況が読み取れない零咲に対して男子は話を進める。
「俺は衛宮大樹よろしく」
「いや、私まだ何も言ってないんですけど」
「断ってもいいけど先生と付き合ってたこと言うよ。それがバレたら寺前も大変だと思うけどね」
痛い所を付かれた。零咲は心の底から性格が悪いと思った。
「いつまでですか」
「お、いいってことだね。そうだな。1年ぐらいでいいよ」
「随分と長いですね」
「それじゃ今日からよろしく、零咲」
大樹は零咲に何も言わせずにすぐに教室に戻っていった。私も渋々教室に戻った。でもこれで先生への対処はできたと考えてもよいのだろうか。
「なにしてたの!」
教室に入った瞬間友子がすぐに駆け寄ってきてすぐさま聞いてきた。
「別に何もないよ。ほら、授業始まるから席に座ろ?」
「ほんとだ。チャイム鳴るね。じゃあ後で聞くからね」
友子になら言ってもいいのか。どうしたらいいのか全くわからないまま一日が終わった。
その日の夜メールが届いた。
『やっほ、大樹だよ。明日遊ばね?カラオケでも行こうぜ。まぁ拒否権は無いけどさ』
零咲は連絡先を教えてないため誰かから貰ったのか疑問に思った。これは本格的にやばいかもしれないと零咲も思い始めてきた。
『わかった』
零咲は一言返事を返すとそれ以降メールを見ないようにした。
この件を先生に相談していいのか。相談したところで何か変わるのか。そう思った時、翔先生の事が思い浮かんだ。
だが零咲は翔のことを少しばかり毛嫌いしているが今はそんなこと言ってる暇はないと思い、明日の昼休みにでも屋上に行こうと思った。
見ていただきありがとうございます。
このペースでうまくいくか不安な作者です。あと、結構ありきたりな物語ですが暖かい目で見てください......うまいこと最終話に繋げるためです......と言い訳しておきます。
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