納得
翔が言っていたことは本当なのか確かめに行きます。
零咲は翔先生からの話を聞いた後、すぐに家に帰ろうとした。もう下校時間がかなり過ぎていたので学校には部活の人しか残ってなかった。
零咲は明日なんて言ってやろうかすごい迷いながら玄関を出ようとした。だが、少し考えてみればまだ数学準備室にいるのではないかと思った。そう思った瞬間零咲は足が止まった。
零咲は玄関に外靴を置いたまま急ぎ足で数学準備室に向かった。
案の定数学準備室は開いていて、誰かいる様子だった。
「失礼します」
零咲が一礼して入るとそれに気づいた寺前は零咲の方を向く。
「どうしたこんな時間に。もう下校時間だぞ」
「そうですね。誰かが屋上の鍵なんて渡すからこんな時間になってるんじゃないですか」
「それはどうだろうな」
「ところで先生、質問があります」
勿論質問とは先ほど翔先生が言ってたことだ。それ以外聞く気もない。
「先生は結婚してるんですか?」
「......翔だな」
寺前は少し考えた後に翔の名前が出てきた。
「あれは本当なんですか?」
「相当怒っていらっしゃいますね零咲さん。嫉妬かな」
「馬鹿にするのもいい加減にしてください。もう付き合ってられないです」
私は真剣に言っているのになぜか、寺前は笑いそうになっていた。
「何がそんなに面白いんですか」
「いや、零咲も怒るんだなと思ってよ」
「本当に馬鹿にしていますね。もういいです。さようなら」
零咲が部屋を出ようとした時寺前は零咲の肩を掴み止めた。零咲は相当嫌な顔で寺前を見る。
「本当になんなんですか」
「零咲って騙されやすいんだな」
「はい?」
「まぁ一旦椅子に座れ。話を合わせよう」
寺前は自分の椅子に座り零咲も座らせた。
「確かに俺は翔と仲がいい。けれどあいつは平気で嘘を付くぞ。しかも多分俺以外だと嘘って見抜けないだろうな。それだけ嘘が上手いんだよ」
「じゃあ結婚の話は嘘なんですか?」
「当たり前だろ。結婚なんざする気は無いよ」
寺前が結婚してないことに何故か安心感を抱いてしまった零咲だが、多分そのことも寺前は読み取ったのだろう。
「なんだ。俺が結婚してたらそんなに嫌だったのか」
「誰もそんなこと言ってませんし、むしろ結婚していてくれた方が良かったです」
「そうか。まぁそういう事にしておくよ。今日はもう帰れ」
零咲が時間を見るともう6時近くになっていた。流石に帰らないと親にも何か言われそうで怖い。
「そうします。少し時間もやばいので......それではさようなら」
零咲は少し急ぎ目に部屋を出ようとするとまた寺前が止める。
「なぁ零咲」
「何ですか。一回で済ませてくださいよ。家に着くの遅くなるんですけど」
「なんなら送ってやろうか?俺ももう帰るしついでだ」
本当は断りたいのだが時間が押している以上断る理由が無い。
「すいません。お願いします」
「わかった。玄関で待ってろ」
零咲は言われた通りに玄関で待っていたら寺前が車に乗って玄関に来た。
「乗れ。家どこだ」
「大体この辺りです」
零咲は助手席に座りカーナビに指を差し家の位置を教えた。
「よし、行くか」
「お願いします」
その後は、何事もなく零咲は7時前には家に着いた。少し怒られそうになったが寺前先生が親を納得させて何とかなった。
見ていただきありがとうございます。
零咲と寺前が一緒に車に乗ってる所を想像してニヤニヤしてる作者です。この後の展開どうしましょうかね......
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次の投稿は1月19日金曜日17時です。




