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053 新聞に載ってしまいました。。

1月1日の午前3時頃…


駅伝部は初詣の帰りに

痴漢を捕まえました。。


「すいません!!出来心なんです。。

 仕事でストレスがたまってて…その…つい…」


「あのぉ…まだ何も聞いてまへんけど…(-_-)」



 …えらいあっさりゲロしよるなぁ。。

 なんか…ものすごぉ惨めな男や。

 まぁ男前な痴漢なんて聞いたこともないけど…


 …とりあえずここは穏便にすませたいなぁ。。


 ここまで惨めでは怒る気も失せるし…

 しかも警察沙汰にでもなったら泉はその…

 被害者が晴れ着姿の男ってまぁ…訳わからん。。


 それでワシが仲裁することになったんやけど…



「とりあえず…身元を証明できまっか??」

「…これ名刺です。」

「えーとスポーツ記者の千林せんばやし…アサヒさん??」

「…アキラです。振り仮名があるでしょ??」



 …千林せんばやしあきらさん。

 大手ではない新聞社のスポーツ専門の記者らしい。


 それが先日、ウソの証言に騙され誤報をしてしまい…

 捏造記者のレッテルを貼られ…

 以来、仕事が上手くいっていないとか…


 …事情はわかるし反省もしてるようやし…

 二度とやらないってことで泉も許してくれたし…

 とりあえずは一件落着やけど…


 …仕事が上手くいかな何も解決はしない。。

 …何か方法はないんやろうか??



『それやったら…ウチを…記事にしたら…エエ…』

「ウチって駅伝部をか??」


『せや…ウチの…都大路までを…書いたら…』

「どうでもええけどみなみ。いつまで息絶え絶えや??

 ほんの数百メートルしか走ってへんのに…」


 

 …みなみのヤツ。心臓が悪いクセに無理して。

 とはいえいつまでバテてるんや??


 …けどええ提案かもしれんな。。


 あんな速いと思った千林さんにあっさり追いついて…

 みんなの実力が思わぬ形で知れたから。。


 そして千林さんも駅伝には思い入れがあるようで…



「…そうか駅伝部か。…道理でみんな速いと思った。。」

『…そう言うアンタも陸上経験者やろう??』


「…分かるか。実は大学まで陸上をやってたんだ。

 だからショックだよ。まさか女の子に捕まるとは…」


『それは実は…』

「泉…言うたらあかんぞ…」


『けど記事にするなら言わなあかんやろ??』

「…そこは…記事にしてほしないんやけどなぁ…」



 …というわけで事情を説明したうえで…

 天下茶屋高校駅伝部はスクープされることになった。


 千林さんは腰を抜かすほど驚いてたよな。。


 さっき痴漢をした相手が男ってだけでも驚きやのに…

 スポーツ専門の記者が…

 佐野泉の名を知らんわけがないんやから。。



 それで泉は普通の男子部員ってことにするけど…

 それ以外は包み隠さずに書くことになった。


 …だってもう隠す必要はない。。


 最大のライバルに挑戦状を叩きつけてきたんやから。

 むしろ…注目された方がええぐらいや。。


 …だって…そろそろ退路を絶つべき時やったから。

 …きっと世間には無謀と笑われるやろうけど…


 正直に恥じずに…広く知ってもらうべきやから。。



「ありがとう…良い記事が書けそうだよ。」

『ええように書いてや。千林はん。』

「…わかったよ佐野くん。キミには恩義があるから…」


『けど公正に書きや。ウソはあかんで。。』

「…わかってる。名前のせいか誤解されやすいけど…

 ボクは本当は公正でウソのない記者だから。。」



 …ちなみにこの記事は一月中旬…

 スポーツ新聞にデカデカと載ることになる。


 …ほんまに大きく載せてくれはったんや。

 期待の込もった好意的な記事内容は嬉しいけど…


 ワシらの言うたこと鵜呑みにして!!(=゜ω゜)ノ

 また…裏付も取らんと書いたんちゃうやろな!?



 …けどそうなるとワシらにも責任はある。。


 今回は一応はウソはないとはいえ、

 これでもしワシらが予選にも出られないとなったら…


 …ガセネタってことになりかねん内容やから。。



 こりゃ…何が何でも駅伝部を形にせなあかん。。


 【 旭、またしても捏造!! 】

 なんて見出しはさすがにゴメンやし…


 そうなったら千林さん…また何かヤラかすかも。。



しつこいようですがこのお話は、

実在の団体等とは一切関係ありません。


あと…捏造や誤報は絶対にいけません!!

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