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宇宙でひとりぼっちになりまして  作者: 御堂廉


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第十二話 アイアンシェフ起動!

明日からお仕事なんて嘘だ……嘘だ……うあぁぁぁ!

「……私、頑張った……!」


 あれから。

 観測用ドローンを3機作成して飛ばして……未探索区域をずっと観測してもらった所。

 色々と周辺の状況や鉱物や植物の分布をエイダが地図に記録。

 更に新しく発見された資源をアルビオンを使って回収。

 それをつかって今度は採掘・採集用のドローンを作成。

 無線転送装置を強化して、採集してきた素材を直接この拠点に転送させるようにして、ほぼ自動化出来たところで、拠点を再構築。


 新しいコンストラクションツールとアルビオンで大まかに崖下を大きくくり抜いて、大きなスペースを作る。

 マギアデバイス制作ユニットを作成。中型ジェネレーターを増設。研究室と医療用ポッドを作成。

 さらに植物プラントと食品加工設備を作成。

 ついに、アイアンシェフを使う用意が整った……!


 アイアンシェフを作成。


 これまで作成したユニットは、全てコンストラクションツールで出力したあとにストレージに入れてある。

 あ、このストレージは大型のものを分解して収納しておけるやつね。

 コンストラクターに接続しておけば、製品をそのまま収納しておける。

 容量には限界があるのはあたりまえだけど、普通に考えてもどうやって入っているんだろうってくらいに入るからすごく便利。

 そして、コンストラクターから出力するのと違って、分解された物を再構築するだけだからコンストラクションツールで簡単に重量物でも設置できるのだ。超・便利!


 そして……今まで住んでいた居住区含めて全てをコンストラクションツールで回収。

 全体的にコンストラクターで分解させた後にグレードアップして再構築させて。


 エイダが作ってくれた設計図をもとに、建築して……。


 ついに!新しい我が家が!


 色々強化したよ!!


『お疲れ様です。エネルギーラインと供給・回収ライン全て問題なしです。ジェネレーター起動。防衛システムオンライン』

「監視カメラもタレットも全部起動できたね、よしよし!これでゴブリン程度なら楽にヤれるねー」

『防壁も構築したので、そもそも入ってくることも出来ないかと』

「まーね!」


 なんせ以前は家の前まで来られたからね。

 伐採だったりで広く空いた土地を囲うように壁を作ったわけだ。

 流石にあのスパイクバッファローとかだと壊されるかもしれないけど……観測用ドローンの観測結果としては、森の中には小型から中型の魔物とか動物くらいしかいないっぽい。


 なのでそこまで頑丈な壁ってよりは区切りとしてと、タレットの土台としての壁とした。

 壁の中には崖に収まらないものを置いている。

 植物プラントと、大型コンストラクターを運営するための設備、ファクトリー。

 大型コンストラクターは只今絶賛制作中。残り時間……なんと100時間マジ鬼畜。

 なもんで、ファクトリーの中はすっからかんなのよねぇ。

 なんでこれを無理してでも作ったかといえば、ホバーや小型の宇宙船を作るために必須になるから。

 それにタロスの整備を行うのにも必須となるわけで。

 自動化出来るのよねー。

 流石にこんだけでかいやつを自力ではちょっと厳しい。

 一人で整備できるようなもんじゃないのよ普通に。

 あ、ファクトリーには先んじてマギアデバイス制作ユニットだけはぽつんと置いてある。

 これに関してはこの世界の素材を利用して、エナジークリスタルを利用した製品を作れるようになるってことで優先的に作っておいた。

 タロスに使われているのは簡易的なものだから、これを使ったものに換装するとかなりの能力アップするはず。


 さて、植物プラントにはアグリテックデバイスで解析した植物の種を植えてある。

 これがうまく行けば、自動で作物を育てて回収できるわけで。


 その作物が行き着く先には……崖の中に新設された食品加工設備だ。

 ここで食品の材料となるものが加工されて、アイアンシェフやマルチクッカーへと送られるのだ。

 食品加工設備の横には研究室と医療用ポッドを設置。

 研究室の方にも植物は回されている。

 以外と毒を持ってる植物なんかから薬は作れるんだよね。

 お陰で鎮痛剤と止血剤は完成したわけで、これで出先で怪我をしてもなんとかなる……かなぁ?


 医療用ポッドは四肢欠損を含む怪我でも再生できる設備なので、瀕死ならとりあえずなんとかなる。

 動物由来のタンパク質とかそういう物を再生用のストックに出来るので、狩ってきたやつは積極的に分解しておくとなにかあった時に助かるというわけ。

 DNAとかの処理もされてるらしくて拒否反応とかも起こらないってのは……本当にすごい技術だよ……。


 そして……居住区。

 エイダに設計してもらった通り、とっても素敵な居住空間へと生まれ変わったわけですよ!


 あの殺風景だったコンクリ剥き出しの部屋が、落ち着きのある木材を利用した素敵な内装へ。

 窓はシールドを下げていても外の風景がカメラ越しに見えるようにモニタ仕様へ。

 シールドを上げると透明ガラスに。

 これだけでも大分閉塞感が消えるってわけ。


 ベッドルームも眺めのいい部屋に移動されて、眼の前に広がるファクトリーと植物プラントの建物が眼下に見えている。


 リビングも落ち着いた雰囲気になって、ダイニングの奥には……ついに!アイアンシェフが!!

 でかい!

 一部屋をこれだけで占有するだけはある!


 時間ない時とかめんどくさいとき様にマルチクッカーはちゃんとその横に設置してあるけど。

 冷蔵庫も一応置いてある。

 飲み物とかは冷やしておきたいし。


「さてさて……何にしようかなぁー……よし、これにしよう!」


 メニューの中からハンバーグを選択する。

 サラダとスープとライスがセットのやつ。

 美味しそう……。


 選択ボタンを押すと、アイアンシェフが起動する。

 安全カバーが閉じて、その後ろでアームが忙しく動き始めた。

 材料はこの星で採れたものだけど、地球でおなじみの味と食感になるように加工された食品が出てきては、包丁でスパスパと切られていく。

 同時にフライパンを熱しながら調理の準備を整え、あっという間にパティが出来たと思ったら美味しそうな匂いが漂い始める。

 ソースが出来上がり、米が炊き上がり、どんどん料理の姿が……。


『……調理が完了しました。取り出し口よりお取り下さい』

「や……やったぁぁぁ!!美味しそう!!」


 これよこれ!マルチクッカーでは味わえない、本物の食感と匂い……。

 焦げたハンバーグの匂い、今もまだ鉄板の上でジュージューと音を立てている。

 ソースも一緒に加熱されて匂いが混じって最強に腹が減ってくる。


 席について早速食べてみる。

 まずはスープ……オニオンスープだぁぁぁ……。

 このコンソメの味、玉ねぎの甘さ、食感。

 至福。


 サラダも地球のサラダそのものだ……。

 見た目はちょっと違うけど、味は完璧。

 この酸味のあるドレッシングも久しぶり!


 ハンバーグは……このお肉の味!肉汁!

 ソースに絡めて食べるともう最高。

 完璧すぎる……!

 はぁぁ……あっという間に無くなった……。


 口の中に入れた一切れが速攻で胃袋に入って行った……。


「はぁぁ……さい、こう……」


 ペーストを固めてそれっぽくしたマルチクッカーとはマジで別モンねこれ。


 作って良かったアイアンシェフ!

 これでもう食事に関しては心配なさそう。

 メニューも増えていくからいろんな食材になりそうなものをどんどん回収したいねぇ。

 特に海!

 海産物!

 お魚系統が今のところ不足しているからね。


 川魚は捕れるんだけど、いちいち川まで行かなきゃならないし。

 釣りとかしたこと無いし。

 あんな高級な趣味なんて一兵士が出来るわけないけど。


 ……。

 あ。


「エイダ、今の今まで生きるのに必死だったから忘れてたけど、トレーニングルームって作れるよね?」

『はい。現状優先順位は低いため、提案しておりませんでした』

「あ、やっぱり?」


 ぶっちゃけずっと体動かし続けてたしねぇ。

 大分体重も落ちたよ。

 でも筋肉はしっかり付いてるから……全体的にスッキリしてるのよね。

 なにげにアルビオンを動かすのも結構疲れるし。


 ただ、まだまだ戦闘用のタロスを十全に動かせるわけじゃないのよねー……。


「タロスの訓練用シミュレーターだけでいいわ。今のアルビオンのデータを使って戦闘訓練をしたいのよ」

『了解しました。コンストラクターにタスクを入力しました』

「ありがと。設置場所はー……まあ、ファクトリーでいいかなぁ」


 アルビオンの整備ついでにやれるし。

 今のところ中型の魔物的なやつしか発見できていないからいいけど、前に見たあのドラゴンを狩ったやつなんかみたいなのがふらっと来たら……。

 多分今はすぐやられちゃいそうな気がする。

 できればあのサイスラプトルの爪を集めたいし、大量のゴーレムを狩りまくりたい。


 岩石砂漠地帯と、この森。

 今はそれくらいしか見つけていないけど、エイダによれば崖の上のほうを更に奥に行くと開けた草原のようなところもあるらしい。

 更に奥の方にはそびえ立つ山々。

 その山の方にいけたら……多分、かなりの資源が手に入るはず。


 そのためには空を飛ぶための乗り物が欲しいのだ。

 そうなると個人用の小型宇宙船……クルーザーが必要になる。

 大気圏内も宇宙も移動できる万能タイプの乗り物で、色々とカスタムが出来て一人が乗り込むのがやっとな超小型から、100人程度が乗れる大型まで様々なものが作れるからね。

 それ以上になると一人で操縦するのは難しくなっちゃうから……現状は無理かなぁ。

 エイダがいても他にもいろいろなことをしてもらうわけだから、その分負担が増えてしまう。

 流石にそこまでの処理をさせる場合には航宙艦と言われる、宇宙を長距離移動することが出来る……つまり私が乗っていたような巡洋艦レベルのでかいものが必要になっちゃうわけで。


 宇宙船と航宙艦の違いはその航続距離と、内部に積める装備の違いが大きい。

 宇宙船はあくまでも惑星の周りから、惑星間の移動までが基本。

 レーダーもその範囲くらいまでだし、短距離ワープドライブまでしか積めない。

 逆に航宙艦はといえば、大型のワープドライブを積んでいるため惑星間ではなく、銀河系単位で飛べる。

 それ以上になると更に大きいのじゃないと無理。


 流石に……私だって地球に戻れるなら戻りたいけどさ。

 現状考えると無理なのはわかりきってる。

 だからこの星の周りに浮かぶ資源を手に入れたりするという意味でも、クルーザーが欲しい。

 中型から大型のものが作りたくなるわね。


『研究室から魔石の解析結果が出ました。低精製エナジークリスタルと同等のエネルギー精製値を持つエネルギー結晶体であり、これをエネルギー源として使用可能になりました。マギアデバイス制作ユニットで精製機を作成することによって高純度エナジークリスタルに精製可能とのことです』

「マジで?」


 高純度エナジークリスタルといえば、私達が乗っていた巡洋艦とかのエネルギー源として使われているものと同等の物になるわけで。

 あのレベルのものだと大きさもそれなりにでかいけど、個人で使う分にはかなりのエネルギー源として使えるはず……。


『加えて、電力と魔力を使って直接エナジークリスタルへのエネルギー供給が可能となります。つまり、電池で言う充電が可能です』

「……マジで?」

『はい。先程、また情報開示が行われました。魔石の研究室での分析とマギアデバイス制作ユニットの作成が条件だったようです』

「けちけちしないで全部開示しなさいよ……全く」


 まあ……分不相応な力を持たないようにって事での措置なのかもしれないけどさぁ。


『更に情報更新。精神及び思考感応性エネルギーの行使により情報が開示されました。つまり、先程の条件に加え、魔法の行使が感知されたため更に情報が増えました。開示されたのはマギアデバイス制作ユニットによる、精神及び思考感応性エネルギー制御装置、並びに回収装置の制限解除とのこと』

「……つまり……?」

『どうやら、身につけるタイプの魔法制御装置と、魔力回収装置ということのようです』

「……すごくない?」


 魔法制御装置と言い換えてくれたけど、腕輪のような装置で、魔法を使うときの補助として働いてくれるみたい。

 魔力回収装置は、空気中であったり、生き物を倒した時に散る魔力なんかを効率よく回収するもので、それにエナジークリスタルを接続することによってそこにエネルギーとして溜め込める……と。

 高純度エナジークリスタルは上級魔力電池ってことになるかしらね。


 なるほどなるほど。


 すげぇじゃん?

 エネルギー問題解消じゃん……?


 あ、でも魔物を狩らなきゃならないのかー。

 まあどのみちクルーザーを作るには上級魔力電池くらいは必要になるだろうし、何とか色々と頑張ってみよう。


『魔石ですが、仮称・ドラゴンとしている例の生物の魔石が高密度のエネルギー結晶体となっております。精製することによって現在の基地を数年稼働させることが出来る予測となっています』

「すげー……魔石すげー……っていうか、あれの魔石回収されてたんだ……」

『ゴーレムにも有りましたので、それなりに回収されております。それぞれのサンプルを研究に回し、差異があるかを分析させておきます』

「あ、いいねそれ。ほら、ゲームだと属性があったりしたし」


 火水風土光とかそういうやつ。

 そのまま電池にしちゃうのも美味しいけど、他に使い道とかがあったら面白いよね。


 それにしても。

 一日で色んなことが一気に進んだ気がする!


 ただここからなのよねぇ……。

 今まではタロスが一番大きな物だったけど、更に複雑で材料をめちゃくちゃ使うものを作っていかなきゃならないわけで。

 セラミックベースで一旦作ってから、少しずつ金属や魔物素材を使ったものと換装するという使い方をしないと間に合わない。

 幸いセラミックに関しては掘り返した土のお陰で大量にできるし。


 正直、材料に関しての知識はあまりないんだけど……いろんな種類のものがあって、硬さだったり靭性だったりが色々と異なるらしい。

 フレームは流石に金属を使わなきゃならないけど、外装二関してはそこまでの性能を求めなければ十分使えるものになる。


 それに……動力に関してはなんとかなるにしても、冷却材とかのガスなんかの合成が必要になるから……それらを作れる設備を作らなければならない。

 これが結構大きめの設備になるし、


 うーーーーん……。


『クルーザーですが、ATVを分解し、まずは超小型クルーザーを制作する事を推奨します』

「え、ATVなくなっちゃうの?」

『魔力電池による駆動が可能になったため、エネルギー効率が大幅に改善されました。しかし、大きなクルーザーを作るためには物資がまだまだ不足しています』

「まあ、うん」

『超小型クルーザーは脱出艇とほぼ同じ大きさのクルーザーです。宇宙に出ることを一旦保留することで、強度や気密性などのレベルを落とし、外装をATV程度とすることで手持ちの材料に少し追加する程度で制作が可能です。また、この大きさならば小型コンストラクターを使用して作成可能です』


 なるほど。

 必要最低限のものは早めに作れるようになってるもんねぇ。

 一応クルーザーを作るためには乗り物を専門に作るための設備が必要になる。

 それがファクトリーに設置できる大型コンストラクターなのだけど、最低限度のものであれば一段低い性能のコンストラクターでも作れるのだ。

 ATVなんかがいい見本。

 もっときちんとした物を作りたければ、大型コンストラクターが必要になる。

 でも、簡易的な足をつくりたいとなると……そこまで待っていられないわけで。

 だからこそ、時間はかかるけども性能が低いコンストラクターでも作れるようになっているのだ。

 バイクが一番早いけど、私バイク苦手だからねー……。

 生身とか、死ぬわこの星だと。


 今あるタロスも、軍用とはいえ一番性能が低いやつだし。

 そのかわり軽くて小回りがきく。

 もっといい奴……となると、重装タイプのタイタンなんかがある。

 あれはもう、マジで戦うための装備で、タロスよりも縦にも横にもでかい。

 戦艦並みの装備を付けることが出来るから、あのドラゴンとやり合うならぜひとも作っておきたい。


「ちなみにだけど、超小型クルーザーって、どういう装備付けれるの?」

『小型ストレージ、コンストラクションツール、マルチタレット、その他軽武装。簡易ベッドとシャワーユニットとなります』

「……あれ、意外と色々付けれる……」

『レーダーやスキャナーなどを今よりも高性能なものにアップデートしておけば、鉱石などの資源回収が大幅に楽になります』

「おお……。よくよく考えてみたら、ホバーよりも運動性能いいからなあ」

『上位互換となります。本来ならばエネルギーの問題で選択肢から外れますが、今回は魔力電池があります。下級とは言え搭載可能な大きさでは一週間ほど稼働できる計算です』

「明らかに燃料よりも効率いいわね……すげー!」


 ちなみに、速度も地上を走る乗り物なんぞとは比べ物にならないから、ぶっちゃけ超小型クルーザーがあれば移動はそれで十分となるわけだ。

 機体下部に追加ストレージを取り付けることで、さらに大量の資源を運ぶことが出来る。


 もちろん、簡易コンストラクターが組み込まれているので、最低限度の武装の弾薬も生成可能。

 これはもう作るしかないわ。


「……ちなみに、作るとなるとどれくらいの時間が……?」

『小型コンストラクターですと、約400時間かかります』

「よっ……2週間以上かかるの?!」

『大型コンストラクターが完成した後、最優先で作れるよう、資源を集めるのがよろしいかと』


 ちなみに大型コンストラクターで出力すると……10分だそうだ。

 100時間待って10分の方が効率がどう考えてもいいに決まってる。

 仕方ない。


 ……ゴーレム狩りよ!!

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