あいあむアザトース
アンドレ曰く神の魂を用いて作る武器は2種類あるらしい。その名も王魔武器と残骸武器。この二つは製法に大きな違いがあるらしく、王魔武器は作成の条件は凄まじく厳しい分、作成そのものは簡単らしい。逆に残骸武器の方は条件自体は緩いものの、アンドレ自身に凄まじい負担を強いるとのことだった。
「ぶっちゃけて言えば王魔武器の方がおもしれーもんができる。だけどな、今回は残骸武器しか作れそーにねぇな」
「...... どして」
「嬢ちゃんの手に入れた魂は嬢ちゃんを認めていないからな。王魔武器は神自身が武器に宿ることでようやくできるんだよ」
その分メタクソに強いがなと言うアンドレに対して、では残骸武器の方は弱いのかと聞くと強いことには強いが面白くないと答えてきた。残骸武器は名前の通りに神の魂を「残骸」になるまで貶めることでその力のみを抽出するため、普通の武器に比べればずっと強い力を持つようになるが特別な力を秘めることはほとんどないという。彼の説明を聞いて、アザトースは残骸武器はやめておこうかなと思い始めていた。よくよく考えてみればアトラはアザトースを崇拝し、そして呼び寄せようとしていたのだ。つまりアトラは自分の信者ということになる。アザトースの信者などほとんどいないため、純粋に嬉しかった。ゲーム内とはいえ自分の信者を潰して武器にするというのはアザトースには少し気が引けた。ニャル辺りなら嬉々としてやりそうではあるが。
「...わたし、じぇねれいどがいい」
「嬢ちゃんよ、気持ちはわかるが難しいと思うぜ?俺らはアトラをボコって魂をぶんどった訳だからな」
「......でもあなたのししょうはできた」
「そうなんだがな...」
二人でうんうんと唸っていたが結局答えは出ず、話題は段々とアトラと戦った時の話に入れ替わっていった。話が長引くにつれてアザトースはついにアトラの光線や障壁が消し去れた理由をアザトースは聞かれてしまった。嘘をついてもバレてしまうことは魔術をアンドレの前で使った時の言い訳でわかっていたのでアザトースは正直に言うことにした。
「......わたしがアザトースだから」
「嬢ちゃん、それじゃあ説明になってないぜ.......って嬢ちゃん机!机!」
「...おどろき」
アザトースがその名を名乗ると同時に机の上に置きっぱなしだったアトラの魂がブルブルと震えだす。凄まじい勢いで色や形を変えながらアジト中を飛び回り、最後はゆっくりとアザトースの手の上に降りてきた。
Atlaの魂
蜘蛛神アトラの魂。アザトースを崇拝し、そして呼び出そうとしていた。
神の魂は強靭かつ無二である。そのため武器の錬成に使用すれば特別なものが出来上がるであろう。
大いなる我が神よ、唯一たる我が王よ。この魂と忠誠を永久にあなたに捧げます。
「...一体全体何が起きたんだ?」
「...わたしをアトラがしんようしてる」
「冗談だろ!?」
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