↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
4/4

「さよなら!」

『おやすみ泣き声、さよなら歌姫/クリープハイプ』

を聴いて。



 

 ──最後の言葉は

「さよなら」だった。


 玄関前、最後の荷物を手渡す。

 何か言おうと顔を上げるが、声が出ない。

 さよなら?

 元気で?

 それとも「行かないでくれ…」

 向かい合ったまま、なんて言ったらいいのか分からなかった。


「さよなら!」


 一瞬、目の前が暗くなった。

 嘘だと思いたかった現実。

 言葉に出すと、認めるようで出せなかった言葉。


 それを彼女から聞いた。

 それも、めちゃくちゃバカ明るい笑顔。

 そんなに嬉しいのか。

 それ程に別れたいのか…。

 悲しみを少しの黒い心が包み込む。

 やっと、声が出せそうだ。


 満面の笑顔──。


 なら、こっちだって笑うしかないやん。


「…さよなら」

 うまく笑えたかなんてわからん。

 たぶんくしゃくしゃの笑顔だったと思う。

 ただ、負けるもんかと、声を振り絞った。



 去っていく後ろ姿を眺める。

 あの角を曲がるまで、後ろ姿が見えなくなるまで…。



 ──年後。

 そういやあいつ、嘘つく時は決まってバカ明るい笑顔だった。

 あぁ…俺はあいつの泣き声に気付けなかった。

 気付けなかった─。



『おやすみ泣き声、さよなら歌姫/クリープハイプ』



彼女が嬉しかったのか悲しかったのか、それは受け止める側の心次第。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。