母と蒼【番外編】
これは、エンジェルの母の物語。。。
私は、エンジェルの母です。
私の人生は困難ばかりでした。
子供の頃から、毎日のようにイジメにあってきました。
学校は県内屈指の不良校
ゴミを投げつけられる事が日常茶飯事の毎日、
お弁当を机ごと飛ばされる事も日常茶飯事、
暴力も日常茶飯事。
辛くても耐えるしかできなかった。
ーーー
私の両親も学校の奴らと同じようなもので、
表向きは優しい父母
だけど酒を飲んだ途端
私に暴力を振るってくる。
会社のストレスによるものなのだろう。
酔いが収まれば優しい両親に戻るので
改善を願うことはできなかった。
私は辛くて“自殺”を考えた
その数日後・・・
学校に転校性が来た。
その転校生は不思議だった
小柄な美青年で赤い瞳をしている。
名前は聞こえなかった
笑った姿が美しく、女子全員の注目の的となっていた。
その事をクラスの男子は嫉妬した
私の予感は的中した
怒りの矛先が私に来たのだ
まるでサンドバックのような物だった
私は体育館裏に呼び出された
「こねぇと殺す」
という手紙が机の中にあった
私には行くしか選択肢は無かった。
一度逃げ出した時があったけど
次の日から更に酷い事をされる
思い出しただけで寒気がする。
ーーー
着いた。
そこには不良が5人いた。
不安・焦燥感に押しつぶされ。
吐き気を押し殺しながら私は立っていた
一人の不良が近づいてきた
その後ろから四人もきた
先頭に居た不良がにやついている
私の中で吐き気がさらに増す。
すると
後に続いていた不良四人が私の後ろに回った
監視だろうか・・・?
その直後
私の両手、両足がそれぞれ四人によって掴まれた
そして
私の身体が宙に浮かんだ
突然の出来事だったので考える事が出来なかった
それを汲み取ったように不良のリーダーは、
「俺たち今ストレス溜まってんだよ、わかるよな?」
私は頷く事しかできなかった
「だったら話がはやい、お前の身体で発散させてくれよぉ」
!?!?
「うっ、、、」
言葉を聞いた直後、私は吐いてしまった。
「嫌だ」と自分の中の心が叫んでいる
私が吐いた姿を見て不良は笑っていた。
それでも止めようとしない。
不良リーダーの手が近づいてくる
嫌だ・・・
助けて・・・・
私は心の中で叫んでいた
涙もでてきた
嫌だ、助けて、嫌だ、助けて、誰かぁ・・・
心が荒れていた
嫌だ、嫌だ
心の中で次第に大きくなる声量
嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ
次の瞬間
『助けて!!!誰かっ!!!!!!!』
叫んでしまった
淡い願い事は木霊して消えた
不良は突然の出来事で混乱していたがすぐに素に戻った
「てめぇ!!」
殴られる。そう覚悟して目を瞑った
私には味方がいないと
気持ちを噛み殺しながら・・・
その瞬間、前方で鈍い音が聞こえた
でも、私は殴られていない
そして、地面に落とされた
なにが起きたのかわからなかった
目を開けた
そこには
赤い瞳の転校生がいた。
私を拘束していた四人は逃げていき
リーダーの不良は鼻血を出して倒れている
思考が停止していた
その時
「お怪我はありませんか?」
青年は話しかけてきた。
「座ってると汚れてしまいますよ。」
と、手を差し伸べてくれている
思考が戻った。
目を見開くと
目の前には転校生が居た
「あ、はぃ」
私は手を取り立ち上がった
私は転校生に声をかけた。
「あ、あの、、」
話すことが苦手でおぼつかない
「どうしましたか?」
彼は笑顔で答えた
眩しいほど輝いている
私は
「ありがとうございましちゃ」
噛んだ
恥ずかしかった
でも転校生は
「ふふっ、可愛いですね」
笑顔でそう言った。
私は不思議な感覚だった
今まで感じた事のない感覚
「あなたの名前は?」
私はそう尋ねた
彼は続けて答えた
「名前を言う前に一ついいですか?」
「はい。良いですよ。」
「私はあなたをこれからもお守りしたいと思っています。あなたが過去に何があったのかわかりません。だけど、イジメにあってる人を私は見逃すことはできません。なのでこれからも私があなたを守りたいと思っています。・・・迷惑でしょうか?」
気づいたら涙が出ていた。
「いいえ、迷惑ではありません。その、、、嬉しいです。」
彼は笑顔で言った。
「良かったです。“・・蒼”と言います。これからよろしくお願いします」
こうして運命の出会いを果たした
その後、蒼さんを陥れる為に不良が動くが、
蒼さんが好きな女子の軍団が結成され、不良も迂闊な行動が出来なくなったのは、また別のお話、、、
ーーーそして数年後
私は蒼さんと結婚した
私は幸せだった
蒼さんのおかげで私の人生が変わった。
そして妊娠もした
私は蒼さんに全てを預けていた。
就職してお金を稼いでくれていた
生活は上手くいってた。
だけど、あの日が訪れた
私の出産日・・・
私が病院に居る時
駆けつけていた蒼さんが遺体となって発見された。
原因は、“交通事故”だったそうだ。
私は先の見えない不安と、蒼さんを失ったことの絶望を抱えた。
でも、蒼さんの分も生きていこうと立ち上がった
それでも全てが崩れた。
出産はしたけど、必要なお金が無く借金をして、
蒼さんが務めていた会社に入ったけど
典型的なブラック企業だった
資料ミスで叩かれ、
押し付けられるような酷いものだった。
でも、私はたった一人の娘を守りたかった
蒼さんにしてもらった事を娘にしていこうと誓った。
娘が高校生になったあの日、
運悪く出勤時間が早まって
制服姿を見ることが出来なかった。
だから、「天使の制服姿、楽しみにしてる」と言い残して家を出た。
早く帰りたかった・・・
なのに
社長からの資料の押し付けが始まった。
私は何も言えなかった
あの時の光景がフラッシュバックする。
私は絶望した。
結局何も変わっていない
私は気を失ってしまった。。。。
ーーー1日後
私は目を覚ました
身体の異常は無く、すぐに退院できた。
私は全力で家に帰った。
娘が待ってる。
そして家に着いた
窓からの明かりが無かったので寝ているのかと思った。
電気をつけるまでは・・・
私は崩れ落ちた。
急に涙も溢れかえった
私は立ち上がり、
遺体を縄から外して横にさせた。
遺体は冷たく、息も無かった。
蒼さんは私を守ってくれたのに、私は何一つ守ることができなかった。
喪失感。それが今の私にある感情だった。
これから私はどうすれば良いのか何もわからなかった。
蒼さんを失って、娘も失った
こんな私に生きる意味なんてあるのか、、と
ふと、蒼さんと最初に会った時のことを思い出した。
すると、
(このままでは駄目だ)
私はそう思った
蒼さんに救って貰った命を簡単に投げ捨てたくないという思いがあった。
蒼さんと娘が生きれなかった分
私がその分生きていこうと決意をした。
蒼さん、エンジェル、、、
向こうの世界では、幸せになってね
私も頑張るよ。
今から会社に行って辞表を提出しに行こう。
でも、何故「蒼」さんは自殺転生したのでしょう・・・
この続きはまた今度・・・
次回は3話1部
「メイドの2人」です!




