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異世界ツアー  作者: 緑山 五月
22/24

22話 全員同罪、殲滅だ


とても良い場所を発見した。


四方を崖に囲まれた、゛盆地のような場所。


その中には飛べないタイプの魔物がわんさか。


その中央にばかでかい岩を構築し、そこを覚える。


これで穴が開いたらここに落ちてくると。


立方体に近い岩なので、何人乗れるかな。


人数が増えたらきっと醜い争いが、クククッ。


詰めても30人が精々だとは思うけどな。


さて、穴を設置して、行き先は家の地下室と。


【ゲートオープン】


ピョンと飛び込めば家の地下室。


おおっ、行けるじゃねぇかよ。


こりゃ便利だな。


目視の短距離転移もいいが、これは長距離だな。


さてと、魔導具回収して、ゴブ石回収して戻りますか。





「さあ、明日には帰るぞ」


「ゴブリンの石が物凄い事になっているわよ」


「どれだけあるんだ」


「それがね、27万個だって」


「そりゃまた多いな」


「初級が張り切って集めたんだって」


「まあ、相場の倍だからな」


「あちこちの町でも集めてね、8枚買い取りとか」


「ああ、中間利益で稼ぐ奴か」


「そうみたい。でも、多くないの?」


「多くても安心」


「何の話よ」





魔導具のほうもかなりの数になっていた。


工房の数が国内で150ヶ所。


1ヶ月の生産量が100本ずつ。


それが半年だから9万本になる。


追加はもう良いと伝えておく。


今でちょうどだしな。


銀貨8枚の卸価格で王都に大集合って訳か。


全てを倉庫に収納したんだけど多過ぎたかな。


とりあえず、杖64本分に魔電池を入れておく。


さて、ちょいと試してみたいが、ミカに頼むか。





「え、この杖って、あはははっ」


「さあ、あの有名な発動キーを唱えるんだ」


「え、ちょっと、マジ?」


「ほれほれ」


「本当に火が出たらどうしよう」


「出なくてどうする、魔導具だぞ」


「あはは、でしたでした。では」


【**** **** *** *****】


「本当に灯ったぁぁ」


「向こうで売ろうと思ってな」


「あはははははっ」





そして警備とメイドにまた長期出張を告げる。


年棒の支払いはしていたが、休みばかりで不安そう。


そのうち忙しくなると納得させたが、根が真面目なのかもな。


それはともかく、地下への階段の途中に穴をセット。


後は階段を降りれば自動的に・・





「これで戻れたの?」


【ゲートクリア】


「周囲を見てから言え」


「あれ、そういやなんか」


「階段を登るぞ」


「今、降りたばかりじゃない」


「良いから登れ」


「はいはい」





実家の地下階段は汚れはあるが、破損は無いか。


だけど、1階の部屋は滅茶苦茶だった。


ミカは誰がやったのかを察して、哀しげな顔をしている。


とにかくどの部屋も土足で歩き回った跡が付いている。


やれやれ、やってくれたな、たっぷりと。


オレのPCは無くなっているし、周辺機器はボロボロだ。


家電も何かで叩いたように、修理も無駄な壊れ具合。


せめて風呂でもと思ったが、ボイラーも壊れている。


窓ガラスも何枚も破損しているし、窓枠も歪んでいる。


畳が何だか小便臭いし、壁に小便っぽいシミがある。


家具は全損、家電も全損、何もかも全損だ。


2階に上がると更に顕著になっていた。


窓がそっくり無いのだ。


風雨に晒されて畳は腐っている。


押入れの布団は裏庭に落とされていたし。


襖とか落書きだらけだ。


それもしねとかばかとか・・


どんだけ低次元の人間使ってんだ。


全員同罪、殲滅だ。





「半分冗談だったんだけど、本気で良いわ」


「構わないんだな」


「こんな事をやる奴なんて、死罪で上等よ」


「念の為、セーフハウスも見てみよう」


「ドア壊してたんでしょ」


「呼び鈴、ノック、そしてバールだ」


「救いようが無いわね」


「残して欲しい奴は居るか」


「そうね、最後の話し合いに両親と」


「後は誰だ」


「お嫁に行った姉さん」


「あれ、独りっ子じゃなかったのか」


「腹違いなの」


「どうにも乱れてるな」


「まるでうちみたいね」


「うっ、ゲホッゲホッ」


「あはははっ」





とても住めないのでホテルに宿泊する。


狐獣人達は変装魔法で人間の子供にしておいた。


ミカと姉妹とダイチを置いて、セーフハウスに行く。


しかし、マンションはこれもまた酷いものだった。


入り口のドアはバールのようなものでこじ開けられいた。


運べなくて置いておいた物資は全て無くなっていていた。


浴室のタイルは割られていて、シャワーホースは切れている。


リビングの壁の辺りに薬きょうが落ちている。


あれはやはり、撃たれたんだな。


まあいい、とりあえず戻ろうか。


【ゲートオープン】ピョン・・





「うわ、びっくりした」


「戻ると言ったろ」


「あんな風に移動してるのねぇ」


「凄まじかった」


「はぁぁ、救いようが無いわね」


「薬きょうまで落ちてたぞ」


「うわ、それって暴力団かな」


「下請けだろ」


「そんなのとも繋がりがあるなんて、終わってるわ」


「後な、代理人に買って貰った小さな部屋はセーフだ」


「そんなのがあったのね」


「普通は気付かない場所にあるからな」


「え、何処にあるの?」


「実家の近所の小学校の体育倉庫の地下室だ」


「え、何それ。そんな所、買えたりするの?」


「私立でな、知人専用隠れ家ってやつだ」


「じゃあそこに移動するのね」


「3畳一間だ」


「せまっ」


「そりゃ隠れ家だしな。男のロマンってやつだ」


「ああ、秘密基地みたいな、あれね」


「そうそう、あそこはオレの転移場にする」


「アタシ達、どうしよう」


「このホテルで良いだろ」


「ヤバいの来ないかな」


「追い返せよ、レベル51さん」


「あは、でしたでした」


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