17話 そろそろ夏か
「終わったー」
「楽しかったー」
「手応えが無いのよね」
ミカだけ贅沢な悩みかよ。
まあいい、倉庫に入れて次に行くか。
あれ、襲われてる?
この格好で行くとヘンタイだな、クククッ。
ざっくりと洗い流して貫頭衣を出す。
またなのねと、ミカが言う。
馬車が襲われていると告げて緊急移動。
まるで奴隷の如くな服だけど、楽で良いからな。
「助けるぜ」
「奴隷如きの助けなど、うぬぬぬ」
「済まん、助けてくれ」
「貴様、貴族としての、ぐぁぁぁ」
「お館様」
【エリア・ヒール】
「おおお、ありがたい」
【身体強化・極大】
「さあ、行け、娘達」
「「「はーい」」」
人前では変装必須だからこうなる。
オレは後方支援に徹し、補助と回復に専念。
そんな事をしていると、盗賊が目を付ける。
まあ、簡単に倒すけどな。
無手を舐めたら終わりだぞ。
浸透勁もどきでマナを流し込むんだから。
そいつは時限式の魔法だ。
それでまるでなんとかのケンみたいに・・
最初使ったらミカが爆笑しやがって。
折角、面白そうな魔法を作ったってのに。
イメージは電子レンジの中のタマゴだ。
温めていくとドカンと・・
そういうの、動画で昔見たんだよな。
だから対象の体内で圧力が高まってドカンと。
ダイナマイトもどきにも使えると判ったしな。
採掘するのに穴を開けて時限魔法をセットする。
離れてしばらくすればドカンと。
大量に流し込んだら崩落しちまったけどな。
あれはあれで使い道も色々ありそうだった。
ミカとの時に考えるようになっちまって・・
心が沸かないのはどうにもならんのかな。
「おわりー」
「おわったー」
「弱かったね」
「よし、セット」
「ほいよ」
「「あいあいさー」」
「えっと、君達・・」
「さらばだ」
「あの、待ってくれ・・おおい」
3人が抱き付いたまま走っていく。
オレ達の欲しいのは経験値だけだ。
感謝とかそんなの要らないさ。
貴族は色々と面倒だし、無視だな。
さて、引き離したから、そろそろだ。
止まって服を脱ぐとみんな脱ぐ。
貫頭衣を仕舞って温風魔法。
再度、抱き着いて今度は空中移動。
夕方までやって風呂メシ寝ると・・
「朝晩も暖かくなったね」
「そろそろ夏か」
「半年過ぎたのかぁ」
「あいつら、楽しんでるかな」
「あは、普通無いよ、そんなの」
「そうかな」
「年棒で雇って半年自由とか」
「長期休暇みたいなものさ」
「そういや、ダイチちゃんは?」
「あいつは勉強がやりたいんだと」
「じゃあレベルが上がらないね」
「上がらないのは技量だ」
「じゃあレベルは?」
「ファミリーは距離関係無し」
「うえっ、じゃあ寝てても上がるのね」
「寝てるほうが良いか?」
「一緒が良い」
「「いっしょー」」
こいつらもレベル50になったからもう良いか。
オレは100超えたけど。
ダイチも50になってるはずだしな。
後は技量を何とかすれば良いか。
最後に盗賊を狩って終わりにするか。
さっきの襲撃の敵、そのアジト発見だ。
「その下の洞窟、見えるか」
「盗賊のアジトなのね」
「「退治、退治」」
「マシンガンの貸し出しを許可する」
「「やったー」」
「2人に任せて後方支援するわ」
「んじゃオレは索敵だな」
「ラストになるの?」
「ああ、これで終わりだ」
「「死人に口無し、お宝いただき」」
「もはや合言葉だな」
「アタシの前に・・」
「こらっ」
「えへへ」
撃ち尽くしても構わんと許可を出した。
なので発見したら派手に撃っていく。
それは良いんだけど、足元が濡れている。
見ると姉妹の足を伝う謎の液体が・・
顔は上気しているし・・
こりゃ変なもんに染めちまったかな。
道理でこいつら、殺しに忌避が無いはずだ。
振動で蕩けて殺しだと感じてねぇんだ。
んで、そのうちに慣れちまったと。
ミカも羨ましそうに見ているしよ。
だからテントでやたら求めてくるのか。
「終わったぁ・・はぁぁ」
「気持ち良かった・・はぁぁ」
「まるで快楽殺人者の台詞だな」
「あはは、そうかも」
「あっちは殺しで快感、こっちは振動だけどな」
「マッサージ器みたいなものね」
「ほお、そんなの使ってたのか」
「あわわ、口が滑ったわ」
「なら、これはどうだ」
「こういうのも・・良いわね」
「「まぜて、ませて」」
盗賊のアジトで3Pって終わったな。
しかも相手のうち2人は年齢一桁だ。
勢いに任せたとは言え、どうにもこの身体。
本能が強過ぎないか、どうにもよ。
精力増大のマスクデータの存在が気になる。
絶対あるぞ、その恩恵は。
それからテントに戻ってローテーション。
女は満足してもこの身体は余裕だ。
心は静かなのは変わらないが。
こうなると完全に奉仕だな。