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本命


高校では部活に入らなかった私は授業が終わると真っ直ぐ自宅に帰る


「すーずーのっ!」

校門には永井くんがいた

引越しをしたおかげで帰り道は一緒


「玲のことなんだけど、さ」

「聞こえてたよ、クラスで話してたよね」


永井くんが教室でみんなに教えていた


玲くんは学年で知らない人はいないほどの有名人

学校でとはいえないけど

男子が大騒ぎしていた


2人が一緒に登校してきたのは知っている

朝、見たから

玲くんの車から降りてくるところを


ヒロインはたまたま会ったから一緒に来たって言ってる

玲くんは無言を貫いてる



「まさか、これだけで玲を嫌いにならないよな?」

「・・・ならないよ」

「・・・高校に入ってから鈴野は王子様探ししなくなったな。王子様を決めたからか」

永井くんは私に聞いているわけじゃなかった

「ほんとは玲はちゃんと答えたよ。中学のとき玲と佐野が理科室で何を喋ってたのか教えてもらった。あいつも『ゲーム』のこと聞いてさ、山本みたいに未来を当てられたわけじゃないんだけど、誰にも言ってないことを言われたらしい。だから本当に現れた転校生を気にしてて、確認したかったんだってさ」

「また、私が嫌われ者になるって話?」

「それがどうも違うらしい。あいつが気にかけることなんて鈴野のこと以外ないし」

「・・・違うよ。玲くんはね、」

「信じてやれよ!玲のこと。あいつはお前の本命だろ!じゃなきゃ、これまでお前がずっと玲を見てきた時間はなんだったって言うんだよ!」

私の言葉を遮って永井くんは怒鳴って言った

とんだ誤解ばかりだ

「えーと、永井くん、本命じゃないよ」


男の子が苦手だって指摘されてからわかった


玲くんは違うの


「何言ってんだよ。だったら、叡智が――――」

永井くんの言葉に驚いた

どうして


そんなことに



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